「明日・・・七夕だね~」
学校の帰り道。
由衣が空を見ながら言った。
「・・・そうだね」
「どうしたの?七夕嫌い?」
不思議そうに由衣は私の顔を見る。
「好きではないかな」
私は翔の顔を思い浮かべて苦笑した。
「なんで?」
「なんでも。由衣は好きなの?」
「好きだよ。願い事する日だし」
由衣は願うように手を合わせる。
そして、ニコッと笑顔を見せた。
「何を願ったの?」
「翔さんに会えるように・・・かな」
「え?」
「冗談だよ」
クスッと由衣は笑う。
「なにそれ」
「私の願い事は・・・」
由衣は転がっていた石を思いっきり蹴った。
「大好きな人に会うこと・・・だよ」
「大好きな人・・・?誰それ」
由衣は少し考えた後
「言わない」
ベー、と舌を出す。
「教えてよ~」
「紗希には絶対教えない~」
よくありがちな、恋愛トーク。
少し、由衣が羨ましいかもしれない。
由衣の好きな人が誰かわからない。
でもきっと・・・。
会える人なんだよなぁ。
私の相手と違って。
強い風が吹く。
雲が目に見えるスピードで移動していく。
由衣の髪、私の髪が崩れる。
「風強いね」
「だね。明日雨降らなければいいけど・・・」
不安そうに由衣は空を見上げた。
「なんで?雨嫌いなの?」
「うん。好きじゃないな。それに降ったら織姫と彦星が会えなくなるし」
「じゃあ、きっと、無理かもね」
私は携帯を開いてそう言った。
「え・・・なんで?」
「ほら」
私は携帯の天気予報のページを開いて由衣に見せた。
降水確率90%。
どうやら、台風が接近しているらしかった。
「いや・・・まだ10パーセントある!!」
「・・・いやいや。あってないようなもんでしょ。台風がくるんだよ?」
「う・・・でも」
「降るものはしょうがない。今年は二つの星が会うことはなさそうだね」
「・・・なんか紗希嬉しそうだね」
不機嫌な顔で私を見る由衣。
対照的に私は少しご機嫌になっていた。
「うん」
「なんで~?」
由衣は頬をふくらます。
「妬み」
「誰に?」
「織姫と彦星に」
「意味分かんないよ?」
「分かんなくていいよ。あの二人が会って幸せな顔を想像したら、イライラする」
「・・・なんかあったの?」
「なんにもないよ」
「相談乗るよ?」
「いいよ。大丈夫」
私は笑顔を見せた。
だけど、その裏には・・・。
由衣・・・。
私の悩みは由衣には解決できない。
自分でどうにかするしかない。
明日の七夕。
私は・・・。
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なうに書きましたが64話が最終話で
その次にエピローグで終わります。
そういえば、今日がお祭りでした。
めちゃくちゃ人いるしww
では、もうすぐ終わり物語ですが、最後までよろしくお願いします!!