18話 筆談 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

家に帰ると急激に睡魔が襲ってきた。


あの後僕らは、四人で少し話した後に長嶋の風が悪化したらまずいということで帰ることにしたんだ。


そして、今家に着いたところだ。


圭一はずっと恨めしそうに僕を見るし・・・。


こりゃ、友情に亀裂が入ったかな・・・。


僕は苦笑いを浮かべながらベッドに仰向けで寝転んだ。


『私・・・白石君のことが・・・』


屋上での長嶋の言葉を思い出す。


あれは・・・本気の言葉だろうか?


それとも・・・ただの風邪のせいで・・・?


どっちにしろ、今日一日で長嶋との距離が近づいた気がした。


初めて長嶋の家に行ったし・・・。


というか、女の子の家に行ったこと自体初めてだ。


明日・・・長嶋は来るかなぁ・・・。


もし来たら・・・何を話そうか。


そんなことを考えながら僕は眠りについた。


****************


あれから、二ヶ月が経った。


長嶋とは友達として接しているだけ。


あの屋上のことは一切触れないし触れてこない。


ただの友達なんだ。


最近慣れてきたのか緊張もしなくなってきた。


いや・・・彼女への気持ちが薄れただけなのかもしれない。


それが自分自身のことなのにいまいちわからない。


圭一は地道にアピールを続けている。


僕は横目で長嶋の方を見た。


何かノートに落書きをしているみたいだった。


・・・。


消しゴム・・・?


長嶋は消しゴムを見ながらそれを書いていた。


「はぁ・・・」


僕は長嶋にだけ聞こえるようにため息をついてノートの端の方に文字を書いた。


『なんで、消しゴム書いてんの?』


そう書いて、僕は長嶋の机の方にノートを寄せた。


それを見た長嶋は少し恥ずかしそうな表情を浮かべて


『見ないでよ』


自分のノートの端の方にそう書いた。


『視界に下手な絵が書いてあったから』


それを見ると長嶋はむっとした表情を浮かべた。


『ひどくない?』


『冗談。世界で一番うまいよ』


『・・・』


長嶋は顔を伏せた。


僕はその頭をそっと撫でた。


一番後ろの席なので誰にも見えない。


長嶋は瞬時に起き上がって驚きながら僕を見る。


顔が真っ赤になっている。


その表情はとても可愛らしかった。





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今日は水泳で疲れたので、一旦寝ようかな・・・