23話 As a lover | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

彼からの告白を聞いて、私の体は言うことを聞かなくなる。


晴香の好きな人。


もう、そんなことは頭の中にない。


今あるのは、目の前にいる榊原祐二に触れていたい。


ただ、それだけ。


「返事は・・・?」


黙っている私に、恐る恐る彼は聞いてくる。


私はその唇を何も言わずに塞いだ。


私は、彼の口を塞いだまま彼の顔を見る。


目を見開いている。


どうやら、けっこう驚いたらしい。


私は、彼の口の中に舌を入れる。


中学生ではめったにしないキス。


これに彼は抵抗を感じたのか、唇を離した。


「今・・・何しようとした・・・の?」


「ディープキス」


平然と私は答える。


「そういうの慣れてるんだ?」


拗ねたように彼がいう。


その表情がまた可愛らしい。


こんな一面もある榊原祐二。


すべてが完璧だ。


「慣れてるわけじゃないけどね」


大雨なんて全く気にしないで私たちはもう一度キスをした。


彼への告白の返事。


それはさっきのキスで十分伝わったみたいだった。


そして、私たちは合計5回のキスをした。


*******************


「そういえばさ」


「ん?」


「榊原君はななんでこんなとこ来たの?」


「散歩」


「こんな雨の中?」


「雨好きなんだよね」


彼は空を見上げながら言った。


「へぇ・・・」


変わってる。


そんなことを思いながら私は返答する。


雨は一向にやむ気配はない。


「藤崎・・・」


「何?」


彼は、傘を拾いながら


「今度から、亜美って呼んでいいかな?」


・・・あ。


ここで思い出す。


晴香の存在を。


数分間忘れていた大切な存在を。


「2人きりで会うときはね」


「なんで?」


「なんでも。あと、学校ではお互いに恋人同士だってばれないようにしよ?」


「なんでだよ」


「榊原君はもてるから、他の女子にいじめに遭いそうだから」


冗談交じりにそう言う。


とっさに浮かんだ適当な言い訳。


本当の理由なんて言えやしない。


晴香にばれないように・・・なんて。


「ん~・・・わかったよ」


彼は渋々了承した。


「ありがとう」


私が満面の笑みでそう言うと、彼は恥ずかしがりながら私から視線を外した。


純粋・・・・だなぁ。


こんな男の子と私みたいな穢れた女の子が付き合う・・・か。


処女を簡単に捨てた私とおそらくキスすら満足にしていない彼。


異質のカップルだ。


「じゃあ、帰ろうか」


彼はもう一度空を見上げていった。


「そうだね」


雨は止んできていた。


大降りだった雨は今は小雨になっていて。


私たちは、ベンチから立ち上がり、お互い違う出口から道路へと出ていった。


彼は送っていくとか言っていたのだが、さすがにそれは断った。


ぼろい家を見られたくなかったから。


「ばいばい」


彼は手を振って私から背を向けた。


私はその背中を見送った後に、歩き出す。


「・・・ん?」


道路に出て目の前のところに、開いたままのビニール傘が落ちていた。


なんで・・・?


私は少し疑問に思ったが、深くは考えず、その横を通り過ぎていった。





この時の私は・・・。


最悪な人間だ。


大切な親友の好きな人を自分のものにしたんだから。


今、すごく後悔している。


けど、後悔したところで今は何も変わらない。


だけど、それでも後悔しているんだ。







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2人は結局付き合うことになったわけですが・・・。


関係は複雑ですね~。。


あ、ちなみに明日は晴香編です。


もうすぐ、祐二編も参入するかもです。


あと、やっぱり亜美はあくまでサブキャラです。


最終的には晴香が主人公です!