29話 親友 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

今日一日の学校の予定が終了する。


そして、下校時間。


みんなは、この後どこか遊びに行こうとか話しながら教室から出ていく。


それは祐二も例外ではない。


数人の男子たちと一緒に帰って行った。


どうやら、亜美と一緒に帰るとかそういう気はないらしい。


ここまでの徹底ぶり。


そんなに私に知られたくないという亜美の必死さが伝わってくる。


そんな亜美と2人っきりの教室。


「で・・・どうしたのかな?」


亜美は椅子ではなく机の上に座って私の方を見た。


比較的リラックスしているように見える。


私が気付いているとは思っていないようだ。


「うん。亜美に力になってほしいことがあるんだ」


「何?」


亜美は笑顔を見せながら聞いてくる。


その笑顔を私は今から崩す・・・。


「今度、祐二に告白しようと思うんだ。だからその手助けをしてほしい」


「え・・・」


亜美の顔が一瞬ひきつったように見えた。


そして、無言になる。


「だめ・・・かな?」


今の私の演技力は自分でも賞賛できるほどだった。


喜怒哀楽を完璧に隠す。


そんなことをすることが苦手な私。


だけど、今に限っては簡単にできそうな気がする。


それどころか、違う感情を持っていても他の感情を完璧に演じることすらできそうなぐらい。


そんな私の潜在能力を引き出させるくらいの妬み。


女の嫉妬って怖ろしいよね。


「駄目じゃないよ。協力する」


そう言った亜美の顔に笑顔はなかった。


珍しい。こんな亜美を見るのは。


私が普段見る亜美は、もっと余裕がある人で。


こんな、切羽詰まった表情を浮かべる人ではなかった。


いつも、私の目標でもあった亜美。


スポーツを勉強も何でもできて。


いつも私は彼女に後れをとっていた。


完璧な親友同士。


みんなからはそう言われる。


2人とも、すべてがトップクラス。


クラスの上位にいるから。


けど、一番はすべて亜美。


私は二番。


そんな素晴らしい人を親友に持つ喜びと、毎回勝てない悔しさが入り混じっていた。


大切な親友でありライバルであり。


そんな、亜美に今初めて勝てた気がする。


数字化ができるものではないけど。


こんな勝ち方はずるい?


うん。


そんなのは分かってる。


勉強、スポーツ、恋。


すべてに負けた私は、親友であるという武器を使って、亜美を苦しめているんだから。


亜美の優しさに付け込んで・・・ね。


「ありがとう」


「当然じゃん。親友なんだから」


親友・・・か。


この時に浮かんだ疑問。


親友って何なんだろうか・・・。


その時。


朝、起きたことがまた私に起きる。


体がふらついて。


脳内が揺れる。


そして、私は意識を失い、その場に倒れた・・・。







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この展開はどうなんでしょうか・・・。


しかも、晴香が倒れてしまうという・・・。


亜美と晴香。


この二人の関係はどうなるでしょうか。