11話 目の前の光景 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

大きな交差点のところに、たくさんの人だかりができていた。


私は、その人波をかき分けて、最前列に出る。


そして・・・。


私は想像通りの光景を目の当たりにした。


交差点のど真ん中に立ち止まる車。


その前に寝っ転がっている一人の男の子。


その男の子は全身血まみれだった。


私はその男の子の方に駆け寄ろうとする。


けど、動けない。


動かない。


俊哉であると確認するのが怖いんだ。


血がついていないところを見ればわかる。


君がさっき来ていた服装。


間違いないんだ。


でも・・・。


違うって心の中で言い聞かせている。


最悪な自分。


彼女なら・・・。


彼が大切な人であるなら、私は彼の元に行くべきだ。


その時、鼓膜が破れるほどの大きなサイレンを鳴らして救急車が到着した。


救急隊員は手際よく彼を担架に乗せて車の方へ運ぶ。


その時、一人の救急隊員が「この方の知人の方はいらっしゃいますか!?」と大きな声を上げた。


私の足、手、口。


どれもが全く動かない。


動け・・・。


動け動け動け!!


自分の体に脳からではなく、心から指令を出した。


そして「はい!!」


私は救急隊員の方に駆け寄った。


************


あの悲劇の出来事から、三日が経った。


この三日間はとても長く短かった。


彼の手術をして・・・そして結果が出た。


彼がどうなったかの。


生きることができたのか、死んでしまったのか。


私は、俊哉の両親から残酷な言葉を聞いた。


それは、私の想像を絶した。


一番悲惨な答え。


両親二人は泣いていた。


なんで、息子はこんなことになってしまったのかって。


ただ、その時一緒にいた私を責めることはなかった。


自分のせいだって。


ずっとそう言っていた。


あの時の電話はどうやら、家でボヤが起きただけらしい。


だけってレベルでもないが、俊哉の身に起きた出来事を天秤にかければ、どちらが大きいのか一目瞭然だ。


けど、そんなことを考えたところで後の祭りだ。


だって俊哉は・・・。







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