吉里颯洋オフィシャルブログ 「微風爽々」 -6ページ目

【作詞教室・爽塾】2023年前期_Lesson03

「大人のための作詞教室・爽塾」2023年前期のコース、生徒さんのツイートも交えながら3回目のレッスンをレポートします。

「そもそも、歌詞とは何ぞや?」という作詞概論をお話しした前回のレッスンから一歩進んで、今回は「作詞の実際」と題して、以下の通り、作詞の実際、テクニック的なことをテキストに添ってお話ししました。

1)サビの歌詞の作り方 
2)Aメロの歌詞の作り方 
3)Bメロの歌詞の作り方 
4)その他のパートについて 
5)2番以降への展開について 
6)タイトルの重要性 
7)グレードアップのための工夫あれこれ 
8)チェックとリライト 

たかだか1時間の講義を聴いただけで作詞のあれこれが完全にマスターできる訳ではありませんが、今回のレッスンは、実際の課題制作に進んだ後、「ここはこう直した方が効果的です。テキストのココを見直して」と振り返るための『指標』という意味合いもあるのです。

ここまででレッスンの前半を費やし、次のコンテンツ「替え歌制作の企画会議」へ。
このクールの新しい試みとして、本来なら、今回のレッスン後に初めて、「この歌の替え歌の歌詞を書いてみましょう!」と出すはずだった課題を予定を前倒しして進めてもらっていました。ですので、その進捗確認と企画の仕上げを行いました。ちなみに、替え歌の元歌となるのは、教材のCD『虹』に収録された「Scarlet  / 金子知里」。日本クラウンからメジャーデビューした知里さんのインディーズ時代の貴重な音源です。メジャーデビュー後にもコンサートやご自身のテレビ番組で歌ってくださったナンバーで、作詞とプロデュースを手がけた自分にとっても思い出深い曲です。
替え歌制作を進めるにあたり、以下のようないくつかの選択肢を挙げて、方向性を定めてもらっていました。

1)原曲の歌詞の続編的なストーリーを展開させるパターン
2)原曲の歌詞とは対になるストーリーを描く「アンサーソング」
3)原曲の歌詞の世界観はリセットして、まったく異なる歌詞を一から描く

以上の選択肢から、Ruさんが選んだのは、2)の「アンサーソング」でした。
まずは、企画の進捗を確認。さらにプランが煮詰まっていないところを話し合いながら、イメージをより具体化していきました。
こうやって、「コンサルティング形式で『どんな歌詞にするのか?』を講師と生徒さんが話し合いながら固めていく」というプロセスは、カリキュラムの改変をおこなったこのクールからの新しい試み。企画があやふやなまま、作詞に取り組んでも迷走するのは明らかなので、歌詞のクオリティをより上げるために思いついた施策です。
結果として、元々のプランがかなり色彩豊かに、イメージはより具体的になったのではないでしょうか。替え歌制作とはいえ、作詞には違いないので、仕上がりが楽しみです。とはいえ、この段階で重要なことは、まず「メロディに言葉を乗せる作詞って楽しい!」と感じてもらうことなので、そこは入念に伝えました。生徒さんに繰り返し言っていることは、「1番の歌詞しか仕上がらなくても、それで充分。たとえ1行しか書けなくてもOK。とにかく提出してくださいね」ということです。

最後に、指定された楽曲のPRコメントを考案する課題のチェックを行いました。元々は「レコード会社の宣伝担当の目線で」というテーマだったのを「ラジオ番組のDJの原稿を作るイメージで」と変更して再提出してもらったのです。提出された課題はきちんとラジオ番組のスタイルで仕上げられていました。そこで、実際のラジオ番組風にメールのテキストをリアリティのある内容で加筆し、「その楽曲のどこがどういう風にリスナーの心を動かして、リクエストメールを書くに至ったのか」という点を明確化し、それを説明しました。
次回の替え歌制作の課題はビギナーの方にはそこそこヘビーなので、「PRコメント考案」の課題はお休みです。

最後に、Twitterにアップされた生徒さんの感想コメントをご紹介しますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


いよいよ、次回は、「替え歌制作」の課題のレビューを行います。今回のRuさんのようにまったくのビギナーの方の場合、「1行でも書けたら御の字ですよ」という気持ちは一貫して変わりません。どんなフレーズが生まれるのか、楽しみに提出を待ちたいと思います。

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【作詞教室・爽塾】2023年前期_Lesson02

作詞歴数十年にしてライターの沢村さんと向き合った前クールとは異なり、今回はこれから作詞に取り組むまっさらなビギナーの方をサポートしていく半年間になります。
目指すゴールは、「作詞をはじめて良かった。これからも続けていこう」と思ってもらえるようなハッピーエンド。幸いにも生徒さんの志望動機はピュアでまっすぐ、まさに「青雲の志」と呼ぶべき真摯なもの。その気持ちを汲みとれば、教えるこちらも自然と背筋が伸びます。
前置きはこれくらいにして、教室・爽塾」2023年前期、2回目のレッスンをレポートしますね。

まず、前回出した「教材のCD『442』の最初の3曲のPRコメントをレコード会社のPR担当になったつもりで考案する」という課題の講評から。提出されたテキストはいずれもポエティックで素敵なものでした。まずお伝えしたアドバイスは、その楽曲をまったく知らないリスナーに魅力を伝えるにあたって最低限必要な情報である「楽曲タイトル」「アーティスト名」などは必ず盛り込むこと。さらに、魅力的な歌詞の一節や、ボサノヴァ、ソウルバラードといった曲調について触れることで、曲紹介がよりイキイキとしたものになります。
と、ここまでお話しして閃いたことがありました。もともと、「歌詞を含めた楽曲を俯瞰して見る、客観視するためのレッスンですから、そのゴールに近づくために、アプローチの仕方は柔軟に変えても良いのでは?」という思いが脳裏をよぎったのです。そして、より回答しやすいよう、「ラジオのDJが曲紹介をする際のコメントを考えるつもりで、アイディアをまとめてみましょう。リスナーからのリクエストや『こういう理由で、この曲が好き』といったメールなどを交えても構いません」という内容にアップデート。同じ3曲に対して今一度、コメントをまとめて再提出することを今回の課題としました。

ここから、今日のレッスンの本題へ。
まずは、実際の作詞に取り組む前に知っておきたい要素を簡潔にまとめたテキストに添って、作詞とはどんな行為なのか、歌詞がどんなふうに成り立っているのかという概論をお話ししていきました。主な項目は以下のとおりです。

・名曲の条件とは? 〜ビギナーでもココをめざそう!〜
・ポエムと歌詞の違い
・詞先作詞と曲先作詞の違い
・曲先作詞のプロセス

次にお話ししたのは「着想から企画へ」というテーマで、ゼロから企画を立てて歌詞を書く際のあれこれについて。
「なぜ、このプロセスが大切なのか?」「このプロセスを重要視する意味とは?」といったトピックにも触れつつ、具体的な企画の立て方(コンセプトの決め方)についてもご説明しました。これまでと異なるのは、「初めて曲を聴いたその場で、どんな歌詞を書くかを30分で決める」という爽塾独自のメソッドはキープしつつ、講師の私がコンサルティングを行う要領で生徒さんと話し合いながら、歌詞のコンセプト(企画)をよりしっかりとしたものに仕上げていくということ。これにより、歌詞のコンセプトのツッコミどころは少なくなり、歌詞を書き始めてから書き上げるまでの道筋がよりスムーズになります。

ということで、次回の3回目のレッスンでは、「作詞の実際」というテーマで、作詞のハウトゥー的なカリキュラムに進んでいきます。

最後に、レッスン後の生徒さんのコメントをご紹介します。


 

こんな風にレッスンの感想をその日のうちにツイートしてくれるのはありがたいことですし、過去に学んだ生徒さんたちにはできなかったことなので一目置いちゃいますね(笑)。

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【作詞教室・爽塾】2023年前期_Lesson01

コロナ禍以来久しぶりに活動を再開し、オンラインレッスンに切り替えて最初のクールとなった2022年後期のレッスンで感じたことを踏まえ、今春、思い切ったカリキュラムの改変を行いました。

具体的には、すべてのカリキュラムを終えた後で「初めて取り組んだ作詞ができるようになった」という手応えをより確実に感じていただくために、半年の受講期間に取り組む『課題制作の数を7→4に』減らしました。これまでは1回のレッスンで前回の課題の講評と次回の課題の企画をこなしていたのですが、慌ただしい感じが否めませんでした。そこで、前回の課題の講評と次回の課題の企画を別々のレッスンで行うことにして、それぞれをじっくり、それこそ手取り足取りのスタンスで取り組むことにしました。それにより、受講生の皆さんにはより着実にご自身の進歩を実感しながら、作詞に取り組んでいただけるはずと確信しています。

閑話休題。

さて、前述のとおり、新しいビジョンと共にスタートした「2023年前期」初回のレッスンをレポートします。

前クールの生徒さんは数十年ほど作詞の経験があって、初回のレッスン時に「なるべく、課題曲の7曲の歌詞をすべて完成させましょう!」みたいなお話をしたのですが、今回はビギナーの方をマンツーマンで教えることもあって、数値的な目標はあえて定めませんでした。それよりも、半年間のカリキュラムを終えた後に、「作詞って楽しいな。一生続けたいな」と思ってもらえるようなハッピーエンドを目指したかったからです。


まず初めに、爽塾の特徴を改めてお話ししました。

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1)4 名以下の少人数制
2)実力派コンポーザー・田村信二さんの楽曲を課題曲として使用 
3)メロディに対して最適な歌詞を企画、着想する力を伸ばします 
4)期間中、複数回にわたって作品の講評を行います 
5)進みたい方向性に合わせた指導
6)体験レコーディングについて 
7)成績優秀者は、活動開始予定のレーベルの楽曲制作に参加することも可能

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その後、前述のカリキュラムの改変についてご説明しました。
 

そして、これまた初めての試みとして、5月下旬に行う4回目のレッスンで講評を行う「替え歌制作」の課題について実際の取り組み方などをお話しして、「手をつけられるところから着手してOK」とお伝えしました。つまり、この課題については、約1ヶ月ぐらいの制作期間がある訳です。座学のレッスンをすべて受けてから着手するよりも、じっくり時間が取れるよう、配慮してのことでした。


そして、気楽に取り組める課題として、教材としてお渡ししている Songs On the Web レーベルのアルバム「442」の最初の3曲について、「レコード会社の宣伝担当になったつもりで、それぞれのPRコメントを140文字以内でまとめる」という課題を出しました。

これは歌詞を含めた楽曲を俯瞰して見るためのレッスンです。まずは既存の楽曲の魅力を客観的に語ることを重ねていくことで、「目指すハードルをクリアできているのか?」という視点で自身の作品をチェックすることも徐々にできるようになります。


そんな内容で終了した初回のレッスンですが、以下に生徒さんのコメントをご紹介します。入塾に際して志望動機などをお尋ねした際、まっすぐで真摯なお気持ちが伝わってきましたので、ご期待に添うよう、ベストを尽くす所存です。
 


また、レッスンの様子をお伝えしますね。

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