~side翔~
「こっちの生活にもずいぶん慣れたね」
洗濯物を取り込みながら莉乃が言った。
「そう・・・だな。冬の寒さには驚いたけどな」
「そんなに?」
「当たり前だ。毎日雪とかびっくりだったよ」
「こっちでは普通だよ。でも、もうすぐ夏じゃん。夏はこっちの方が過ごしやすいでしょ?」
「そうだなぁ・・・」
僕は空を見上げた。
もうすぐ7月。
あれから一年が経とうとしている。
この一年は長かったし短かった。
紗希のことを考えてしまったり・・・。
それと、この新しい環境での大変さだったり。
大学に進学したり。
「翔君」
「なに?」
「今日どこか行かない?」
「どこに?」
「旭川動物園」
「・・・本気で言ってる?」
「本気だよ」
「遠すぎる」
「そうかな?・・・はい」
莉乃が洗濯物を僕に渡す。
「ん・・・思いつきで行く場所じゃないだろ」
「じゃあ、どこに行く?」
「どうしてもどこかに行きたいの?」
僕はため息をつきながら、莉乃に渡された洗濯物をたたむ。
「なんか、寂しそうな感じだからさ」
「・・・1年の経過。早く忘れさせてあげたいっていう同情?」
「そういうわけじゃないけど・・・」
バスタオルを丁寧にたたむ。
全部たたみ終わったところで、僕は所定の場所に戻しておく。
これと、風呂掃除が僕のこの家での役割だ。
前の家にいるときはなにもやらなかった僕だけど。
おばさんとおじさんは農家をやっていて、あまり家のことはできないらしい。
だから、基本的に莉乃が家事をやっている。
大変だった莉乃。
だからこその僕ってわけだ。
僕を手伝いとしてこの家に連れてくることで莉乃の負担を軽減するってとこ。
まあ、文句は言えないわけですが。
食べさせてもらってるわけだし。
「莉乃は、どこか遊びに行かないの?」
「別にいいじゃん」
「せっかくの休日なのに・・・」
「余計な御世話だよ。翔君こそどこか行かないの?」
「遊ぶ相手がいないし」
「悲しいね」
といってるが、表情は笑顔。
「馬鹿にしてる?」
「別に。だから、私が相手になろうかって言ってるんだよ」
「遊びに行く気・・・起きないんだよね」
僕は、和室に行って、ごろんと横になる。
莉乃は、窓を開けて網戸だけを残す。
その後に僕の隣に正座した。
「・・・何で正座?」
「和室だから」
「・・・自分の家じゃん」
「関係ないよ」
「なんか、莉乃って疲れる女の子だね」
「どういう意味さ?」
むっとした表情で僕を見る。
「そのままの意味だよ」
僕は、寝がえりをうち、莉乃とは逆の方を向いた。
「失礼な・・・」
「でも、なんだかんだ変わってないよね」
「ふぇ?」
「最初は、僕にダイブしてきたから、ずいぶん変わったなぁって思ったけど、こうやって一年近く一緒にいたら、やっぱ変わってない。真面目な女の子。清楚な感じの。だから、未だに最初のあれが意味分からん」
「あれは~・・・」
言いにくそうな莉乃。
僕は上半身を起こして莉乃の方を見る。
「あれは・・・何?」
「・・・なんでもない」
莉乃は足を崩して、さっき僕がしていたように寝転がった。
「和室が何とかじゃないの?」
「疲れちゃった」
「じゃあ、少し寝ますか?」
僕は、莉乃の頭を撫でながら聞いた。
これは、たまにやる行為。
これをやるたびに、莉乃は顔を赤く染める。
「うん。そうします」
目を閉じる莉乃。
僕は頭を撫でつつ、彼女の横に寝転がる。
体が触れるか触れないか。
ギリギリの距離で。
五分ぐらい頭を撫でていると、莉乃の寝息が聞こえてくる。
それを聞いた僕は、手を動かすのをやめて目を閉じる。
子供たちのはしゃぐ声。
セミの鳴き声。
車の音なんて聞こえない。
田舎ならではののどかな音たちがBGMとなって、簡単に眠りに就くことができる。
何も考えなくていい環境。
改めて、この環境に感謝した。
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一桁まではいらないけど、二桁は欲しいなぁ・・・。
とか思う今日この頃です。
だがしかし!!
テストが近い!!
クオリティが上がるはずもない!!
順位が落ちる。
負のスパイラルですねww
ストックを溜められなくなる日が多々あるので、
そういう日は急きょ日常の方を書きます。
テスト嫌だなぁ・・・。