信号が青に変わった。
「翔!!」
横断歩道を走って僕の方に駆け寄ってくる紗希。
訳がわからない。
嬉しいの前にその感情が先に出た。
・・・なんで紗希がここに?
紗希が近づいてくる。
大好きな女の子が。
目の前。
紗希は僕に抱きつく。
「会いたかった・・・」
そう言って。
愛しの妹の・・・。
大好きだった女の子の・・・。
昔は毎日触れることができて、もう触れられないと思っていた人の・・・。
肌に触れた。
耳元で声を聞いた。
僕も紗希の背中に手を回し、彼女を抱きしめた。
「紗希・・・僕も会いたかった」
「ありがと・・・」
「ねぇ・・・紗希」
「ん?どうやってここに・・・?」
「秘密」
紗希は一度体を離した。
そして、今度は顔だけを近づけてきて・・・。
唇を重ねた。
紗希からのキス。
今まで滅多にないもの。
それほど、僕に会いたかった・・・。
そう捉えていいだろうか?
・・・それは傲慢?
紗希は舌を絡めてくる。
「ん・・・」
甘い声を出しながら。
僕はもう一度紗希を抱きしめた。
雨が2人の体に当たる。
ザァァァ!!
また勢いを増してきた。
でも、もう冷たさを感じなくなっていた。
感じるのは・・・彼女と触れ合っている温かさ。
ただそれだけ・・・。
******************
~side紗希~
やっと・・・会えた。
大好きな人に。
このことが両親にばれたらどうなるだろうか。
すごく怒られるだろうな・・・。
でも、大丈夫。
ばれないはずだ。
今日は由衣の家に泊まることになってるし。
北海道は台風が直撃するっていう話は本当だったらしい。
よかった。
まだ飛行機が動いていて。
よかった。
翔に会えて。
はっきり言って会えるなんて思っていなかった。
ダメ元。
住所も知らない相手。
とりあえず、栄えている場所に行ってみよう。
そんなことを想ってきてみたけど。
「翔・・・一年間・・・私ずっと・・・君だけを見てた・・・」
「僕も・・・」
そう返事をしてくれるのがすごい嬉しい。
怖かったんだ。
君がどう思っているのか。
会うまでずっと。
どうせ会えないかもしれない。
そんなことを思っていたから、こうやって北海道まではこれて・・・。
そして、翔を見つけた時、怖いなんて感情は消えていた。
というより忘れていた。
会えたという喜びで、消え去っていたんだ。
でも、抱きしめて思った。
君の反応が少し良くないかもしれないってことに。
戸惑った君の声。
反応。
どれもが、私の不安を煽った。
急に怖くなった。
私がただ、会いたがっていただけじゃないかって。
翔は、もう吹っ切れて、新しい恋を始めたんじゃないかって。
嬉しいという思いが一気に冷めて。
怖いになった。
その怖いをなくすために・・・。
消すために・・・。
もう一度聞こう。
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~side翔&紗希~
私は翔から離れた。
もう一度。
そして、雨にぬれた彼の顔を見た。
「翔・・・大好き。今までずっと・・・ずっと。そしてこれからも・・・」
涙がこぼれてきた。
でも、大丈夫だろう。
その涙は雨によって消されるから。
流されるから。
紗希のその言葉はすごく嬉しいもので・・・。
「僕も・・・紗希が好きだ・・・。今までも・・・これからも。紗希だけ・・・」
本当の気持ち。
嘘偽り一つないもの。
僕達は2人見つめあって・・・。
「好きだ・・・」
僕は紗希の手を握った。
「ありがと。大好きだよ」
私は握られた手を握り返した。
君の温もりを感じながら・・・。
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明日、10年後を書いてこの物語は終了です。
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