教室に着くと、一番最初に目に映ったのは、やはり祐二の顔だった。
榊原君、いるね。などと亜美が耳元で囁いてくるが、私は聞こえないふりをして、教室の中に入り、自分の出席番号の席に座った。
丁度真ん中。
佐藤晴香。
さ行から始まるにはお似合いの席だった。
黒板が見えないほど遠い席ってわけでもないし、寝てもばれないほど近いわけではない。
私にとっては一番嬉しい席だった。
こういうとき、この変哲もない名前に感謝する。
日本一ありきたりな名前に。
クラスに一人はいるであろう名前。
全校集会とかで佐藤なんて読んだら、何人が反応するだろうか?
私はその光景を想像すると、少し笑ってしまった。
その時、一人の男の子が私の方に向かって歩いてくるのが見えた。
視点を下半身から、上半身、そして顔に向けた。
「祐二・・・」
「おはよう。晴香」
彼は眠気が襲う朝とは思えないほづの笑顔で私に話しかけてきた。
「おはよう」
「また、同じクラスだな」
「そうだね。今まで全部一緒。小学校のころから」
「天文学的確率だな」
「そんな大それたことじゃないでしょ」
私は彼の冗談を苦笑いで返した。
「とりあえず、今年一年またよろしくな」
祐二はそういって、他の男子グループの方へと戻っていった。
何しに来たんだか・・・。
祐二の背中を見て・・・思うことがある。
彼はいつまでたっても・・・。
永遠に私を幼馴染としてしか見ないんだろうなぁ・・・って。
でも、そんなものだろう。
幼馴染ってのは、兄妹同然の関係。
恋愛対象には入らないものなのだから。
恋愛対象に見てしまった私は、おかしい人。
かな・・・?
「晴香~」
今度は、高めの声の持ち主が私を呼んだ。
顔を見なくてもこの声は分かる。
けっこう特徴的な声だから。
「どうしたの亜美?」
「何話してたの?榊原君と」
「他愛もない話だよ?」
「相変わらず仲いいよね~」
亜美はにやにやしながら言う。
「付き合ってる・・・って思ってるでしょ?」
「そうは思ってないよ。ただ・・・」
「ただ?」
私は聞き返す。
「私は晴香のことは何でもわかるんだからね?」
亜美は可愛らしい笑顔を向け、人差し指で私の額を軽くコツンと突いた。
その可愛らしい表情、言葉がすごく意味深に思えた・・・。
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とりあえず、今日は一話目の更新です!!
先の展開をどうしようか考え中です。