2話 不安 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

人は何で恋をするのだろうか?


好きだと思う人がいるから恋をする。


その通りだと思う。


だけど、私みたいに好きだと思っても恋に発展することを許されないものもある。


不公平?


うん、不公平。


・・・。


まあ、そんなことを言っても何も変わらないし、それに・・・。


翔が私を好きになってくれなかったらどうせ意味がない。


片想いなら禁断だって許されるんだから。


「紗希~」


「何?」


「次、移動教室だよ?」


「ん~・・・動きたくないなぁ・・・」


「我が儘言ってないで、早く」


由衣は時計と私を交互に見る。


「・・・わかったよ」


私は重い腰を上げて、音楽室に向かった。


廊下を歩いていると、翔とすれ違った。


友達と談笑しながら歩いている翔に。


「翔!」


私は笑顔で彼に話しかけたが、翔は私に気づかなかったのか、何も言わずに通り過ぎていった。


「・・・」


私は言葉を失う。


なんで・・・無視したのだろうか?


気付かなかった?


そんなはず・・・。


だって・・・目の前を通り過ぎたんだよ?


真横。


絶対目に映る位置。


私はそこにいた。


・・・さっきまで。


ほんのさっき。


朝、HRが終わった後は笑顔で私のところに来てくれたのに・・・。


それなのに、今度は無視?


不安になる。


翔は私を嫌いになった?


でも・・・急になんで?


「あれ・・・翔先輩・・・」


由衣も驚いていた。


「なんかあったの?」


「いや・・・わからない」


音楽の授業中。


私・・・なにかした?


翔に・・・。


そればっかりを考えていた。


「宮野・・・さん?」


隣で歌っていた篠崎君が心配そうに小声で声をかけてきた。


「ん・・・なに?篠崎君」


「なんかあったの?深刻そうな顔して・・・」


サビの部分に入ってみんなの声が大きくなる。


「・・・いや、何でもないよ」


篠崎君に言っても何も変わらない。


「悩み事を一人で抱え込んでも最良の答えは見つからないよ」


「そうかな?」


「うん。絶対」


篠崎君はそう言い切る。


絶対・・・か。


絶対なんて存在しない。


私がそう反論しようとした時、歌が終わって、一瞬の沈黙が訪れた。


「今のよかったです。ただ、宮野さんと篠崎君、ちゃんと歌ってくださいね」


よく見てるな・・・。


「はい」


私と篠崎君は機械的に返事をして、また同じイントロが流れて歌が始まった。


私は声を出すけど、心ここにあらず。


頭の中は翔にことでいっぱい。


不安でいっぱいになっていた。





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この作品は交互に紗希と翔を書いていく予定なので


明日は翔編で。


なんで翔は無視をしていたのかが分かるようになります。