97話 やっぱり・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

倉庫の目の前まで来る。


古びた倉庫。


もう夜ということだけあって余計に君が悪い。


僕は意を決して大きな扉を開けた。


嫌に大きい音が響く。


倉庫の中は明るい。


蛍光灯の電気がすべて点いていて、眩しいくらいだった。


そして、その中心あたりに2人の姿が映った。


隼人と夏帆だ。


夏帆は椅子に座らされていて、ガムテープで固定されていた。


「裕樹~。来るの遅いなぁ。待ちくたびれたんだけど」


隼人の声が倉庫中に響く渡る。


「遅くてごめんな。少し道に迷ってさ」


僕は隼人の方に近づく。


そして、二人の距離は5m弱にまで縮まった。


「隼人・・・。彼女に何してんだよ?」


少し怒りのこもった声で僕は言った。


「彼女・・・ねぇ」


隼人は苦笑した。


「なんだよ?」


「こいつはもう俺の彼女じゃない!!」


そういって、隼人は夏帆が座っている椅子を蹴った。


「きゃあ!!」


夏帆は身動きが取れないまま椅子とともに転がる。


「隼人!!」


僕は、無意識のうちにこぶしを握り締め隼人の顔面めがけて放つ。


しかし、隼人はそれを難なく右の掌で受け止めた。


そして、もう片方の手が僕のわき腹に入った。


「う・・・」


僕は声にならない悲鳴を上げて、倒れ込む。


「なあ、裕樹。俺がなんでこんなことをしてるかわかるか?」


僕を見降ろしながら、隼人は言った。


「わかんねぇよ・・・」


僕はわき腹を抑えながら立ち上がった。


「見たんだよ。お前と夏帆がキスしてんのを」


「・・・っ」


やっぱりそれか。


なんとなく想像はついたけど・・・。


「で?こんなことして何になるんだ?」


僕は強気にいった。


「ただの俺の憂さ晴らしだよ」


その途端に隼人の強烈なパンチが僕の頬にあたった。


速すぎてガードができない。


素人のできる芸当じゃなかった。


その時、前に楓が言ってた言葉を思い出す。


『隼人には暴力団との関係があるんだって』


・・・。


なんか嫌な予感がする。


銃でも出てくるんじゃないか。


そんな気がしてさえする。


この時、僕には隼人がすごく大きく見えた。