1時間目の数学の授業が終わって、クラス中が少し騒がしくなる。
「じゃあ、先行くね」
長嶋は僕にだけ見えるようにウインクをして教室を出ていく。
ドキッとする。
・・・なんだこれ。
前より君のことを好きになる。
好きになってる。
僕は、教科書を机の中にしまって立ち上がり教室を出ていく。
その直後に始業のチャイムが鳴る。
「あ・・・やべ・・・」
先生に見つかる前に僕は駆け足で屋上に向かう。
屋上のドアを開けると、風が全身に当たった。
「来るのが遅いよ~」
背もたれに体を預けながら長嶋は僕の方を見る。
彼女の髪がなびく。
「来ないかと思った?」
「いや・・・来るって思ってた」
長嶋は僕に笑顔を見せる。
その笑顔はずるい。
直視できなくなる。
「白石君・・・なんか、昔と変わった気がする・・・」
僕の方に近づきながら彼女は言う。
「そうかな・・・?」
「うん・・・。前はもっと私を見てくれたのに・・・」
「前って・・・小学生のころだろ?」
「そう。もっと仲良かったじゃん」
「でも・・・あれから二年たったからね」
僕が言うと、彼女は空を見上げた。
「二年前の・・・私の気持ちに気づいてくれてた?」
「は・・・?」
「いや・・・何でもない」
作り笑顔を浮かべて長嶋は言う。
何でもないって・・・。
「う・・・ん・・・」
僕は曖昧に頷く。
「私さ・・・」
長嶋は少し歩いて、鉄の格子に肘をついて外を見つめる。
遠くを・・・過去を見てるように。
「初めて授業サボったんだよ。君はそう思ってなさそうだけど」
「思ってたよ。真面目な人だって」
「嘘。絶対思ってないでしょ?」
長嶋はいじわるな笑顔を浮かべる。
「半々・・・かな」
「ひどいなぁ」
頬を膨らませながら僕の目の前まで来る。
君は僕との距離を二歩差まで縮めて止まる。
そして、一度下を向いた後に僕の目を見る。
「ずっと・・・今でも・・・・」
君は顔を赤くして続きの言葉を言うか迷っていた。
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押してくれるとやる気が出ます♪
明日までテストです・・・。
寝不足だぁ・・・