為替市場が示唆するメッセージ | 木村佳子のブログ

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社会とのコンタクトポイントの一分野として経済・株式市場をとらえ、分析する過程で資産運用力を磨き、人間として深い「知」を獲得しよう

今年初めてのブログ更新になります。

本年もよろしくお願いします!
 

さて、目下、すざまじい勢いでドル安が進行しています。

113円どころに突っ込んでいく可能性もあるかもしれません。

半年~1年半くらいの時間軸で、117円上限タッチの上値は残っている可能性はありますが、

今週から数週間の間はいったん、ドル円で113:397~114:850レンジの往来相場になる可能性を考えておきたいですね。

 

私は為替相場を予測するとき、各国の国策を抜きには語れないというスタンスを取っています。

それをよりどころにすると、今回のすざまじい勢いのドル安円高にはバイデン政権、バイデン政権が採用しているシンクタンクの国家経営モデル、その意向に添って動くアメリカ政府、配慮するFRBといった政策者サイドや

 

巨額資金を運用する運用者の動き (今回は持ち高調整、という解説の時事通信社記事に見ました。ニュース記事ですのでいつまでリンクが生きているかわかりませんがURLを貼付します NY円、114円台前半:時事ドットコム (jiji.com))

 

市場の動きがもたらす今後の経済因果といった要素も考慮し、

さらにこの動きを許容しているからこそ、キーパーソンが何も言わない、逆説的にはキーパーソンがいつ発言するかがトレンド転換のヒントになるという点を観察します。

 

ちなみに、年末、年始のドル高一辺倒や報道番組のトーンがあまりにもFRBのテーパリングや金利引き上げ予測一辺倒(ドル高支持)だったことが腑に落ちず、「なんだか奇妙な現象だな」と思っていました。

 

過去の例でいうと、報道番組に登場する識者たちの8割が同じような話をしているときは、だいたい、株にしろ為替にしろ反転してきたので、感じている違和感を「気のせいだ」とうやむやにせず、為替ポジションは極力持たず、観察を続けました。

 

すると、今回の為替レートのドル安円高情勢を見たので、

 

●ドル高が行き過ぎその是正なのか、という見方が一点。

 

今回のドル安円高で誰かが大きく利益を得る、という観点からは

 

●米国債がらみでいつも日本勢にかかる「圧」のような動き

=過去から延々、米ドル債を買い続けている日本ですが、満期の来る米国債の額が大きい時には確率的にドル安円高を見てきたことから、満期米国債に絡んで、米国債新規買いにかかわる動きでドル安円高になっているのか(つまり、より巨額の米国債を新規で買う時のディスカウント的な意味合いで、ドル安円高を米側が調整しているからか)

 

●防衛品など巨額の輸入を日本がすることによるディスカウント的な意味合いで、ドル安円高を米側で調整しているからか

●日本人に米株買いをそそらせる装置なのか

●日本マネーが期末に向けて米投資資金を円転して自国決算対策に用いるのを阻止する意味として働いているレート変化なのか(これは今の時期、あり得ることだと思います)、

 

●「金 GOLD」」に係る国際的なお金の動きの影響なのか

 

●原油価格が上昇するときは原油がドル建てであることから原油高はドル高を誘うのが定石です。それが逆相関状態になっているため、何かうかがい知れない事態が起こっているのか

 

など、の仮説を立てて観察を続けています。

 

とはいえ、日本経済にとって原油高下のドル安円高は企業コスト抑制や物価高の一時押えには効くので歓迎すべきことです。

企業コストに関しては原油高、円安よりはずっとマシです。

 

今後の経済スケジュールでは日銀金融政策決定会合が先にありますから、原状の経済因果律でいえば、

いま日本に金融緩和はやめさせない、

という為替レートや動きが示唆する米側のある種の「圧」なのかと思います。

 

ところで、今回の専門家の八割が同じことを言い始めたら相場は反転する、というのも経済因果律としてとらえると投資には役立つと思います。

 

専門家が同じことを言うようになるのはそのエビデンスとなるデータがあるからこそ、なのですが、彼らがメディアで盛んに意見を言い続けることのアナウンス効果を狙っていくトレーダー、運用者の存在は常に意識したいと思います。

 

オミクロン報道もFRBのテーパリング縮小、金利引き上げ話も同じ効果を視聴者側に与えている事実のほうが投資には重要です。

 

よくよく観察するとオミクロン報道とFRB関連の報道は似ています。

メディア報道には、それなりの意義がありますが、投資をする人はどちらか一辺倒に視聴者の意識を偏らせていく装置として報道に注意する方が、勝負に勝ちやすいと思います。

 

 

 

これから数年後を一つの完成期としてマネーインフラが着々と進んでいきます。お金はますます「世界は一つ、ワンワールド化」していくことでしょう。

追って、次の動画でも解説していきますが、今年は株式投資面では国際優良株中心のポートフォリオが報われます。

世界的に有名な会社の株のパフォーマンスが上がり、玄人受けする小型株や弱小ベンチャーは動きが鈍くなるでしょう。

今の今、急激に値下がりしたグロース株を損切りするのは身がすくむところですが、国際優良株比率を高めることを意識したいですね。

そして為替は113円台にひきつけてドル買いするのであれば、報われると思います。

 

 

 

 

 

 

では、また!