日本人は最良の客 2 | 知財業界で仕事スル

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知財業界の片隅で特許事務所経営を担当する弁理士のブログ。

最近は、仕事に直結することをあまり書かなくなってしまいました。

本人は、関連していると思って書いている場合がほとんどなんですが…

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0806/10/news016.html
世界最良の旅行者は日本人、では最悪の旅行者は……?


米エクスペディアが行った調査。世界最良の旅行者は日本人。で、最悪の旅行者は、中国人でした。中国人が最悪というのは、なんか、何十年か前の日本をみているような…

この記事の筆者が中国人を刺激しないように配慮したのかどうかわからないけれども、「中国人は海外旅行に出かけるようになってまだ日が浅いので、将来的には中国人も日本人と同じような結果になるのかもしれない」と書いてあります。正直にいって、私には疑問です。
「日本人が高い評価を得たのは、旅行中の行儀(現地のエチケットや常識に従って行動する)、礼儀正しい、ホテルで騒がない、苦情が少ない、部屋を清潔に使うなどの項目」ということなので、この領域で日本人並みに中国人がやるのは難しいのではないかと思う。特に、「苦情が少ない」はありえないでしょう(笑)。


自分を抑えて相手に合わせようとする強い傾向は日本独特だと思います。
日本人の場合、もっと苦情を言えるようになった方が良いと思うし、その他の項目についてもやり過ぎじゃないのかなあ(ホテルにとっては扱いやすい客なのだと思うけど)。自分を抑える訓練ばっかりしているので、苦情を言うテクニックのレベルが低いというか…どうしても苦情を言わないといけないときに、とっても下手です。




話はそれますが…

私は今までに多くの国で日本人駐在員みたいな人々に会ってきました。先進国、途上国を問わず、そこでたいてい言われるのは、現地の悪口です。
「この国はほんとにイイ加減だ」「こんな状態で国が動いているのが信じられない」「もっとチャンとやれよ」
…みたいな悪口。
そういった悪口を何度も聞きながらあるとき気づいたんです、日本が異常なんだと。

東京では、地下鉄が1分遅れただけで、車掌さんが謝罪します。これって、日本以外ではジョークですよ。
私はワシントンDCに住んでいますが、そこの地下鉄の時刻表は「この時間帯ではこのくらいの便数がある」という目安にするためのものに過ぎません。来たら乗る。来なかったら待つ。「故障のため、来ません」というアナウンスがあったら、素直にあきらめる。

その他、日本がキッチリしている例を挙げればキリがありません。そんなレベルで“キッチリ”が実現できている国は日本を除いて存在していないのです(私が知る限りでは)。

日本人がそれを大切にするのは、日本の弱みであると同時に強みにもつながると私は思っていますが、少なくともそれは世界の標準ではないのだということを日本人は認識している必要があると思います。