3話 Psychology | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

そんな分からないことだらけの女の子と、一緒に歩いている僕。


「小林さんは、どこに住んでいる方なんですか?」


どこに向かっているのかはわからない。


ただ、人通りが多い道を歩いている。


カップルもいれば、親子連れもいる。


多種多様な人たち。


「東京です。あと、裕哉でいいですよ」


その言葉を聞いて、彼女は少し顔を赤らめて俯く。


その表情の可愛らしさに僕の顔も赤くなる。


だけど、それは一瞬。


彼女は表情を戻す。


「東京か~・・・いいですね。何か憧れます」


「なににですか?」


「都会が」


「都会・・・か。別に名古屋と大して変わらないと思いますよ」


「違うんですよ。都会っていう雰囲気を味わってみたいんですよ」


「分かんないなぁ・・・」


「それは、裕哉さんが東京に住んでるからそう思うだけですよ」


「そっか・・・」


空はさっきまでの天気とは一変して、曇り空だった。


どこへ行ったんだ・・・太陽は。


「そういえば・・・高橋さんは歳いくつなんですか?」


「歳ですか?15歳です。あと、理菜にしてください」


「年下ですね。あと高橋さんは嫌なんですか?」


「そっちだって、名前で呼んでくださいって言ったから、同じの方がいいじゃないですか」


「そうですか?」


「そうです」


ムキになっている彼女。


そんな彼女が、なんか可愛らしくて


「そっか」


歩きながら、自然と彼女の頭を撫でていた。


彼女はその場で固まる。


抵抗するわけでもない。


でも、嬉しがっているわけでもなさそうだ。


「ごめん」


僕はそれに気づいて、慌てて彼女の頭の上にあった手をどける。


「・・・何で謝るんですか?」


「なんでって・・・」


僕は答えに困る。


2人とも、無言になる。


少し気不味い。


けど、この沈黙は自然によって、かき消される。


・・・簡単に。


ザァァァ・・・。


スコールのような雨が降り注ぐ。


きっと通り雨だろう。


「・・・やば、傘なんて持ってきてないし」


という彼女の手に傘はないが。


彼女はあまり焦るそぶりを見せず、カバンを開ける。


その間にも、2人の体は少しずつ濡れていく。


「あった」


彼女が取りだしたのは折り畳み傘。


・・・どうやら、僕のことを考えているわけではないらしい。


僕は周りにコンビニがあるかを見る。


たくさんある。


とりあえず、傘買ってくるか。


と、思ったその時、僕の頭の上に傘がさされた。


「この傘、使ってください」


そういった彼女の体は濡れている。


「なにやってんだよ」


僕は彼女の腕を引っ張って自分の方へと寄せる。


「えっ・・・」


2人の体が触れる。


「自分が濡れてどうするんですか・・・」


僕はため息をつきながら彼女に言った。


「だって・・・折り畳み傘に二人で入るのは厳しいかなって思って・・・」


「だったら、自分が濡れない方法を考えてください・・・」


「でも、せっかくの旅が風邪をひいて終わるって虚しいじゃないですか」


彼女が動かした手が僕の手に触れた。


体温が伝わる。


それだけで、赤面する僕は小心者?


体が服を通じて触れ合っているだけで心臓がドキドキする僕は小心者だろうか?


それとも普通?


普通であると願いたい。


「僕は、それで貸してくれた当人が風邪ひく方がよっぽど嫌ですよ」


「優しいんですね」


「理菜さんが・・・ですよね?」


「裕哉さんが・・・です」


上目遣い。


まあ、体の距離を考えると当たり前なのだが。


でも、濡れたセミロングの髪。


制服。


言葉の言い方。


すべてが・・・。


・・・何考えてるんだか。


「とりあえず・・・傘買いません?」


「買うんですか?」


少し残念そうな彼女。


「2人とも濡れますよ?」


「・・・ですね」


彼女の心理がわからない。


人の心は読めないと誰かが言っていた。


でも、ある程度は分かるもの。


表情。仕草。


態度。言葉のトーン。


それらのもので。


でも、僕には彼女の心理は全く分からなかった。


「来年から心理学部なんだけどな・・・」


ぼそっとそう独り言を呟く。


その声は、誰の耳にも入ることなく、空気を伝わり消えていく・・・。





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あ~・・・。


日曜日ですね。


皆さん何かしてますか?


僕は・・・どうしよう?


勉強しないとなぁ・・・。