脱官僚後の経済社会~日本もアメリカ型政治形態になるのか?~ | 木村佳子のブログ

木村佳子のブログ

社会とのコンタクトポイントの一分野として経済・株式市場をとらえ、分析する過程で資産運用力を磨き、人間として深い「知」を獲得しよう

今、政治の世界が動いていますね。


これから日本はどっちに向かっていくんでしょう?


かつては自民党が与党で、その元で政官財の鉄のトライアングルがありました。


これが1989年までの日本の強さの土台になっていました。

財界から支援を受けた政治家が官僚との関係を強化して、官僚が企業に対して規制や緩和などのコントロールをし日本を経営していくというスタイルだったのです。


この時代の特徴は戦後社会の元ではアメリカの一員としてコンセンサスを図らねばならないとの意向から日本の共産化を防ぐために、労組に一定の配慮をするために手厚い会社員待遇があったこと。

終身雇用、定期昇給、退職とその後も元社員の面倒を見るというスタイルが採られていたのです。


ところがこの日本の政官財・三位一体団結スタイルによって日本企業は強みを発揮し、その結果、海外に集中砲火のような輸出攻勢がなされました。


やがて、「日本は儲け過ぎ!」と欧米に目をつけられて、この鉄のトライアングルは日米構造会議を経て30年かかって壊されました。


さて、今、日本はどんなことになっているか?

それを知る手がかりとして最近、何かと話題の橋本徹さんに注目してみました。

橋本さんの政治はどんなものなのでしょう?


わかりやすくまとめてくれているサイトを見つけました。結構、読み応えがありますよ。


気鋭の論客・副島隆彦さんの学問道場


この副島さんのテキストの中に出てきたマイケル・グリーンさんについては

ゆ~ちゅ~ぶ

に面白いインタビューがありました。


ちなみに、この映像を見ていて不思議な気持ちになりました。何故、マイケル・グリーンさんはこのインタビューの時点で3.11とTPPを一緒に語るのか?

余りの不思議さに3.11は偶発的な自然現象ではなかったのかとさえ思えてきます。

マイケル・グリーンさんはネットでそれなりに語られている方なんですね。初めて知りました。

元政治部記者の方のコラム


また、3.11以降、にわかに代替えエネルギーに関する動きが活発になり、

当時の菅総理が、再生エネルギーについて異例の官邸放送をし、その席に同席したのがソフトバンクの孫社長であり、孫氏は「太陽光発電網構想」を掲げました。


それに対して様々な疑問が国会では追及されました。

矛盾を指摘する片山さつき議員


さて、話を表題のトピックに戻すと、日本は今後、官僚型日本統治を脱して、アメリカ型の統治に移りつつあるようです。

そのための装置は既にそこかしこに張り巡らされています。

学者、

民間のシンクタンク、

経営者ら。


どうも官僚に代わってそうした「バナナな民間人=バナナは外側は日本人に見えるけど、考え方は欧米型を揶揄した表現のようですね」が世間に対するある種、工作員というかオピニオンリーダー役を演じ、背後には欧米資本と結びついた財界主導で、日本を経営していく。官僚に代わって、そのような日本経営スタイルになる方向性のようですね。


2013年外資が大株主の64%を占める大阪証券取引所と東京証券取引所が合併。

2015年日本郵政、株放出。


など、私たちがかつて見た、あの小泉純一郎氏+竹中平蔵氏で推し進めた日本解体路線を進んでいくのでしょうか。


引っかかるのは日本郵政は私たちの税金で作り上げた国民的金融機関のネットワークだという点です。

株を売り出せば、外国人株主も登場し、株主意見が強く反映されるでしょう。

今現在、日本国債の主要引き受け手である日本郵政の資金(私たちの預貯金の運用)が外国債券などにも拡散されれば、日本国債への応札にも影響してくると思います。


すると、日本国債を大量に持つ日本の金融機関は含み損を抱える時期があるでしょうし、金利が上がれば預貯金に付ける利息も増やさなければなりません。

貸し付けや株式などの運用は細っているので、一時的にせよ、銀行の株価変動や、格付は影響を受けると思います。


そういう環境でTPPとなればたぶん、イギリス・ビックバン同様に、日本系の経営の金融機関が国から無くなるという事態もあり得るかもしれませんね。


私たちが長年、営々として築いてきた国民のための金融ネットワークを株式公開という道で変容させていくことがいいことなのかどうか、悩ましいものを感じます。


かつて尊王攘夷運動などがありましたけれど、あのあたりの歴史物語を読み、勉強したいものです。


それと、だれか代表としてかっこのつく人を据えて、その陰では経営者軍団が国を動かすスタイルのいわゆるアメリカ型の国の経営スタイルがいいものかどうか。


アメリカはお金が無くなれば、日本や中国に国債を売って国の経営資金を得ることができますが、日本は赤字国債といえど、中身は正味、私たちの税金ですからね。


しっかり、どういう形態がいいのか見極めたいものです。


ちなみに脱官僚というけれど、優秀な官僚がいたからバブル崩壊後も日本はここまで持ったというのが私の感想です。

優秀な行政組織が変容していけば危うい道に落ちるリスクもあるのではないでしょうか。


橋本徹さんと石原慎太郎さんが連携するという話に関して、どうもその方向は難しいと思います。

考え方がずいぶん違うようです。

石原慎太郎さんのゆ~ちゅ~ぶ


石原さんはむしろ小沢一郎さんに近い考え方ではないのでしょうか。

が、両雄並び立たず?

これも難しそうですね。


国民の一人としてよーく考えたい今後の日本。