「どこ行ってたの!?」
お母さんが言った。
お父さんはソファに座って黙ったままだ。
2人の眼の下にクマができていた。
昨日眠れなかったのだろう。
そして、もうこの時間なのにお父さんがいるということは・・・。
仕事を休んだのだろう。
「どこでもいいでしょ・・・」
「よくないわよ!!どれだけ心配したか・・・!!」
「何の心配?」
「何のって・・・」
「僕らが。また触れ合ってキスをしたり、子供を作ったりしちゃわないかっていう心配?」
自分でもわからない。
なんでこんなに母親に喧嘩を売ってるのか。
「違う!!あなた達が、無事かっていう心配よ」
「・・・そっか。僕ら部屋で休むよ・・・」
二階に上がろうとした時・・・
「翔・・・あなただけ残りなさい。紗希は上がってて」
予想通りだった。
こうくるだろうと思っていた。
「翔・・・」
紗希は不安そうな顔で僕を見る。
「紗希・・・上がってな」
「うん・・・」
紗希は階段を上っていく。
そして、紗希の姿が見えなくなったところで。
「翔・・・あなたに話があるの」
「何?」
「あなたたちは、このまま今と同じ環境に置いたらどうする?」
「・・・今までと変わらない行動を取るだろうね」
「やめなさいって言ってやめることは無理なの?」
「常識的に考えてみてよ。愛し合うもの同士がすぐ側にいて、なにもしないって無理じゃない?」
「そうね・・・。私たちに隠れてまた触れ合うわよね・・・」
「うん。それを聞いてどうするの?」
「やっぱ、あなたたちを離すしかないわね」
「どうやって?」
「あなたを親せきの家に預けるわ」
予想通りだった。
「学校は?」
「編入よ。それまでは学校は休んでなさい。翔・・・あなたはある程度頭がいいからレベルにあった学校も見つかると思うから」
「それが紗希を預けないで僕にした理由?」
「違うわ。精神面よ。紗希はまだ弱いから。家で保護しないと壊れてしまうから・・・」
「よく分かってるね」
「これでも・・・あなたたちの親よ・・・私は」
「うん・・・。今までありがとね。お母さん。お父さん」
「また会うことはできるわよ」
「紗希とは?」
「2人がお互いに結婚したら・・・ね」
「了解。じゃあ、荷造りしとくよ」
僕がそう言って階段を上がろうとした時・・・
「ごめんなさいね」
僕はその言葉に後ろを振り返る。
「どうしたの?」
「こんな方法しかとれなくて・・・」
「他に・・・いい方法なんてないでしょ」
僕は踵を返して、自分の部屋に向かった。
すべてのやり取りが予想通りだった。
こうなることも全部・・・。
親戚の家か・・・。
どの家なんだろうか?
たくさん候補はある。
たくさんというほどでもないが・・・3つくらいか。
絶対に会えないように、遠くの家に送られるなら・・・。
従妹の住んでる北海道・・・。
確か名前は・・・莉乃・・・。
今は高2。1つ下だ。
もう、5年くらい会ってないけど。
さぁ・・・どこになるんだろうか?
明日、お母さんに聞かされるだろう。
僕がこれから住んでいく家が。
そこで、僕は妹を忘れる努力をしていく。
・・・きっと無理だろうけど。
僕は荷造りをしながら隣の部屋にいる妹のことを考え・・・。
新しい家への不安を募らせていた。
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今、58話までストックあるんですけど、終わらせ方が分からなくなった・・・。
どうしましょうww
う~ん・・・。