22話 kiss | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

大きな雨の音。


けど、そんな雨の音は私の耳には一切入ってこない。


今、私が感じているのは榊原君の温かさだけ。


久しぶりに感じる人の温かさ。


今まで私は人の冷たさにしか出会っていなかった。


だから、この温かさはすごく貴重。


私を安心させる。


その時、彼の傘を持っていない方の手が動いた。


その手はどこに行くのだろう?


そんな疑問を抱きながらも、私は温かさの中で満足していた。


すると。


彼の手が私の頭の上に乗っかった。


そして、優しく撫でてくれる。


顔の温度が急激に上がったのがわかった。


嬉しいけど恥ずかしい。


・・・。


冷静に考えてみると。


こうやって思っているってことは惹かれ始めているなんてもんじゃない。


完全に、私は彼のことを好きになっているんじゃないか。


私はゆっくり顔を上げる。


目の前に彼の顔がある。


私たちは無言でお互いに見つめ合う。


すごく近い距離。


キスができそうな・・・。


欲求との闘い。


自分自身の抑制力は強い方だと思っていた。


けど、今は・・・弱りきっている私には勝てるはずもなく・・・。


私は顔を更に近づけた。


その時。


・・・わかってる?


心の中で私の声が聞こえた。


その問いで私の体は静止する。


・・・何を?


私はその声に質問を返す。


・・・彼は、晴香の好きな人なんだよ?


分かっていたけど、考えないようにしていたその現実。


それを突き付けられると、私は何も言い返せなくなる。


前に晴香に言った言葉を思い出す。


『榊原君との恋。応援してる!相談とかいつでも乗るから頑張ってね』


嘘いつわりのない、心から親友を想った言葉。


この言葉を今私は無にしようとしている。


今、目の前にいる彼はなにを考えているんだろうか?


一度、私は視線を外して。


もう一度彼の方を見た。


その時。


私に一瞬の隙が生まれたその時。


彼が私の唇に自分の唇を重ねた。


私は驚いて目を見開き、彼から離れようと、手を使って彼から離れようとする。


嫌だったとかじゃなくて、まだ決心がついていなかったから。


色々なことに対する・・・。


けど、彼は私に決心すらさせてくれない。


私の手首を掴んで、私の抵抗を一瞬で沈める。


私はこれで何もできいなくなる。


思っていたより、強い力で握られた私の手首。


もっと非力な人かと思っていた。


非力で軟弱で。


だけど、顔が良くて優しくて。


そんなイメージ。


私はまだ彼のことを何にも知らない。


晴香に比べて何も。


もっと知りたい・・・。


そんなことを思った。


彼が、私の手を掴んだせいで、傘が地面に落ちた。


2人で、キスをしながら、土砂降りの雨に濡れる。


大嫌いな雨。


けど、これはこれで悪くない。


そんなことを思った。


彼がふいに、唇を離した。


そして、私の方を見て・・・。


「僕は、藤崎亜美が好きだ」


赤面した表情。


ドクンドクン・・・。


私はその表情にいとおしさを感じた。






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今日は計画停電が、昼間にやるらしいので早めの更新です。


そして祐二。


まさかのキスをした後に告白という・・・。


普通逆ですよね~ww


祐二君は亜美のことが好きでした。


やっぱり。


この後、どうなっていくでしょうか。


ちなみに、何も考えていません!!w