意外と見過ごされがちな「ヘッド重量」の話 | 日々是ゴルフ

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18歳:ゴルフ場研修生に(ゴルフ未経験)
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みたいな変わった経歴のゴルファーが綴るブログです

こんにちは。テーラーメイド新作もキャロウェイ新作も早速ツアーで活躍を見せていますね。

GOLF WRXにコリン・モリカワ選手の使用クラブも上がっておりました。事前情報ではQi10MAXを使用するということで私は懐疑的ではありましたが、

 

 



せやろな。
 

まあSIM(初代)からMAXは無理だよ。形状的にも性能的にもおかしいよ。

 

 

ネリー・コルダ選手はまだわかるんですよ、前がTSR1だし。これもかなり手を入れてるだろうなーっていうのは想像つきますが。

 

 

ヘッド重量はその想像の話。

 

タイトリストTSR1は、USブランドとしては珍しい軽量帯のクラブになります。

とはいえ、各メーカーこのあたりのクラブは昔は日本専用だったのですが、最近は本土でもこの重量帯のクラブというのが需要があるらしく、かなり力を入れてきています。ピンのHLシリーズとかもそうですね。

 

両社とも総重量で270g台と、所謂シニア向けクラスの重量になります。

 

このあたりの重量にするには何を削るかっていうと。まずはシャフトが大体40g台になってきます。

各社が軽量クラブに力を入れだしたのは、この重量帯のシャフトでもそれなりにしっかりしたモデルが作れるようになった、という技術革新が大きいです。基本的にクラブの進化はモノの製造技術の進歩と直結します。ここ重要。次に人の感性が適合できるか。クラブメーカーの開発や設計は市場に流れてるものより数段先を行ってます。キャロウェイなんかはたぶん数世代先のモデルまで構想段階ではできてるんじゃないかな。

 

 

話がそれましたが。シャフトを削るといっても60g台で総重量315gくらいのものを20g削ったところで295g。あと20gどこで削るかっていうと、次はグリップ重量です。

 

だいたい315gくらいのドライバーに装着されているグリップは50g前後なので、計量モデルはこれがだいたい40g前後のものが使われているものが多いです。モノによっては30g切ってるものもありますが(ゼクシオなど)。

 

これで280g台前半なので、後はどこを削るかっていうとのこるゴルフクラブを構成する要素はヘッドなので、ヘッド重量を削ります。ここが重要ポイント(タイトル通り)。

 

 

ヘッド重量はトンカチを想像してもらうとわかりやすいですが、単純に軽くすると振りやすくはなりますが打点でモノに与えるエネルギーがもろに下がります。なので、軽量化には製造技術ではなく物理的な限界点があります。

 

これが大体185gが分岐点と言われています。これより軽くなってしまうと、振りやすくなってヘッドスピードが上がるよりボールに与えるエネルギー効率が下がるデメリットの方が大きいそうです。

 

 

一般的なドライバーのヘッド重量は最重量のモノが(スリーブも込で)だいたい200g台半ばで、通常で200gに届かない程度です。

 

 

で、こうなると「ヘッドスピードが上がるならヘッド重量軽い方がいいじゃん」となるんですが、そうは問屋が卸さないのがクラブ開発。軽くすると、今それこそ話題の慣性モーメントも下がります。

 

まあそりゃそうですよね。モノとモノがぶつかったとき、軽いものがぶつかるのと重いものがぶつかるのでは当然のようにブレやすさが変わりますので。

 

実際に今回発売されたテーラーメイドのQi10、10kを謳うMAXとノーマルでヘッド重量が5gくらい違います。MAXが重いです。

 

もちろん重いと振りづらくなるので、MAXをノーマルやLSより少し短くする、という手法で振りにくさをカバーしています。

 

 

 

長さの話をし始めるとちょっと長いどころじゃ収まらなくなるので、重量の件に話を絞ります。

 

 

このヘッド重量なんですが、想像以上に「適正重量」が人によって違います。慣性モーメントが大きくて振りづらい、というのは確かにあるんですが、個人的には「慣性モーメントが大きいクラブ」は基本的に「ヘッド重量が重い」ので(それを考えるとヤマハのUD+2とかは軽くて慣性モーメント大きいので実は結構すごいクラブ)、それで振りにくいのもあると思っています。

 

なので、慣性モーメントを大きいクラブは使いたいけど振りにくいという感じる方は、シャフトの重量帯を10g程度軽くしちゃうのも一つの方法ではあります(短くするのもいいけどそれだとうまみが減る)。

 

 

また話がずれた。話はネリー・コルダ選手にまで戻りますが、TSR1→Qi10MAXというのはヘッド重量の変遷的にみるとすごい違和感があるんですよね。TSR1はそうとうヘッド重量は軽い方なのに対し、Qi10MAXはかなり重い方なので。

 

こうなるとTSR1を重くして使っていたのか、Qi10MAXを軽くして使っているのかどっちかかなと思います。軽くして使ってる場合はたぶんMOI10kじゃない

 

 

プロのクラブ変更はこの辺もツアーバスで調整できるので、考慮して調べることが必要ですね。

 

 

ドライバー選びの際はこのヘッド重量とかも気にすると自分にとって振りやすいクラブが見つかりやすいと思います。

 

 

この話めっちゃ長くし話すことまだまだありそうなんでそのうち新しく記事にします。

 

それではまた。