63話 ありえない再会 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

大きなデパートを見たり、小さな雑貨屋を見たり。


僕は色々なところを見た。


都会とは違った、栄えている町。


神奈川にいた時とは少し違う。


夕方になるにつれて人通りが減ってきた。


普通は多くなるはずの時間帯。


台風に備えてってことなのだろう。


直撃する前に帰らないと電車も止まるし。


とはいうものの、まだ帰ってない人もたくさんいる。


ショッピングモールの中に入る。


三階。


子供たちが遊ぶ場所の隣に、笹が飾ってあった。


そこに、たくさんの紙が吊るされている。


僕はその紙を見てみる。


『悠馬と結婚できますように!!   愛美』


可愛らしい小さな文字で大きな決意だ。


その願いはかなうだろうか?


しっかりした文字なので、中学生か高校生か。


少なくとも小学生ではないだろう。


結婚。


そんなの僕には到底浮かばない単語だった。


今は恋愛で十分。


そう思っていたから。


・・・というより先なんて考えられる状況になかった。


あの時は・・・。


他の願い事を見てみる。


『野球選手になりたい』


『卓球の選手になりたい』


『パティシエになりたい』


様々な願い。


『妻が機嫌が直ってほしい』


思わず笑ってしまう。


切実過ぎる。


それは願うものじゃないだろ。


自分の力できっとどうにかできる。


妻だって、好きで結婚してくれたんだから。


なんて。


偉そうなことを言っても、僕にはその夫婦の現状がわかるわけじゃないし、


結婚もしてない未成年。


なにがわかる?


何もわからない。


僕は、一通りの願い事を見て、ショッピングモールを後にした。


外はまだ雨が降っていなかった。


ほんとよく外れる天気予報だ。


午後5時。


次々に明かりが灯っていく。


一面は雲に覆われている。


ゴロゴロゴロ・・・。


遠くから雷の音が聞こえた。


もうすぐ・・・かな。


ゴロゴロゴロ・・・。


今度の雷は近い。


お祭りで花火を見た時ぐらいの大きい音。


と同時に・・・。


勢いよく雨が降ってきた。


ザァァァ!


今までに浴びたことのない雨量。


まるでシャワーだ。


まあ、シャワーは服を着たまま浴びるもんじゃないが。


台風の時、傘も持たずに外にいたことはない。


だから、当然だがこんなに雨にぬれたこともない。


僕は台風を見くびっていた。


凄まじい雨の量。


これじゃあ、打ちひしがれるどころじゃない。


紗希のことを考える余裕もない。


大粒の雨は凶器だ。


重い塊が体を打ちつける。


一粒一粒が結構痛い。


僕は、とりあえず店に入ろうと辺りを見渡すが、視界が悪すぎてどこになにがあるのかすらわからない。


「これ・・・やばいだろ」


風も次第に強くなっていく。


・・・今までこんな強い台風に遭遇したことがない。


風が強すぎて、踏みとどまるのが精いっぱい。


雨で視界が遮られて、どこになにがあるのかもわからない。


こうなったら、何もできない。


お手上げの状態だった。


とりあえず、止むのを待つしかない。


・・・。


風はすぐにおさまった。


雨はまだだが。


僕は、何も見えないながらも、微かに見える人影を避けながら、明かりが見える所へ向かう。


歩いている人の中で僕だけだろう。


傘を差していないのは。


雨が少し弱まり、視界が良くなった。


周りの風景が見えるぐらいにまでは回復。


まあ、依然強いことには変わりないんだけど。


そして、案の定、街中を歩いている人たちはみんな傘を差していた。


・・・当たり前だが。


台風が来るって分かってて、傘を持っていかない方が馬鹿だろう。


さっきまでいたショッピングモールが見えた。


一旦あの中に避難しよう・・・。


ずぶ濡れの体で入っていいのかはわからないが。


信号を待つ。


この横断歩道を渡ればすぐ先にある。


早く、信号変わらないかな・・・。


その時、向かい側で1人の女の子が立ち止まった。


信号が変わるのを待っているのだろう。


その女の子は、傘を差していなかった。


僕と同じで。


なんでなんだろう・・・?


傘を忘れた?


だったら、買えばいいのに。


傘なんてそこらへんで売っているのだから。


なんて。


僕に言えた義理か。


その女の子にも容赦なく雨は当たり続ける。


大丈夫かな?


ふとそんなことを思う。


自分も同じ状況なのに。


信号が変わった。


彼女はこっちに向かって歩いてくる。


下を向きながら。


何か悲しそうだ・・・。


彼女は濡れた髪を触りながら顔を上げた。


その顔を見て僕は・・・。


「なん・・・で?」


そう呟いた。


その呟きは、雨の音でかき消される。


ザァァァ!!


彼女が僕を見る。


「翔・・・?」


二つの意味で聞こえるはずのない声。


聞くことはないと思っていた声は、なぜか、小さな声にもかかわらず、雨にかき消されることなく僕の耳に届いた・・・。



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みなさん??浮かんでるかもしれませんが・・・。


申し訳ありません!!w


明日はここからまさかの最終話です。


どうまとめる気なのか・・・。


こいつだめだなぁと思いながら見てくださいww


いや~・・・ほんと今回・・・。


途中までは悪くなかったんだけど・・・。


兄妹とか・・・無理だ!!w


2人遠くなっちゃったし・・・あ~!!w


では、最終回見てください 汗