そこにいたのは、大介さんだった。
「あ・・・どうも。海を見てるだけですよ。大介さん」
「大介さん・・・ねぇ」
「なんか不満ですか?」
「別に。昔は敬語なんて使わない女の子だったのにな」
「・・・なんですかそれ?」
大介さんが言っている意味がわからない。
「昔・・・ここで会ったことあるんだよ。俺達・・・」
「え・・・」
ここで?
大介さんと?
「覚えてない?」
「あ・・・はい。全然」
「あはは。ショックだな」
「う・・・すいません」
「じゃあ、これで思い出すかな・・・。『誰か待ってたんじゃないの?』」
あ・・・。
思い出した。
昔・・・翔が家出してなかなか帰ってこなかった時のこと。
その時に、私はここにきて翔を待ったんだ。
早く帰ってこないかな・・・。
そう思いながら。
その時に一人の青年に会ったんだ。
優しそうな青年で、その人とたわいもない話をして・・・。
「あの時の人が・・・大介さんなんだ・・・」
少し複雑。
その人のこと・・・少しだけ好きになっていたから。
もしも、翔という存在がいなかったら少しじゃなくて・・・。
普通に。
恋をしていただろう。そんな相手だから。
「ご名答。そんで、この時間帯に君は帰るって言ったんだよね?」
空は黄土色に染まっていた。
時の流れは速いもんだ。
気付いたら、一日がもうすぐ終わりそうなのだから。
「世界って・・・狭いですね」
私は苦笑した。
「だな。紗希ちゃんは今何してたの?」
「待ってたの」
あの時の再現。
私はそれを繰り返すように、砂浜に体育座りをして、沈みかけている黄土色へと色を変えた太陽を見た。
「・・・誰を?」
大介君は私の隣に座ってそう聞いた。
「お兄ちゃんを・・・」
「そっか。お兄ちゃんは帰ってきそう?」
「ん~・・・多分帰ってこない。だから・・・」
私は立ち上がった。
「私帰るね・・・なんて」
私は舌を出して笑った。
「翔は・・・帰ってきそう?」
「どうだろう。きっと・・・帰ってこないよ」
「翔は何で転校したの?」
大介さんは砂を片手ですくい、少しずつ・・・。
落としていく。
「一身上の都合で・・・」
私は言葉を濁す。
「どんな?」
「それは・・・」
何て答えればいいのだろう。
いくら翔の親友でもこれだけは言ってはいけない。
「妹に恋をしたから・・・だろ?」
だけど・・・。
大介さんはあっさり。
私が言えなかった答えを口にした。
「なんで・・・それを?」
「麻衣も知ってるよ」
「・・・そうなんですか。どこで知ったんですか・・・?」
「どこだと思う?」
「・・・そんなの分かりませんよ」
「じゃあ、秘密ってことで」
大介さんは微笑した。
「てか、そんなことよりさ・・・」
そのまま大介さんは話を続ける。
「紗希ちゃんはそれでいいの?」
「・・・なにがですか?」
「翔に会えなくて」
「いいはずないですよ。でも・・・会えない」
「じゃあ、これからどうする予定?」
「新しい恋でも探します」
私はまっすぐ大介さんを見た。
「・・・本気?」
「どうでしょう・・・?」
「本気なら・・・」
大介さんは私のそばによって、頭を撫でた。
「俺が傍にいてやるよ・・・」
その言葉が嬉しい。
ドキッとする。
だけど、やっぱり・・・。
翔にはかなわないなぁ。
大介さんに失礼だと分かっていながらも・・・そんなことを思ってしまった。
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ん~・・・。
あんまり上がらないアクセス数・・・。
だめだなぁ・・・。
これは。
てか、昨日なんですが、皆さんのブログ見に行けてません。
すいません。
今日の夜辺ぐらいに見に行きますね。