5話 奇跡を・・・。 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side理菜~


「行ってきます」


私は家を出る。


今日はこの後部活があった。


陸上の練習だ。


外に出た瞬間にすぐ家の中に戻りたいという欲求が襲いかかる。


・・・今日サボろうかな。


なんて。


こんなことで休んだら、毎回行かなくなる気がする。


それは避けたい。


自分に甘い人間にはなりたくない。


私は、なるべく日陰を通りながら駅までの道のりを歩く。


暑い・・・暑い・・・。


日焼け止めは塗ってきた。


それでも焼けてしまいそうな暑さ。


今日の温度は何度だろうか?


体温越えてるんじゃないだろうか・・・。


汗が背中を伝わる。


長袖のワイシャツは失敗だろうか。


でも、半そでが嫌いだ。


そうすると、必然的にどんなに暑くても長袖になる。


半そでが嫌いな理由。


それは腕が見えるから。


あとは、長袖をまくってた方が何か好き。


そんな大きな理由はない。


まあ・・・あれだ。


冬でもスカートを短くしてる人たちみたいなもんだ。


・・・少し違うか?


大通りを歩いていると、1人の人に目が止まった。


顔はよく見えないが、きょろきょろ周りを見ている人。


きっと、観光客とかなんだろう。


ただ、何で一人?


もしかして、彼女と待ち合わせとか?


・・・もしそうだとしたら羨ましい限りだ。


私には今まで彼氏がいたことがないのだから。


でも、好きなった人はいる。


1人。


たった1人だけ。


その人には告白はできなかった。


遠くから見ていただけ。


学校も違った。


住んでるところも知らない。


陸上の大会で、たまたま見つけたんだ。


一目ぼれだった。


名前は・・・確か・・・あれ?


なんだっけ・・・。


中学の時、高校の全国大会で見つけただけだからあまり思い出せない。


1年前。


顔だけは未だに覚えててる。


忘れることはない。


二年の月日がたてば顔が変わってるかもしれない。


今見れば、もしかしたら別人のようになってるかもしれない。


でも、それでも・・・。


また会えるかもって思って私は陸上部に入ったんだ。


何の手がかりもない人を。


ただ・・・。


1年前に高校生だから彼は陸上部を引退しているかもしれない。


あの時2年生だったら。


それでも、それしか共通点がないから・・・。


ばかみたい。


そんなことは分かってる。


一縷の望みにかけてみた。


青春の高校生活を捨てて。


全国大会の舞台までいくことができれば、また・・・。


そんなことを思いながら。


観光客の男の人は、まだ周辺を見ている。


その時、一瞬こっちを向いた。


そこで初めてちゃんと顔を確認した。


・・・みたことある顔。


いや、違う。


みたことある顔に似てる人だった。


一目ぼれした相手に瓜二つの顔だった。


ドクン。


当たり前のように心臓が高鳴った。


もしかしたら・・・。


そんなはずない。


心の中で頑張ってその確率を否定する。


だけど、期待がある。


してはいけない期待が。


期待はすればするほど、外れた時のショックが増える。


失望が増す。


だけど、信じたい。


・・・奇跡を。





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