二日目の観光が終わって、僕らはホテルに戻った。
それまでの間に、僕が一つもチョコレートを貰えなかったのは言うまでもあるまい。
銀閣寺とか、清水寺でたくさんの班の人たちに会ったんだけどなぁ・・・。
まあ、これだけなら言い訳もあるかもしれないが、クラスでの集団行動もあった。
分かっていたが、僕はモテないらしい。
その証拠に、圭一のチョコの量。
ありえないだろ・・・。
マンガじゃあるまいし。
二桁はある。
この部屋に持ってくるのに、僕も手伝った。
屈辱以外の何物でもなかった・・・。
それでも、圭一は少し不満そうな顔をしていた。
「何が不満?」
夕食を食べ終わって、部屋でだらーんとしている圭一に聞いた。
「長嶋からもらってないからなぁ・・・」
『長嶋』のところだけ小声で言う。
後の四人はトランプをやっている。
「朔弥はもうもらったの?」
「だれから?」
「西崎さんから」
「なんで佳奈?」
「なんとなく」
「誰からも貰ってないよ」
僕は座イスに座る。
「へぇ・・・意外だな・・・。モテると思ったのに」
「お前が言うと嫌みに聞こえる」
「ごめん。あいつらよりよっぽど」
圭一はトランプに夢中になっている四人を指差す。
「あの中の三人は貰ってるらしいよ」
「一人が可哀想だな」
「僕含めて二人だから大丈夫だろ?」
「どうだろうな・・・朔弥はきっと・・・いや、なんでもない」
圭一はそこで言うのをやめる。
その表情は少し寂しそうに見えた。
けど、それはきっと気のせいだろう。
「なんだよ?」
「なんでもないって。それより、今何時?」
僕は時計を見る。
「11時10分前」
もうすぐ、約束の時間だった。
けど、まだみんな寝ようとはしない。
どうやって部屋から抜け出そうか・・・。
トランプをしている4人には風呂入ってくるとか言えば大丈夫そうだけど、問題は・・・。
僕は圭一を横目でチラッと見る。
小説を取り出して読み始めていた。
意外に、文学系なんだ・・・。
その時、部屋のドアがノックされた。
だれだろう・・・?
ドアを開けるとそこには、隣のクラスの女子が立っていた。
チョコレートを持って。
「え・・・っと、圭一呼んでくればいいかな?」
「うん・・・。ありがとう」
彼女は顔を少し赤くした。
僕は圭一を呼んで、彼女の前に立たせた。
「あっちの方で話してきたら?」
僕が提案すると「わかった」圭一は頷いて、人目の付かない方へ歩いて行った。
チャンス。
抜け出すなら今しかない。
僕が部屋を出た途端に電話が鳴った。
佳奈から。
『今、これそう?』
『うん。部屋抜け出した。どこに向かえばいい?』
『外。ホテルから出て、すぐ近くにある大きな木の前にいる』
『今から行く』
僕はそう言って携帯を閉じた。
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押してくれるとやる気が出ます♪
なんか、昨日と一昨日で4人くらい読者様が増えました!!
ビックリしましたw
ただ、みんな相手に知られずにしているらしく、誰だかわからないので
ここで、お礼を言いたいです。
ありがとうございます!!
あと、こうやって僕のあまりうまくない小説ながらもちゃんと読んでくれている人たちもホントに感謝です!
みなさん、これからもよろしくお願いします!!