21話 去年のバレンタイン | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「着いたね~京都!!」


佳奈が伸びをしながら言う。


「そうだな~」


僕らはホテルに荷物を置いた後、班に一台用意された専用のタクシーに乗った。


「最初は金閣寺だよね?」


佳奈が地図を広げながら言った。


「うん。そうだよ」


長嶋が言って、タクシーは発進した。


タクシーの中では和気藹々と4人で話していた。


ただ、僕と長嶋の直接的な会話はゼロ。


そして、僕らは一言も会話を交わさないまま1日目の観光を終えた。


長嶋は故意的に僕から離れている。


避けるようにしている。


理由はまだ・・・分からないまま。


佳奈が何か知ってるかなと思って聞こうとしたが、タイミングがなくて聞くのをやめた。


明日は途中から奈良に移る。


バレンタインデーの明日・・・だ。


僕らは夕飯を部屋で食べて、就寝の準備をする。


とはいっても、みんな寝る気はない。


ただ、見周りの先生のチェックを通り抜けるためにだ。


先生がチェックを終えた後、圭一が僕に小声で話しかけてくる。


「あの二人がいる部屋に行かない?」


他の4人の男子に聞こえないくらい小さな声で。


「・・・何しにだよ?」


「長嶋に会いたいから」


「・・・めんどくさい」


こいつ・・・相変わらず・・・。


僕の好きな人を知らないからこんなことが・・・。


嫌みにしか聞こえない。


「朔弥、お前西崎さんが好きなんじゃないの?」


「は・・・?僕が佳奈のこと?」


「え・・・違ったの?」


「当たり前だ・・・。あれはただの幼馴染だよ・・・」


僕は背を向けて、布団に横になる。


「じゃあ、誰が好きなの?」


「・・・いないよ」


「じゃあ、もし明日西崎からバレンタイン貰ったらどうする?」


「毎年貰ってる」


「え!?」


圭一の声が少し大きくなる。


「声でかいよ・・・」


「ごめん。じゃあ、西崎はお前のことしきなんじゃん!!」


その時、去年のバレンタインデーのことが思い出された。


***************


『朔弥君!!』


帰り道、一人で帰っている僕の後ろ姿に佳奈が話しかけてきた。


『どうした?』


僕が振り返ると、走ってきたのか佳奈の息は上がっていた。


『あ・・・あのさ・・・』


佳奈の顔がほのかに赤く染まる。


ここで、僕は少し期待してしまう。


佳奈が僕のことを好きなんじゃないかって。


『はい。これ』


綺麗にラッピングされたチョコレートを僕に差し出す。


『ありがとう』


『ひとつくらいないと悲しいでしょ?毎年・・・』


『義理ってことだよな?』


『あ、当たり前じゃん。毎年一つも貰えない朔弥に同情して、毎年あげてるんだから!!』


それ・・・顔を赤くして言うことか・・・?


『・・・それはどうも・・・』


『毎年、感謝してよね。唯一のチョコレートなんだから』


佳奈は微笑して先を歩く。


***************


あれは・・・完全に馬鹿にされてるだけだろ・・・。


「佳奈が僕を好きとか・・・ありえないよ」


僕はそう言ってゆっくり目を閉じた。





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まずいですww


みんな見てください!!ww


明日、さらに落ちたらまた短編書きます♪


圭一と朔弥、どっちが夏実を射止めるんでしょうか!!ww


ちなみに、夏実の不機嫌なのはもうすぐ明らかになります♪