60話 どこにいるの? | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side紗希~


もうすぐ一年が経過しようとしていた。


翔がいない誕生日。


クリスマス。


正月。


どれも寂しいものだった。


浮かない顔をしていた。


どれも。


翔がいるから楽しかった。


大好きだった。


誕生日もクリスマスも正月も。


「おめでとう」


そう言って、プレゼントを渡してくれた。


そのプレゼントは毎年、誰から聞いたのか私がほしかった物で。


すごく嬉しかった。


クリスマスは、誘われた全部のパーティーを断って家にいた。


恋人が愛し合うその日は一緒にいたかったんだ。


翔はそれを分かっているかのように、毎年そばにいてくれた。


正月は除夜の鐘を2人で鳴らしに行っていた。


毎年。


夜中、2人で歩く神社までの道は楽しいものだった。


寒い。


それを口実に手を繋いだりして。


まるで恋人。


どこからどう見ても恋人だった。


それで・・・。


それだけで嬉しかった。


・・・だけど今年は。


翔がどれもいない。


心にぽっかりと穴が開いた。


大きい穴が。


この穴は埋まらない。


誰がどんな努力をしても。


大介さんが私のことを想ってくれていても。


穴が開いたまま、一年が経とうとしている。


私はもう高2だ。


大介さんは大学に進学したらしい。


翔は・・・どういう進路を選んだ炉だろう?


それすらわからない。


私は翔と連絡を取ることを禁じられている。


親は私たちを信用していないのだろう。


翔に新しい携帯を持たせ、電話番号も変えてアドレスも変えて。


翔がいなくなってから私の方も全部変えさせられた。


これで、連絡をとる手段を完全になくさせたんだ。


親の徹底ぶりが窺える。


そこまでしてでも、私たちが会わないようにしたいのだろう。


連絡を取れたら・・・会ってしまうかもしれないから。


それに、電話やメールだけでも愛を交わせる。


それが嫌なのだろう。


普通の恋愛をしてほしい。


そう言っていた。


普通の恋愛って何?


私はそんな疑問を持つ。


お互いが好きで、異性で。


二歳差という年齢差で。


ただ・・・ただ兄妹というだけで。


それだけで普通じゃなくなる・・・。


不条理だ。


両親は家で一切翔の話題を出さない。


それが意味するものは簡単だ。


翔を忘れろ。


いや、いなかったことにしたいんだろう。


私の中で元々翔という存在がいなかった。


そうなってほしいのだろう。


でも、お生憎様。


それは無理。


会えなければ会えないほど、翔のことを想う。


好きって気持ちが強まっていく。


会いたくなる。


・・・私は重い女だ。


これだけ、1人の人に依存しているのだから。


翔・・・会いたい。


君は今・・・どこにいるの?


七夕にいなくなった君。


今度の七夕・・・私たちが織姫と彦星なら。


・・・会えるのになぁ。




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今日はテストないし、ストックを溜めなければ・・・。


そして、確か今日お祭りらしいです。


地元で。


まあ、行かないですけどw