とうとう、彼は1年経ってもシャンプーテストには受かりませんでした。(平均2ヶ月でだいたいの人は受かります。)
こんな人はおそらく美容業界で初めてだと思います。
正直私達も、もうどう教えていいのか
わからずにいました。

彼の1年の目標は
『何事にも全力で取り組む』でした。

今年の夏ごろに彼にレッスンを教えていたら
また何回も同じ注意になったので

「ねーヤル気はあるの?」

A「あります。」

私「ごめんだけど私には、伝わって来ないわ。一度言われた事は次は絶対しない。初めてする仕事や練習しないとできない事で私は怒ってるんじゃないんだよ。」
「少し気をつけたらできるレベルの事なのになぜしないの?私への嫌がらせなの?」

目標を指差して

「じゃあ、あなたが今年の中で全力で取り組んだ事を教えてください。」

A「…(考える)…ないです。…」

私「え?ないの?じゃあ、あれは?」
「目標は、成し遂げる為だけにあるわけではないけどそれに対して自分が何処まで努力できるかじゃない?」
「私、もう疲れたよ。あなたに注意するの。お客さんに実際迷惑がかからないなら私はもうどうでもいいことなの。でも実際に迷惑かけすぎでしょ?」

「A君の最終目標はどこ?」

A「ヘアメイクがしたいです。」

私「ヘアメイクの仕事も美容師の仕事もお客様を綺麗にすることだよね?じゃあ、どういう気持ちが必要かわかりますか?」

A「綺麗にしてあげたい気持ちですか?」

私「それはもちろん当たり前だけど、その人を思う気持ちだよ。痛くないかな?気持ち悪くないかな?って思ってあげる気持ちじゃない?」

そう、A君には人として人を思いやる気持ちが大きく欠如していました。

私の友人はドライヤーを頭にぶつけられて謝って貰えなかったそうです。

モンスター社員④へつづく


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去年の夏ごろでしょうか
突然彼のお父さんが脳梗塞で倒れました。
常日頃から携帯ばかり触っていた彼は仕事中にもかかわかず、運よくこの電話をとったそうですぐに病院へといきました。
その日に息を引き取られたそうです。
次の日は休みますと泣きながら電話があったそうです。
オーナー「1週間ぐらい休んでいいよ」
A君「いえ、迷惑かかるから大丈夫です。」
オーナー「店は大丈夫やから。休むなら他のスタッフに頼むし、また連絡してほしい。あと弔電もしたいから住所教えて!」
A君「今、バタバタしているので夜電話します」
と言って結局電話はなく、夜にも弔電の事でメールしたみたいなんですが
翌日も連絡がなくその翌日に普通に出勤してきました。
本人は「凄くバタバタしてたので」と

皆の頭の中に?が浮かびました。
電話もできないくらい?
この子は常識がないんだなと思っていました。
今考えてみればこれって作り話?と思えてきました。

それから、食中毒になって入院したり
子供が熱を出して休んだり
今の時代奥さんではなく旦那さんが子供の面倒をみる為
会社を休んでまでみないといけないんですね。
奥さんはどうしても休めないと。

いやいやあなたも本来は休めませんよ!笑



営業中の態度も真面目風なだけで不真面目

裏にタオル干しにいってる時にお店が忙しくて裏に呼びにいったらタオル干しながらイヤホンで誰かと楽しく電話(たぶん嫁)

シャンプーにかける時間は気分によってバラバラ。(お店のルールとしてだいたいの時間は決まってます)

髪はきちんとコームでとかさない。

話すと完全に手がとまる

仕事してる時は目が死んでるのに仕事以外の話ししてる時は目がキラキラしてる

何度注意をしてもトリートメントを丁寧に塗布しない。

髪をとめるピンでお客さんの髪を挟んでいるにもかかわらず引っ張りちぎる。

お客さんにどうでもいい嘘をつく。

何度注意をしても仕事の前日にニンニクを平気で食べてくる

何度注意をしてもシャンプーをするのに手首に香水をつけてくる
しかもなぜか店に来てからつけるので匂いが強烈。

パーマ液をお客さんの顔にたらす。

他にもたくさんありました。

何度注意をしても改善しないので
さすがに優しく接してた私の堪忍袋緒が切れて
厳しく注意することも多々ありました。
でも、これはお店とかの問題ではなく人としてどうなの?と毎日スタッフはイライラ
させられていました。


モンスター社員③へつづく







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このブログは毒舌ブログなので嫌いな方はスルーしてください。

毎日イライラしすぎてまた病気になりそうなのでここで吐き出させてください。

モンスター社員A君
見た目はかなり真面目くん
でも、典型的なゆとり世代の考え方
27才
既婚
子1人
独りっ子なのに婿養子
姉さん女房の尻にひかれまくり(年の差7才)
嫁は元エリートで転職後もおそらくエリート
義父に異常に嫌われている。
記憶力が悪い
話しを聞き流す性格
謝ることを知らない
嘘が多い
嫌な事から逃げるタイプ



去年、私が病気になってから私が働くお店に入社してきました。
とにかく今まで見たことない不器用な人で
説明した事は全てメモをとらないと覚えられない、正式にはメモをとっても覚えてない。
メモ男。

私は、今のお店ではパートなのですが社員
が新しく入ってきたらほとんどの事を教える係でした。
美容師になって一番最初にぶち当たる壁はシャンプーです。
うちの店は閉店後のレッスンは強制していないのでお店にお客さんがいない時はレッスンしてもいいですよーっていうシステムでした。
一ヶ月ぐらい毎日のようにシャンプーレッスンに付き合いました。
それから、私は抗がん剤で髪がぬけてしまい体調にも波がありシャンプーレッスンに付き合えなくなりました。
三ヶ月ぐらいたってオーナーから食事に誘われて
オーナー「あのこ不器用すぎるし全然お客さんにいれれないから辞めてもらおうかと思うんけど、どう思う?」

私「んーー。確かに不器用すぎますよね。でも人間的に悪くないと思うんですよね。だからもう少し様子を見てみませんか?」

そもそもここが私の判断ミスでした。

ある
ヤル気があるのか?ないのか?わからない彼に
オーナーが「君はもうそんなに若くないし、申し訳ないけど不器用過ぎて美容師には向いてないと思う」
「君のために言うけど他に向いてる仕事があるんじゃないか?と思う。」
「どうしても美容師やりたいっていうなら本気でやれるなら僕もとことん付き合うよ」
「人より不器用やし人よりスタートが遅いぶん死ぬ気で頑張らないと君は家族を養わなあかんねんで!わかってるんか?」
「君から必死さが全く伝わってけえへんねん!」
「よく考えてみて。」と言ったそうです。
すると何日間か経って
辞めると言ってきたそうです。
違う仕事につくと。

可愛そうな気もしたけど
仕事に対する熱意を全く感じれなかったからそれで良いんじゃないかと思った。

美容師にとってアシスタント時代は本当に辛くて
安いお給料で実労働12時間
休憩なし、ご飯なんてお昼に食べれれば奇跡。
終業後のレッスンに2,3時間が当たり前の激務です。
今は、これが問題となってるみたいですが
私は、この経験や必死に頑張った自分があるから今の自分がいて
レッスンや経験は、全て自分の財産になるだからその時は辞めたいと何百回も思うほど辛かったけど良かったと思うんです。
これを乗り越えられたのは、
美容に対する熱意』
それが全ての原動力なんです。

彼には、それが大きく欠けていました。

彼は、辞めると言ってから1日で辞職を撤回しました。

「死ぬ気で頑張ります」


私の抗がん剤も終わり3カ月経ったぐらいからシャンプーレッスンを再開しました。

ここまで彼が入社して7ヶ月が経ちました。

通常シャンプーテストは1ヶ月~2ヶ月で合格しないといけないものですが
久々にシャンプーしてもらったら
「え?何してたん?今まで?」ってなりました。

耳に水がはいるし
髪を引っ張って痛い
服の襟はびしょびしょにぬらされ。

そこからまた、毎日のようにレッスン
私の弱々しくながらもやっと生えた髪が傷みはじめました。
できるだけ優しく教えるつもりでいましたが、、、
耳に水入ってないか確認して入ってたらちゃんと謝ってすぐに拭いてって
これ、小学生でもわかりますよね?
でも、彼は言われないと出来ない人でした。

「お客さんはね言いたい事言えない人がほとんどなんだよ。だから私達が不快な思いをさせないようにするのは当たり前で人間は失敗もするけど失敗したら謝ろう!」

「でも、君はそれを気づいてるにも関わらずお客さんが何も言わないからまーいっかって思うよね?」

「それは、ずるい考えやで!お客には感覚ってものがあるんやから、気持ち悪いとか、痛いとかちゃんと感じてるんだよ。」

いつも少々熱くなってしまっていました。

でも、これって接客業をするにあたって当たり前の事ではないでしょうか?

つづく



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