~side晴香~
「ねぇ、なんか屋上って雰囲気があると思わない?」
風でなびいた髪を指で弄びながら、彼の方を見た。
「そうだね。屋上ってなんかいいよな」
祐二は辺りを見渡す。そして、言葉を続ける。
「で、何の用?」
彼は不思議そうに私を見る。
「この状況で・・・何の話かわからないの?」
「うん。全く」
まっすぐな目。
「鈍感・・・」
わたしはぼそっと呟く。
「何か言った?」
「何にも」
私は彼から視線を外して、空を見上げた。
さっきまで晴れていたはずなのに、今はだいぶ雲で覆われていた。
夜はもしかしたら雨が降るかもしれない。
「祐二・・・」
「ん・・・?」
彼は不思議そうな顔で私の方を見る。
ドクンドクン・・・。
私の心臓が揺れる。
言っていいのだろうか・・・。
私のこの気持ちを・・・。
目の前にいる祐二に・・・。
『好き』って。
そう告げたら君は何て答えるだろうか?
困った顔を浮かべて・・・。
私を振るのかな?
やっぱり、亜美を取るのかな?
幼馴染じゃあ・・・勝てないのかな・・・。
それでも・・・言わないと。
言うって決めたんだから。
そう決めた理由は、亜美への嫉妬から。
亜美への嫌がらせ。
大好きな人を奪った亜美への。
けど、今の私にはそんな感情は一切なかった。
ただ・・・伝えようって。
私のこの想いを。
「私・・・祐二のことが・・・」
好き!
そう言おうとした時だった。
ガタン・・・。
小さな音が聞こえた。
私の耳にはその音がなぜかすごく大きな音として入ってきた。
その音がした方を見る。
屋上の扉がある方。
そこに人影が見えた。
そこにいるのか誰なのか・・・。
容易に察しがついた。
絶対に亜美だ。
比較的くるのが遅かったな。
メールで告白するって言ったのに。
亜美は、扉の向こうでただ、じっとしている。
屋上に足を踏み入れる気はなさそうだった。
この状態。
まるで、あの時と逆。
公園の時と。
大雨が降る中、キスをしていた亜美と祐二。
その時私は遠くから見ていた。
けど、今は・・・。
亜美が遠くから見て、私が祐二の近くにいる。
そして、今度は私がこの想いを伝える・・・。
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引き延ばしてますww
なかなか、想いを伝えないですね。
亜美が遠くから見て、晴香が祐二の目の前に。
これはやりたかった一つの場面なんですよ。
逆の立場になって。
晴香は想いを伝えるんでしょうか・・・。