18話 乾杯 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「小林君、どこ行きたい?」


ふいに彼女が僕に聞く。


「どこって言われても・・・僕ここきたことないんだよね」


「そうなの?」


少し意外そうな彼女の声。


都民は行くのが当たり前だとでも?


「うん。山口さんはよく来るの?」


「私は・・・3回目ぐらい」


なんか、少し申し訳そうに言う彼女。


・・・なんでだ?


「そうなんだ」


僕はあえて、それには触れないようにした。


人ごみをよけながら、2人並行して歩く。


「3回はどこ行ったの?」


「ん~・・・」


彼女は腕を組んで小首をかしげる。


「カラオケ」


「カラオケ・・・?」


僕は思わずその言葉を繰り返す。


「カラオケ・・・です」


「・・・他は?」


「特には・・・」


「なんで上野でカラオケ?」


「一緒にいた人が、そうしたいって」


「そっか」


「だから、今日は上野を見て回りたいなぁ・・・って。いいかな?」


少し申し訳そうな顔をする彼女。


「いいよ」


「ありがと」


ぱぁと彼女は顔を明るくさせた。


「じゃあ、どこから回る?」


「そこ!!」


山口さんは目の前にある動物園を指差した。


「わかった。山口さん動物園好きなんだ?」


「行ったことないからいってみたいなって」


僕らは、お金を払って、動物園の中に入る。


動物園の中は独特の臭いがした。


あまり得意ではない臭いが。


何を隠そう僕も動物園は初めて。


男同士で行くことなんてないし、女の子とも来たことない。


「可愛いなぁ・・・」


山口さんはペンギンを見ながらそういった。


「うん。そうだね」


全く思わない僕は、一応相槌を打っておく。


なんか・・・。


動物見てもなぁ・・・。


なんて思ったりしてしまうんだ。


だけど、楽しそうな彼女を見ると、別に好きじゃない動物園でも少しは楽しくなる。


彼女のこういう自然な笑顔を滅多に見たことがないから。


「のど渇いた・・・」


「じゃあ、自販機で何か買う?」


「うん」


少し歩いたところに自動販売機を見つけた。


僕は小銭を入れて


「何飲みたい?」


彼女に聞いた。


「え?おごってくれるの?」


彼女は意外そうな顔をする。


少し嫌な気分になるのは言うまでもない。


「何飲みたい?」


僕はその言葉を無視してリピートする。


「ウーロン茶」


僕は、缶のウーロン茶を買って彼女に手渡した。


「ありがと」


彼女はそう言って、両手で受け取った。


きっとわざとだろう。


こういうところでもいちいち顔を赤らめたりする。


分かっていてもドキッとする。


単純な自分。


ベンチに座って、少し休憩する。


彼女と僕の距離はかなり近い。


少しでも、僕が動いたら彼女の体に触れる距離だ。


なんでわざわざ、彼女がこんな近くに座ったのか理由がわからない。


・・・いや。


わかるけど。


「小林君、今日は付き合ってくれてありがと」


「急になに?」


「お礼を言っただけです」


彼女は人差し指で缶を開けた。


小さい指。


白くて小さくて。


思いっきり握ったら潰れてしまいそうな。


彼女は僕を見た。


「・・・なに?」


「飲まないの?」


僕の手に持ったままの缶を見ながら彼女は聞く。


「あ・・・じゃあ飲む」


僕は親指で缶を開ける。


プシュ。


ありきたりな音が僕の耳に入った。


「小林君、缶こっちに向けて」


「え?」


意味がわからないまま僕は彼女の方に缶を向けた。


「初めての二人っきりに、乾杯」


コン。


缶同士が触れた音が聞こえた。


可愛らしい笑み。


それはどんな動物よりも、人よりも可愛く見えた。


だけど、不思議と。


理菜さんの笑顔の方が可愛い。


そんなことを思うんだ・・・。




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綾香さん・・・。


不評ですねww


やっぱり女の人はこういう女の子は嫌いなのでしょうか?


けっこうこういうので落ちる男の子多いですがww


あ、更新遅くなってすいません。


皆さんのブログ夜にお邪魔させていただきます♪