2話 なんでもない | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

先生が最上級生としての心構えを話す。


下級生の見本にならなくてはいけないとかなんとか。


今日は、HRだけで終了だ。


だから、新しいクラスを見に来たのと、この先生のくだらない話を聞きに来たことになる。


なんて、意味のない一日なのだろうか。


とはいっても、みんなが同じように過ごしているのにケチをつけてもしょうがない。


その時、私の携帯電話のバイブ音が鳴った。


「やばっ」


私は、右手をポケットに入れて、携帯を掴んで、何か適当なボタンを押した。


バイブ音が止む。


・・・電源切るの忘れてた・・・。


私は恐る恐る先生の方を見る。


先生はまだ話を続けている。


どうやら気付かれてはいないようだった。


周りの席の人たちにはばれただろうけど。


その時、後ろから肩を叩かれた。


私は驚いて、後ろを振り向く。


あれ・・・。


後ろの席って確か・・・。


「携帯鳴らすなよ」


小さい声で笑いながら言ったのが田代浩平だった。


彼は幼馴染である祐二を除いたら、一番仲がいい男子だ。


整った顔立ちをしていて、スポーツができる。


ただ、頭はあまり良くないのだが。


彼とは中学からの付き合い。


入学式で、いきなり話しかけてきて、そこから何かの話題で意気投合した。


何の話題かは覚えていないけど。


「電源切るの忘れてたんだよ」


私は浩平にそういった後、先生の死角となる机の下で携帯を開いた。


新着メールを確認する。


相手は・・・藤崎亜美・・・。


亜美か!!


私は、亜美の座っている席の方を見る。


彼女は先生に気づかれない程度で小さく手を振りながら、私の方を笑顔で見ていた。


何をしているんだか・・・。


私は、携帯の方に視線を落として、内容を確認する。


『暇・・・』


それだけだった。


「メール。誰からだった?」


浩平が聞いてくる。


「亜美から・・・」


「え・・・なんで亜美?」


「知らない。ただ、暇って書いてあっただけ」


「あはは・・・」


彼は苦笑しながら、身を乗り出していた体を元に戻した。


私は『だから?』


と返信を返して、亜美の方を見る。


亜美は、私からメールが来たのを確認すると、携帯を開いてボタンを打つ。


亜美が携帯を閉じてから、少しの間が空いて私の携帯が光った。


私は携帯を開いて内容を見る。


『かまってよ。てかさ、晴香。二股はダメだよ?』


「はぁ・・・」


私はあきれて、返事を返さずに携帯を閉じた。


と同時に、チャイムが鳴って先生の話が終わった。


みんなが席を立ち、下校の準備を始める。


すると、亜美が「冗談だよ」


笑いながらこっちに来た。


「そんな冗談はいらないから」


「でも、晴香さぁ~」


「何?」


「いや・・・なんでもないや」


亜美は、何かを言うのをやめて、自分の席に戻っていった。






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今のところ、全部亜美で終わっています。


そして、新しい登場人物。


田代浩平。


この四人で当分は進んでいくのではないかと。


まだ、あまり展開はないですが、気長に見てくれると嬉しいです♪