手を繋いだまま僕らはなにも話さない。
ただただ、空を見上げるだけで。
少しずつ・・・空は暗くなっていき・・・徐々に星も見えてくる。
今隣で、紗希はなにを考えているんだろうか?
どんな思いで空を見上げているんだろうか?
触れ合ってる手の平は温かかい。
そして、感じることができる。
紗希の存在を。
だけど、心までは読めない。
それが人間の道理であって・・・。
「紗希、大好きだ・・・」
この言葉は今まで何度言っただろうか?
だけど、思わず口から出た言葉だった。
「私もだよ・・・」
その言葉を聞くたびに安心する。
「ありがとう・・・」
なんてお礼を言ってみる。
「あ・・・」
「どうした?」
「あれ・・・」
紗希が11時の方角を指差す。
もちろん空のだ。
そこには、天の川が煌めいていた。
その対岸にベガとアルタイル。
まあ、俗にいう織姫と彦星があった。
「綺麗だな」
「うん。きっと、今日2人は会えたんだろうね」
「天の川に橋がかかって・・・ってか?」
「うん。翔はあんまりそう言うの好きじゃない?神話とか」
「・・・さぁな・・・」
僕は手を握ったまま上半身を起こす。
「どうしたの?」
「なんでもないよ」
僕は体をひねって仰向けで僕の方を見る紗希を見た。
今の紗希は無防備。
襲おうと思えば、簡単に。
・・・僕は馬鹿か。
とはいいつつも、僕は紗希に覆いかぶさってキスをした。
一瞬唇が触れるだけのキスを。
唇を離した僕は、数センチしか離れていない紗希の顔を見る。
可愛らしい顔。
大好きな大好きな・・・妹の顔。
「紗希・・・」
僕はもう一度紗希の上に覆いかぶさった。
だけど、唇をふさがない。
僕は紗希の首筋に唇をあてた。
「痛い・・・何してるの?翔」
痛いのは分かってた。
だけど、もうすぐ見れなくなってしまうかもしれない紗希にどうしても残ししておきたかったシルシ。
服で何とか隠れるであろう、首の下の方。
ここに残す。
誰にも見つからず、紗希だけに見えるように。
唇を離す。
すると、僕がつけたシルシが赤く残っていた。
「何したの?」
紗希が涙目で僕に聞く。
「そんなに痛かった?」
「痛かった・・・」
「ごめん」
僕はキスをして謝る。
「いいけど・・・なにしたの?」
「僕だけのモノだっていう証を残した」
「なにそれ?」
「キスマーク」
「え!?」
紗希は、首筋を抑える。
「嫌だった?」
「そんなことない。でも、そういうことするような人なんだなぁって」
「失望?」
「違う。嬉しかったよ。翔は・・・私だけのモノだよ?」
「もちろん。僕には紗希しか見えない」
だけど・・・だけど。
こうやって愛し合ったところで、運命は僕らを結び付けてはくれないだろう。
きっと、織姫と彦星のように一年に一回・・・。
いや、それすらも会えるかわからない。
僕らはそんな関係になってしまうかもしれないんだ・・・。
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訳分からない回ですが・・・w
2人はこの後なにをするのか?
逃避行を続けるのか?
それとも・・・。