~side翔~
家に帰る。
お母さんはいつも通り「お帰り」
そう言ってくれる。
僕らが、同時にリビングに入ると
「今日は一緒に帰ってきたの?」
そう聞いてきた。
「うん。ちょうど学校であったからさ」
「相変わらず仲いいわね」
笑いながら言うお母さん。
もし、帰りにキスをしたなんて言ったらお母さんはどんな表情を受けべて何を言うだろう?
笑顔が一瞬にして消える。
激怒する。
そして・・・倒れてしまいそうだ。
僕達は引き剥がされることになるだろう。
会わないようにさせられるだろう。
なんで?
それが常識だから。
付き合ってはいけない2人だから。
それが分かっているから、親には隠すしかない。
頭の悪い紗希でもきっと分かっているだろう。
それだけは・・・。
一生・・・。
僕達が付き合っていく限り、このことは言ってはならない。
窮屈な恋愛をしていかなくてはならない。
嫌だ?
うん。嫌だ。
堂々と手を繋ぎたい。
キスをしたい。
普通の人と同じような恋愛をしてみたい。
だけど、この相手を選んだ時点でそんな想い儚く消える。
・・・うん。
「仲がいい兄妹って変だと思う?」
僕は冷蔵庫を開けてリンゴジュースを飲んだ。
「私は微笑ましくていいと思うわよ。それに、親としては仲が悪いよりいい方が助かるわ」
「そっか」
「何でそんなこと聞くの?」
「なんとなく。あんまり意味はないよ」
「まあ、そんな仲がいいと不安でもあるけどね」
お母さんは夕飯の準備中。
カレーを作る準備をしていた。
「なにが?」
キッチンでの会話。
紗希はもう自分の部屋に戻ったみたいだった。
「恋人が嫉妬しちゃうわよ?」
「・・・まあ、確かに」
「翔は彼女いるんでしょ?」
「まあ・・・一応」
「彼女さんが嫉妬しちゃうわよ?紗希に」
・・・鋭いな。
流石は母上だこと。
彼女とは別れた。
紗希が理由で。
「ねぇ、翔」
「ん?」
「間違っても・・・紗希のこと好き・・・とかじゃないわよね?」
「あはは。何言ってんだよ?妹だぜ。紗希は」
動揺を隠しながら答える。
・・・悟られてないだろうか?
僕の心の内は。
心臓が嫌な意味で高鳴る。
お母さんはすごい。
流石は自分の親だ。
「まあ・・・そうよね」
「うん。変な心配すんなよ」
「最近思っちゃうのよね。高校生になっても仲のいい兄妹ってあんまりいないから。もしかしたらってね」
「もし・・・そうなったらどうすんの?」
聞いてみる。
もしもの時のための参考に。
お母さんの手が止まった。
う~ん・・・。
考え込んだ後に
「あなた達二人を会えないようにする・・・わ」
「苦渋の決断だね」
「そうね。でも、他にないじゃない」
「付き合うことを認めるという選択肢は?」
「ないわ。私は・・・あなたたちに普通の恋をしてほしいから」
「だよ・・・ね」
「なんでそんなこと聞くの?」
「別に・・・」
僕は、台所にコップを置いて部屋戻ってるよ。
逃げるように二階に上がって行った。
↑ ↑ ↑
押してください~!!
励みになるので。
今日の更新、遅くなりました。
すいません。
朝にやる予定だったんですけど、時間がなくて・・・。
今日は母と翔の2人の会話です。