35話 奏絵 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side大介~


2人。


この言葉には少し語弊があるかもしれない。


正確に言えば1人。


たった1人。


ずっとずっと1人。


これからも。


ずっと、その人だけを想っていく。


想っていける。


そんな自信があった。


・・・あってもしょうがない。


そして無意味だけど。


そんなことわかっていても・・・だ。


それを引きずってるからこそ今があるんだし。


引きずってるから、紗希ちゃんを好きになったんだし・・・。


俺は重い恋はしないと決めた。


あの後から。


なんでか?


簡単だ。


すごく単純で女々しい答え。


『大好きになりすぎた人と付き合うと・・・。その人が傍からいなくなった時辛くなってしまうから。立ち直れないほどに・・・』


俺みたいな男が言うには合わないかもしれないセリフ。


・・・。


いや、それは今の俺だからかもしれない。


昔の俺にとってはそれが当たり前だったけど、今の俺にとっては違う。


今の俺は軽い恋愛が普通。


・・・ただの怖がりかもしれない。


恋をするのが怖い臆病者。


人を好きになるのが怖い臆病者。


そう。


それが分かったから、恋をしようと決めた。


引きずりながらも。


だれか、好きな人を見つけて。


新しい人を見つけて。


『奏絵』にも聞いた。


もう・・・俺は新しい人を見つけてもいいかな?って。


奏絵の返事は聞けなかったけど。


・・・まあ当たり前か。


僕のそばにいるわけじゃない。


声の届く場所にいるわけじゃないのだから。


彼女から了承を貰うことなく、新しい恋を探した。


恋なんて探して見つかるものじゃないけど。


奏絵のことが頭から離れない。


そんな中。


僕は気晴らしに砂浜を歩いていたことがあった。


そうだ。


この海で。


そこで、1人の少女と出会った。


それが、中3の夏のこと。


奏絵のことがあってから1年が経ったある日だ。


その少女は2つくらい年下。


少女は、何をするわけでもなくてただ海を眺めていた。


体育座りをして。


何を考えているのだろう?


なんでこんなところで1人でいるんだろう?


色んな疑問があった。


横顔では彼女の顔はよくわからない。


なんとなくしかわからない。


だけど、似てる?


そう思った。


俺は隣に座って彼女に話しかけた。


「何してるの?」って。


すると彼女はこっとを向いて


「待ってるの」


そう答えた。


何を?


そう聞こうとした時だった。


血の気が引いた。


ありえない。


その言葉しか出なかった。


その少女は奏絵にそっくりだった。


瓜二つ。


人間、同じ顔の人が3人いると聞いたことがある。


だけど・・・ここまで。


彼女といろんな話をした。


好きな食べ物だとか、スポーツだとか。


ありきたりな話を。


太陽が沈んできて、黄土色に空が染まった時、彼女は


「ごめん。私帰るね」


そう言った。


「誰か待ってたんじゃないの?」


「ん~・・・ホントはそのはずだったんだけど、来ないから。帰ることにした」


「そっか。ばいばい」


俺は彼女が走り去るその後ろ姿を眺め、また逢えないかな?


なんてことを思った。


そして、その彼女とこうして再会したわけだけど。


よくよくちゃんと見てみたら、そこまで似ている訳じゃない。


きっとその頃の俺は、奏絵奏絵。


そればっかりだったんだろう。


中学生のくせに。


マセガキだこと。


中学生なんて所詮の遊びの恋愛なのに。


本当の恋を知らない、小さな世界での遊び。


全世界共通の。


僕はその遊びの途中で相手を失ったから、こうして悩んでた訳で。


不条理に奪われた・・・奏絵。


そして、ちゃんと見たら横顔や笑い顔だけしか似てなかった少女。


僕が新しい恋をするには十分なきっかけだったのかもしれない。


それだけで・・・。




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小説を書く力を上げないとなぁ。


うん。頑張ろう!!


奏絵さん・・・その人には何があったのか?


てか、大介にとってその人は・・・?


想像しながらお読みください!!