75話 The date not decided ahead | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

もし・・・そうだとして・・・


「だったら、なんなんだよ。もう今更考えてもしょうがないし・・・」


私は転がっていた小石を思いっきり投げた。


石は柵を越えて重力に従って下に落ちていき、私の視界から消えた。


「炭酸飲める?」


聞き覚えのある声がドアの方から聞こえてきた。


「椎名君・・・授業は?」


「サボった」


彼は私に缶ジュースを手渡して隣に座った。


「真面目キャラ脱却ですか?」


冗談交じりに私は言う。


「元々そこまで真面目じゃないよ。ただのイメージだろ?」


「うん。まだ椎名君のことよく知らないし」


「僕も。まだ藤崎さんのことよく知らない。だから・・・知りたい」


「え・・・?」


「・・・なんでもない」


椎名君は苦笑いを浮かべて私から視線を逸らして空を見上げた。


「で・・・授業サボって何してんのさ」


「君を探しに来ました」


「そうなの?」


私は目を無開く。


「うん。心配になって」


「あはは。ありがと」


その後・・・。


私たちは無言になる。


何も言わず・・・ただ無言。


沈黙の時が流れていく。


雲の流れるスピードは遅い。


時間の流れは早い。


時もあれば遅い時もある。


その人の感情次第で時の早さは変わる。


「そういえば・・・」


先に口を開いたのは椎名君。


「明日ってイブだよね」


唐突な話題。


「そうだね」


私はそう相槌を打つ。


「藤崎さんは何か予定あるの?」


「予定・・・?特に何もないよ」


なんとなく・・・彼が言おうとしていることに察しがついた。


「暇なら・・・遊ばない?僕もその日暇でさ」


彼は照れ笑いを浮かべる。


「いいよ。どこで遊ぶ?」


「ん~・・・都会とか?」


「ずいぶん抽象的だね」


「言わなかった?デートってどこでするのかわからないんだよ」


「・・・デートなんだ?」


「え!?いや、ごめん遊ぶだけ」


椎名君は焦りながらそう訂正する。


「いいよ。デートで」


「ありがとう」


椎名君は安堵の表情を浮かべた。


「てか、何?初デートがクリスマスイブ?かっこいいね」


私は彼をからかう。


「だめ?」


「いいんじゃない?そういう人滅多に見ないけど」


「じゃあ、決まり。問題は場所だね」


「男の子が決めてよ」


私は缶のフタを開けて一口だけ飲む。


喉元で炭酸が泡を吹く。


「ん~・・・」


椎名君は膝を立ててそこで頬杖をつきながら考え込む。


そのまま五分が経過する。


「・・・決まりそうない?」


「うん・・・」


椎名君は「ごめん」と言って手を合わせる。


「ダメだなぁ・・・椎名君は」


「そういう藤崎さんならすぐ場所が決まるんだ?」


椎名君は頬を膨らませた後にそんなことを言った。


「う・・・」


私は黙り込む。


確かに私だってデートの経験は何度かある。


けど・・・。


イブにデートしたことは一度もない。


何も言わない私を見て椎名君が、顔を覗き込むようにして


「お互い様・・・だね?」


「うるさい。じゃあ、夜景のきれいなところか、イルミネーションがきれいたところ!!」


「・・・それこそ抽象的だよ?」


言い返される。


「う~ん・・・」


悩んで悩んで・・・。


その結果。


キーンコーンカーンコーン。


「あ・・・」


終業のチャイムが鳴った。


「どうしよっか?」


2人して悩む。


ふと、エレベーターの中の時のことを思い出す。


あの時は頼りになった椎名君。


こういうときは頼りにならない椎名君。


なんか・・・肩の力が抜けて楽。


一緒にいて楽しい人。


そう思った。




にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村

↑ ↑ ↑

押してくれると嬉しいです!!




すいません。


今少し忙しくて、コメント見れません。


ということで夜みます!!


ほんといつもありがとうございます♪


さぁ、もう75話!!


もうすぐ終わりに近づいています。


最後、ハッピーエンドで終わるといいなぁww