3話 自己中な決定 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side翔~


妹へのあってはいけない感情が芽生えたのはいつだっただろうか?


昔のことすぎて覚えていない。


覚えていないけど、確かに今。


僕は妹のことが大好きだ。


父性愛。


最初のころはそんなものだろうと思っていた。


いや・・・。


そうであってほしいと思っていた。


だけど、違った。


紗希を見れば、自然と笑顔になる。


嬉しくなる。


そして・・・誰にも渡したくないという独占欲がわいてくる。


その感情がいけないものだってわかっていても。


自分には嘘がつけない。


紗希が目の前にいたら抱きしめたくなってしまう。


だけど、抱きしめてしまったら終わり。


兄妹としてやっていけなくなる。


だから、僕はいつも我慢している。


いつだっただろうか。


紗希が結婚する夢を見たことがあった。


どっかの男と。


僕が知らない男と。


結婚式場で2人はキスをした。


その瞬間胸が張り裂けそうになった。


目が覚めた時、怖いと感じた。


ここまで妹を好きになっている自分に。


異常。


僕が妹に恋をしていると知ったらみんなこういうだろう。


親友に相談した時もそうだった。


「まじでか・・・お前・・・」


「うん。こういうのってやっぱまずいよな?」


「当たり前だ。てか、どうやったら妹を恋愛対象に見れるのかわからん。女なんてこの世にはたくさんいるんだぜ?」


「いるけど・・・その中で妹が一番好きだったんだ・・・」


「はぁ・・・」


大介は呆れ気味にため息をついた。


ため息をついた後、机の上に座って鍵を指で振り回しながら「う~ん・・・」とうねる。


鍵を回すのは考え込んでいる時の大介の癖だ。


こういう時の大介はすごく頼りになる。


的確な答えを僕に助言するから。


大介が考えている間、手もちぶさたになった僕は、開いていたドアから教室のベランダに出て、夕陽を眺める。


夕陽は綺麗な黄土色。


秋じゃなくても十分いとおかし。


なんて。


川沿いを歩いているカップルが見えた。


手を繋いで仲良く歩いている。


その二人の絵もサマにはなるけど夕陽には勝てない。


比べてしまったら、風景の一部にしか残らない。


けど、それは僕から見たらの話だ。


あの二人には、夕陽というものが風景の一部。


自分たちをより綺麗に写してくれるものにすぎない。


あくまで主役は自分たち。


自分たちを越える者などいない。


そう思うのが人間であって。


僕はそう思っているであろう彼らを軽蔑したりはしない。


誰だって自分中心。


いや、それは語弊があるかもしれない。


自分と自分の大切な人中心。


かな。


・・・なんて暇つぶしには奥が深すぎる話。


この話を議論したら何時間かかるかわかったもんじゃない。


「なぁ。翔・・・」


なにかいい方法が思いついたのか、大介がカギをポケットにしまって口を開いた。


「・・・ずいぶん長いCMだったな」


「まだ5つぐらいだろ?」


「もっとだ。視聴者は飽きてチャンネルを回し始めるぞ」


「ごめんごめん。ていうかお前のために考えてやってるんだけど?」


「ああ・・・そうだったな」


風が強くなってきた。


僕は、教室の中に戻ってドアを閉めた。


「お前は妹と付き合いたいのか?」


「・・・いや。それは無理だって分かってる」


「じゃあ、どうしたい?」


「紗希のことを考えないようにしたい。妹として見れるまで」


「だったら、無視し続けるってのはどうだ?」


「は・・・?」


「妹は所詮兄妹としか見てないんだから、無視されたって機嫌悪いんだなぐらいにしか思わないだろ?それともなにか?妹も自分のことが好きとか?」


「そんなことはないと思う。無視し続ければ・・・変わるかな?」


「きっと。俺は変わると思うよ」


「わかった。やってみる」


「頑張れ。翔の心から妹が消えればいいな」


「ああ・・・」


妹の気持ちなんか全く考えない自己中なやり方。


それでも・・・いい。


早く自分の心から禁断のこの想いを捨ててしまいたい・・・。




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今回は色は変えません。


見づらくなるのでww


あと、男と女だから大丈夫かなって。


自分の中で答えを出した翔。


だけど・・・。