こちらのまとめ記事にも書いたよう、2008年より開催された「スペシャル・ハロウィーン・ナイト」を、開催日を増やして、さらに追加料金なしでどのゲストも参加できるレギュラーイベントとしたのが、この「ハロウィンホラーナイト」です。

 

・今年のユニバーサルスタジオジャパンのハロウィンは、園内に100体を超えるゾンビが出現!

・これが本場ハリウッドのハロウィンだ!!

がキャッチコピーでした。

 

当時は期間中の金・土・日・祝のみの開催で、あくまで園内のゾンビ出現、2022年現在で言う「ストリート・ゾンビ」がメインで、ホラーアトラクションも2つだけでした。

 

自分が行ったのが、確か2011年9月最後の土曜日。後述のような混雑によるトラブルも多く聞かれていた最中でしたが、開園~日中の園内はそんなに混雑せず、アトラクションもシングルライダーを中心に(当時は独身)、さくさく回っていました。が、ホラーナイトが始まる18時くらいになると、一気に人が増えて通路はパンク状態。こんな混んでいるUSJ見たことない!という感じでした(※)

※開園当初のUSJはハリウッド映画に馴染みの薄い日本人というマーケティング上の問題や数々のトラブルが続出し、また売上を確保するために(後の「ユニバーサル・クルージャパン」のような本格的なイベントでなく、分かりやすく例えるとナンジャタウンのような)安易なアニメ作品とのコラボイベントに走ったことから人気が低迷し、いつ行っても空いているような状況でした。むしろ、このホラーナイト開催をきっかけに、徐々に現在のような人気を確保していくことになります。

 

ホラーエリアには血まみれの服を着たゾンビの他スタッフ衣装のゾンビ、さらにはセーラー服にベビーカーを押している奴などいろんなタイプのゾンビがわんさか。
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イベント開始直後は人が多く、混雑緩和のため一部一方通行もあります。人だかりができてるとそこにゾンビがいるんだなぁといった感じ。ただ、人の流れが落ち着いてくると隣は人じゃなくてゾンビだったりするのがザラじゃなくなります。こう街中にゾンビというのはまさに映画の世界ですね。

 

↑敢えて、当時の記事本文をそのまま残しました。今でこそ珍しくもないですが、当時こういう本格的なゾンビが間近で見られること自体が機会無くて、何が言いたいのかと言うと、とにかくこのイベントは本当に凄かったんですよ。

 

「ゾンビモブ」も当初からありました。曲はマイケル・ジャクソンの「スリラー」。
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なお、意外と知られていませんが、USJの使われている「スリラー」はマイケル・ジャクソン本人歌唱の物ではなく(誰かのカバー?)、曲の構成も編集されていて、また振り付けも本家PVとは違います。サビの部分の、中腰で足踏みするシーンがないのが分かりやすいでしょうか。

 

 

そして、初年度だけの特徴として、園内3ヵ所のエリアが特にゾンビの数及び脅かし演出が多い、「スーパーホラーエリア」として設置してありました。(この年は2022年現在で言う「ホラーメイズ」はなし。)

イベント開始当初は普通のエリアと同様に自由に出入りできる状態でしたが、混雑・混乱を招いたことから開始1週間後には一方通行及び一定のグループで間隔を空けるようになり、つまりは「ホラーメイズ」と同様の運用になりました。

 

こちらは「センターパーク」のスーパーホラーエリア。

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もう1つが「ジュラシックパーク」のレストラン裏側(ラグーン側)を通るエリア。探検家風のゾンビやチェーンソーを持ったゾンビ、ロープを使って高台から降りてくるヤツまでいました。

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そしてですね、大変残念なことに写真には撮れなかったのですが、なんとここには恐竜「ティラノサウルス」が出てきたんですよ。人が入って演じる着ぐるみで、レストラン内から外の通路に向かって突進してきました。

なお、レストランと通路の間には垂れ幕が掛かったチェーンがあります。なぜ垂れ幕があるかは、上記の恐竜アクターをよく観察すれば分かります。
着ぐるみは上から被っているだけで、足の部分が丸見えだからです!
 
 
あと1つは「ハピネスカフェ」の裏側ルートとかだったかな?
期間中10月より、ハピネスカフェのが無くなり、代わりに「ウォーターワールド」の待ち列~客席一部を探索するルートができました。これは、翌年「ディーコンのスケアリー・バックステージ」という形で1つのホラーメイズとしてパワーアップして帰ってくることになります。
 
 
ホラーアトラクションは2つ、「スペースファンタジー・ザ・ライド」と「ジョーズ」の特別バージョン。

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「スペースファンタジー ザ ライド」は、館内にゾンビが侵入し、プレショーでは機械室の人間が襲われる悲鳴、そしてライドまでの通路にゾンビが出現していました。

 

アトラクション本編のコースターは、ロック調の激しいBGMを聞きながら、真っ暗な空間を進むものになっています。

 

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「ジョーズ」は、ゾンビから逃れるためにボートで脱出するという設定。普段の夜間営業時とは違い照明が殆どない真っ暗闇の水上を進みます。途中突然霧が出てくることも。
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通常のサメの他、ボートハウス内などにゾンビが出てきますが、なぜか水を持ったバケツを持っていてゲストに水を掛けてきます。また、終盤(高圧ケーブル)では(通常のサメとは逆側の)右からゾンビが、これまた何故か水入りバケツを持って襲ってきますが、そこに白い服に天使の輪っかをつけた「神さま」が現れ(演じているのは中年男性のアクターさんが多かった)、ゾンビを押さえてくれる、というオチになっています。

 

昨年までの「スペシャル・ハロウィーン・ナイト」での常連向けのジョーク演出を一部受け継ぐ形になっており、場にそぐわないコミカルな演出が多いのはそのため。分かりにくいというか不評だったからか、翌年以降にこういった演出は無くなりました。