「どうして・・・ここに?」
私はお父さんに聞いた。
「俊哉が死んで、その死と一度しっかり向き合うために一度きちんと掃除をしようと思ったんだ。物を捨てる気はなかったけど」
話を続けながら俊哉のお父さんは部屋の中に入り、勉強机の前に立った。
「・・・?」
「その時に、これを見つけたんだ・・・」
お父さんは小さな箱を私に見せる。
よく・・・見たことがある箱だった。
「これは・・・?」
「多分、里奈ちゃん。君へ渡すものだったんだと思うよ」
そう言って、私の前に出す。
私はそれを両手で受け取る。
「開けて・・・いいですか?」
「ああ・・・。あと、そこに俊哉の日記があるから。よかったら、みてやってくれ」
そう言って、お父さんは部屋から出ていった。
私は、部屋が閉まる音が聞こえてから箱を開けた。
「・・・指輪・・・」
中には、指輪が入っていた。
ホワイトゴールドの宝石がついていないシンプルなデザインの指輪だった。
「これ・・・私へ・・・。なのかな・・・?」
私は、彼の日記を手に取り、一番最近のページを開いた。
≪今日は里奈へのプレゼントを買った。僕にしては今までで一番高い指輪。
あいつに相談したらペアリングの方がいいんじゃないかと言われたので、俺の分と二つ。
だから、あまり高いのは買えなかった。
シンプルでデザインがなるべくいいものにした。・・・自分のセンスだけど。
里奈に喜んでもらえるといいな・・・。
失くさないように、机の中にしまっておこう≫
私へのだって知るには十分の内容だった。
涙が零れてくる。
最近、よく泣いてる気がする。
君が・・・死んでからはよく・・・。
「てかさぁ・・・失くさないようにしまっておいて、忘れたら意味ないじゃん・・・」
私は俊哉の日記に対して文句をつける。
机の中にはご丁寧に、自分用の指輪もあった。
「はぁ・・・」
私は俊哉の勉強机に座った。
そして、部屋一面を見渡す。
綺麗に片づけられた部屋。
というか、あまり何もない部屋。
パソコンが一台あるくらい。
あとは、クローゼットの中に服があって、教材があって。
どうやら真面目君だったらしい。
私はまだ・・・。
彼のことを何も知らない。
二年もの間、ずっと彼のことが好きなのに。
それなのに、なにも知らないんだ・・・。
彼が何が好きで、何が嫌いで。
どんな趣味があって・・・。
聞きたいことが色々あった。
「俊哉・・・。君をもっと知りたかったなぁ・・・」
もう・・・今さらだけど。
『俊哉』という生きる希望。
その希望がなくなり、抜け殻になった私。
そんな私が、なくなった希望にしがみつくように君の家にいる。
そして・・・指輪を見つけて・・・。
私が進むべき道がどこなのか、分からなくなる。
この指輪をはめて、君をずっと想うべきか。
それとも、新しい恋に走るか。
一度、君が植物状態になって西山君が現れて・・・。
その時に、これに悩んだ。
答えは俊哉君だったけど。
今、もう一度自分に聞いたら、私はどっちを取るんだろう?
ピンポーン。
インターホンが鳴った。
「お邪魔します」
男の子の声が聞こえた。
・・・その声に、どこか聞き覚えがあった。
すごく小さな声ではあったがはっきりと聞こえた。
まさか・・・。
私の足が勝手に動いた。
一階に降りる。
俊哉のお母さんは台所にいる。
そして、居間に・・・。
俊哉のお父さんと・・・西山君がいた。
「里奈ちゃん、降りてきたのかい」
お父さんの声は聞こえなかった。
「西山君・・・」
「平川・・・」
私たち二人は唖然としてお互いの顔を見た・・・。
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押してくれるとやる気が出ます♪
今日は連休最終日でしたぁ・・・。
明日からは学校です。
めんどくさい・・・。
今日の小説はいつもよりは少し長めです。
俊哉の家で、里奈と修二が会う・・・。
どうなっていくでしょうか!?
てか、どうしようww