そんな過去を思い返しながら・・・。
紗希ちゃんを見る。
あの時の少女が・・・3年たてばここまで変わるもんか。
親みたいな視線。
いや、違う。
***みたいな視線。
バカっぽくなって考えるのをやめた。
「ねぇ、大介君」
「ん?」
「今まで付き合ってきた人は遊びだったんだ?」
「・・・そうだな」
否定をすることはやめた。
もう分りきってる答え。
ここでわざわざ嘘はつかない。
「可哀想だね。大介君のことが好きだった女の子たち」
「・・・それは俺に対する誹謗中傷?」
「違うよ。ただそう思っただけ。別に大介君を非難する気はないよ」
「・・・大して変わんなくないか?」
「変わるよ。私は別に誰がどんな理由で相手と付き合っててもいいと思うんだ」
「へぇ・・・。なんで?」
興味をそそるセリフに俺はくいついた。
砂浜で兄妹は座りながら何かを話している。
長期戦になりそうだし、ちょうどよかった。
「だって、お互いに利益があって付き合ってるわけなんだから」
「どゆこと?」
「例えば、彼女はその男の子が好きだとして、男の子はお金目当てで付き合ってるとします」
「最低な男だな」
「・・・大介君、そんなこと言えんの~?」
俺の顔を麻衣が覗き込む。
「すいませんね。正当な理由で付き合ってなくて」
俺は少し麻衣から離れた。
・・・いや一歩後ずさっただけ。
「話がそれたけど」
「そうか?」
「うん。じゃあ、続けるよ?」
「どうぞ」
「はい。女の子は好きという理由で付き合ってるわけじゃん?」
「うん」
「男の子はお金が欲しくて付き合ってる」
「うん」
僕はひたすら相槌を打つ。
「だったらお互いに利害が一致してんだし、別にいいんじゃいかなって」
「・・・へぇ・・・」
「だめ?」
「だめだな」
即答した。
「なんで?」
「その場合、女の子としたらいい気持ちにはならないじゃん」
「なんで??」
「女の子は、その男のこと相思相愛であるというのを前提に付き合ってるんだから。付き合うという理念の中に愛が存在したら・・・同じ気持ちで付き合ってない限り・・・最悪だろ?」
なんて語ってみるが、そんなことをしている張本人だ。僕は。
「・・・ごもっともだね」
「意外に素直に納得だな」
「悪い?」
「別に・・・麻衣は、翔に気持ちがなくても付き合ってほしいと思う?」
「どうだろうね?嫌かもしれない・・・」
「だったら、その理論は自分自身で打ち砕かれるな」
「客観的に見たらの話だよ」
「恋は主観的に見た方がいいんじゃないかな?」
「なんか、むかつく」
不機嫌そうな顔で麻衣は俺を睨む。
「なんだよ?」
軽くたじろく俺。
・・・チキンか。
「その、何でも恋愛のことなら分かってますみたいな感じが」
何を言い出すかと思えば・・・。
「そんなことない。俺だって、全然・・・」
その時、紗希ちゃんと翔が立ちあがってこっちの方を見た。
「やばっ!」
麻衣はしゃがみこんで隠れる。
だけど、俺は隠れようとはしなかった。
「何してんの!?」
麻衣が言うけど、それを無視。
すると、翔が僕の方に気づいた。
そして、ぎこちない笑みを浮かべて手を振ってくる。
見られたの・・・気にしてんな。
紗希ちゃんを見る。
きっと彼女は僕のことを覚えてはいない。
紗希ちゃんの認識では家に遊びに来たりする兄の親友。
その程度だろう。
こっちはめちゃくちゃ驚いたんだけどな。
学校で見かけて驚いて。
親友の妹だと知って驚いて。
翔の家に遊びに行ったのは、この春からだったから・・・。
その時に。
初めて家に行ったときに知ったんだ・・・。
あの時の少女が近くにいたことを。
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励みになるので。
アクセス数も元の位置に落ち着いてきたところで・・・。
今日の回が一番意味がわからないです。
まあ・・・そこは。
すいません。
明日は翔編です。
あと、お母さんの名前は由里子です。