「ひとり負けの資生堂再生なるか」という記事を読みました。記事リンク
資生堂はあまりにも有名な会社で海外でも人気のブランドです。
それなのに業績は振るわない。
株価も低迷傾向です。
どうしたの? 資生堂さん? と感じる投資家も少なくないはず。
似た事例にかつてのソニーや日産もあると思います。
シャープやNECもそうでした。
あれほどの、といわれる会社が一時、存亡の危機がありました。
某有名電機企業(一部上場企業)の人にどうして大企業が低迷していくのかと聞くと、大きな会社の中には社内政治に明け暮れ、顧客そっちのけの社員も少なくないとか。
そして、あらゆる技術を使って(電機企業の場合の例では盗聴やPCメールの盗み見、探偵を使っての相手のあらさがし)、ライバルを追い落とし、そういういやな奴ほどよく出世する傾向もあるそうです。
もちろんみんながみんなそんなではないと思いますが、社内政治に明け暮れている会社が低落するのはあたりまえかもしれません。
何故、そんなことになるかというと会社にそんな社員に給料を払う余裕があるからですね。つまり、大企業病です。会社が豊かだから、社員が少々、内向きなことに時間や労働資源を費やしていても、つぶれない。それがいけない。
中小企業であればそんな社員が一人でもいたら、潰れてしまいますが、大企業ゆえ、資金繰りができて、社員が社内政治に明け暮れてもしばらくは持つわけです。
このしばらく、持つ間が株価が上がるでもなし、下がるでもなし、時価総額が大きいために日経平均株価に連動して市場平均並みの展開をしている状態になります。
株価があがることもあるため、社員、経営陣も油断しています。
現場的にはなお力があるのでアナリストも遠慮して、そうこき下ろしたりはしません。
でも、社内政治社員が蔓延し、業績が伸びないで後進に追い上げられると、次第に凋落していきます。
当然のことながら、顧客そっちのけではいくら大企業でもそのうちガタがきてしまうのです。
社員が人事ばかり気にしている、だとか、
社員の話題が福利厚生のことばかり、だとか、
社員が報酬のことばかり気にしている、だとか、
社長が赤字の責任をとらず、高額な報酬をもらい続けて平然としているだとか、
そんな社員の比率が高いと斜陽企業の仲間入り。
社長たるや、そういう士気の低い社員をできる限り意識改革していい方向に引っ張っていかなければならないわけですが、社長になる人が自分のことばかりの人で顧客志向の低い人だったら、それもおぼつきません。
資生堂はどういう理由で業績が振るわなくなったのか、わかりませんが、いっそ、外部から経営の達人を迎えるというのもショック療法としていいかもしれません。
資生堂の今後に大いに注目したいと思います。
大企業病は死に至る病。
これから就職する人も「今、いい会社でもあなたが退職する時、無くなってしまうような会社でないかどうか」をぜひ、チェックしてもらいたいと思います。