61話 降水確率 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「明日・・・七夕だね~」


学校の帰り道。


由衣が空を見ながら言った。


「・・・そうだね」


「どうしたの?七夕嫌い?」


不思議そうに由衣は私の顔を見る。


「好きではないかな」


私は翔の顔を思い浮かべて苦笑した。


「なんで?」


「なんでも。由衣は好きなの?」


「好きだよ。願い事する日だし」


由衣は願うように手を合わせる。


そして、ニコッと笑顔を見せた。


「何を願ったの?」


「翔さんに会えるように・・・かな」


「え?」


「冗談だよ」


クスッと由衣は笑う。


「なにそれ」


「私の願い事は・・・」


由衣は転がっていた石を思いっきり蹴った。


「大好きな人に会うこと・・・だよ」


「大好きな人・・・?誰それ」


由衣は少し考えた後


「言わない」


ベー、と舌を出す。


「教えてよ~」


「紗希には絶対教えない~」


よくありがちな、恋愛トーク。


少し、由衣が羨ましいかもしれない。


由衣の好きな人が誰かわからない。


でもきっと・・・。


会える人なんだよなぁ。


私の相手と違って。


強い風が吹く。


雲が目に見えるスピードで移動していく。


由衣の髪、私の髪が崩れる。


「風強いね」


「だね。明日雨降らなければいいけど・・・」


不安そうに由衣は空を見上げた。


「なんで?雨嫌いなの?」


「うん。好きじゃないな。それに降ったら織姫と彦星が会えなくなるし」


「じゃあ、きっと、無理かもね」


私は携帯を開いてそう言った。


「え・・・なんで?」


「ほら」


私は携帯の天気予報のページを開いて由衣に見せた。


降水確率90%。


どうやら、台風が接近しているらしかった。


「いや・・・まだ10パーセントある!!」


「・・・いやいや。あってないようなもんでしょ。台風がくるんだよ?」


「う・・・でも」


「降るものはしょうがない。今年は二つの星が会うことはなさそうだね」


「・・・なんか紗希嬉しそうだね」


不機嫌な顔で私を見る由衣。


対照的に私は少しご機嫌になっていた。


「うん」


「なんで~?」


由衣は頬をふくらます。


「妬み」


「誰に?」


「織姫と彦星に」


「意味分かんないよ?」


「分かんなくていいよ。あの二人が会って幸せな顔を想像したら、イライラする」


「・・・なんかあったの?」


「なんにもないよ」


「相談乗るよ?」


「いいよ。大丈夫」


私は笑顔を見せた。


だけど、その裏には・・・。




由衣・・・。


私の悩みは由衣には解決できない。


自分でどうにかするしかない。


明日の七夕。


私は・・・。






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なうに書きましたが64話が最終話で


その次にエピローグで終わります。


そういえば、今日がお祭りでした。


めちゃくちゃ人いるしww


では、もうすぐ終わり物語ですが、最後までよろしくお願いします!!