死者58人、行方不明者5人を出した御嶽山の噴火災害から
1年経った。
こういう1年は、部外者には早く感じるものだ。
当事者や遺族にとっては、長くてつらい1年だったことと思う。
また紅葉の時期を迎えようとしている御嶽山。
美しく変貌する山に、遺族の人達はやるせない思いを募らせて
おられるんだろうなあ・・・
実はこの8月12日にもいつものように追悼式が行われた事故が
あったのは皆さんご存知だと思います。
日航機ボーイング747SR-100が御巣鷹山に墜落した日である。
あの事故からもう30年が経ったのだ。
坂本九ちゃんが、乗っていたことで尚更記憶に残った事故だった。
他にも阪神タイガースの球団社長や相撲の伊勢ケ浜親方の奥さんと
子どもさんも亡くなられたり、いつまでも心に残る事故だった。
その中で奇跡的に4人の生存者がおられたのだ。
「文藝春秋」で久しぶりにそのお一人の名前を目にした。
川上慶子さん
当時12歳だった慶子さんは、とても綺麗な少女だったので、
マスコミが追いかけまわしたいう事実もある。
そんな彼女も今は42歳。
結婚もして、3人の子供さんにも恵まれて幸せに暮らしておられる
とのこと。
お兄さんの川上千春さんの独占手記が掲載されていた。
運命の歯車の恐ろしさをそこでまた目にした。
千春さんだけ、北海道家族旅行に参加しなかったのだそうだ。
野球部に所属していたこともあったが、多感な時だったので
家族旅行なんかと思っていたところもあったそうだ。
帰りの日航機は実はキャンセル待ちだったそうだ。
ちょうど4名分がキャンセル分として滑り込みであったので
この便に乗り合わせたと言うのだ。
皮肉なものだ。
彼は、自分が一緒に行ってれば5人だったからその便には
乗れなかったのにと悔やむ。
事故を知ったとき、自暴自棄になったという。
当たり前である。
瞬時に家族を失ったのだから。
そんな川上千春さんの手記を読みながら、胸が熱くなった。
事故、災害は本当につらいです。
防災のこと、やはり真剣に考えていかなくてはと思うこの頃です。