2020年7月中旬から下旬にかけて、明け方の空で、水星から海王星までの7つの惑星を一度に見ることができるそうです。
■太陽系の惑星
太陽に近い順に、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8つです。ちなみに・・・冥王星は、2006年に惑星から準惑星に降格されました。
全惑星という言葉を聞いて思い出したのは・・・宇宙探査機ボイジャー1号です。
ボイジャー1号は、1977年9月に打ち上げられたNASAの無人宇宙探査機です。
1979年3月に木星、1980年11月に土星に最接近して探査を行った後、1990年2月に太陽系を離れる際にカメラを停止させるのですが・・・NASAは、その直前に「振り返って太陽系家族を撮影せよ」との指令を送りました。
■太陽系家族の写真
ボイジャー1号は、そのミッションを忠実に遂行し、太陽系を60枚の写真に収めました。その中の1枚には、もちろん地球が写っています。
■地球の写真
約60億kmという最も遠くから撮影された地球の写真です。この写真の撮影を提唱した惑星科学者カール・セーガンは、著書の中で「はるか彼方から我々のこの小さな世界を捉えたこの写真ほど、人類のうぬぼれた愚かさを実証するものはないだろう」と言っています。
2020年7月現在、ボイジャー1号は太陽から約224億km離れたところを太陽との相対速度約17km/sで飛行中であり、今でも様々な観測データを地球に送ってきています。
ボイジャー1号には(2号にも)、異星人に向けたメッセージが収められたゴールデン・レコードが搭載されていることでも知られています。
■ゴールデン・レコード
左がレコード盤、右がジャケットです。 ボイジャーが太陽系を離れて他の恒星系へと向かうので、その恒星系の惑星に住む地球外知的生命体によって発見・解読されることを期待して搭載されました。タイトルは「地球の音」で、地球上の様々な音や音楽、55種類の言語による挨拶、様々な科学情報などを紹介する写真、イラストなどが収録されています。
このゴールデン・レコードで思い出したのが・・・1979年に公開された映画「スター・トレックⅠ」です。
■スター・トレックⅠ
劇場版スター・トレックの第1弾です。あらすじは・・・天体規模ほどもある巨大な雲状の「何か」が、地球に向かって銀河系を進んで行く。提督に昇進していたカークは、この危機に乗じて再びエンタープライズの指揮を執ることになる。カーク船長は、地球までわずかの距離に接近した雲の中に「ヴィジャー(V'Ger)」と名乗る謎の存在がいることを突き止めた。ヴィジャーは自らを造り出した創造者(クリエイター)を捜し、一体になろうとしているのだった。人類が創造者との交信を阻んでいると考えたヴィジャーは人類の抹殺を謀るが、機転を利かせたカーク船長が創造者を教える条件で、直接ヴィジャーに会いに行く。そこで、カーク船長は「ヴィジャー」とその「創造者」の意外な正体を知ることになる・・・というものです。もちろん、ボイジャーが関係しています。
全惑星が見えるという話を聞いて、久しぶりに宇宙に想いを馳せた日になりました。