31話 愛を確かめ合って | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side紗希~


キスという行為は私にとってはとても重いもの。


外国の人たちが気軽にするあんなもんじゃない。


重く重く・・・。


大事なものだ。


キスは恋人の証。


友達という線を飛び越えて恋人になる第一のステップだ。


手を握るのは友達でも可能だけどキスはできない。


私は、そんな重みのあるキスを翔にねだった。


「キスしたい」


そう言って。


翔は「いいよ」そう言って私にキスをしてくれた。


短く、優しいキスを。


これが私のファーストキス。


大切な大切な・・・。


ファーストキスだ。


今この瞬間の出来事を私は絶対に忘れることはないだろう。


人間だれしも、初めて経験する出来事は記憶に残りやすい。


それが、さらにいいことであればあるほどだ。


私にとってこのキスは今まで経験したいいことの中で一番だろう。


ファーストキス。


甘い響き。


だれしもが通る最初の恋のスタート地点。


私はその第一歩を越えた。


その相手は、兄。


大好きな、兄だ。


「ありがと、翔」


私は頬を赤く染めながら・・・。


これはそうなっているであろうという想像だが。


翔の手を握った。


「う・・・ん・・・」


「翔は今・・・私のファーストキスを奪ったんだよ」


「え!?」


翔は驚いた顔を浮かべる。


「この歳でファーストキスっておかしいかな?」


「そうじゃないけど・・・僕でよかったの・・・?」


「私は、翔がよかったんだよ」


恥じらいながら・・・。


少し躊躇いながら。


私は翔の体をギュッてする。


自転車でする時とは全然違う。


おふざけはなしの・・・


大好きな相手へのハグだ。


翔は、私の頭の撫でる。


髪と髪の間に指が通る。


優しく撫でてくれる翔。


これは、私の大好きなやつだ。


寝っ転がっている時とか、リラックスしている時にされるとドキッとくる。


自然にニヤけてしまう。


それが、兄が妹に対する行為だと分かってても嬉しかった。


けど、今は。


きっと恋人としてやってくれている。


夢みたいだ・・・。


本気でそんなことを思う。


「紗希・・・。僕、もう紗希を離せなくなるかもしれない」


「それで・・・いいよ。ずっと一緒に・・・私もいたいから」


私たちはどんどん進んではいけない道へと進んでいく。


その先に暗闇しかないとしても。


自分たちで光を導き出せると本気で思っていたから。


少なくとも私は。


だけど、後々思い知ることになる。


光なんてものは所詮は幻想。


そんなものはなかったのだということを。


それでも今は、


「大好きだよ」


「私も・・・」


お互いの愛を確認し合って、何度もキスを重ねたんだ。


現実の世界を忘れるように。


2人だけの世界を創り出して。


だから・・・。


波の音も聞こえない。


無音の中、何度もキスをして。


触れ合って。


抱きしめ合ったんだ・・・。





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2人はどこまで進んでしまうんでしょうか?


・・・結末どうしよ。


明日は大介編です。