きよの漫画考察日記789 修羅の門第12巻 | きよの漫画考察日記

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我が家の本棚のマンガを1冊づつ考察中。
ちなみに3,000冊近くあります...

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修羅の門はもちろん格闘マンガですが、この12巻では捕鯨問題と戦います(笑)

お月様

さてさて、暴漢から助けてもらった挙句に九十九にホットドッグをおごらせたのが…
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フローレンス・ヒューズ!
それにしても九十九がホットドッグ嫌いだとは…好き嫌いなさそーに見えましたが。

このフローレンス、助けてもらっておいていきなり九十九に突っかけます。
フローレンス「ホットドッグがクジラやイルカの肉じゃないから…?」
九十九「なんだいきなり…」
フローレンス「ニュースで見たわ…食べるんでしょジャップは。」
九十九
「イルカは食ったことないけど…な。まっクジラはうまいぜ…」
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日本人の食生活の是非をアメリカ人にどーこー言われたくないけどの!
まぁ俺もさすがにイルカは食った事ない。岩手や静岡、和歌山といったところでは食べるらしいが。でも食卓に出てくれば躊躇なく食えるでしょう。だって鯨肉と変わらねえってのは分かりきってることだから。でも最近は鯨肉の味を忘れてしもとる感もあるけどな…

九十九「なんだ…?おまえだって肉食ってんじゃないか…そのソーセージはブタか牛だ。」
フローレンス「一緒にしないでよ…ずっとイルカのほうが賢いのよ。友達になれるの、彼らは。」
うーむ、典型的な欧米人の言い分やねえ…知性の多寡で動物の優越を決定する、そーいった鈍感な感性でなければ黒人を奴隷として扱うことなんてできへんのやろね…

九十九「ブタや牛は友達にはしてもらえないのか…?」
フローレンス「それにブタや牛はいくらでも増やせるもの。」
子供の頃から鯨肉を食べて育ってきた俺としては、こーゆー捕鯨反対論者に対して言いたい事はたくさんあるけども、だけども代わりに九十九がバシッと言ってくれます!

九十九「オレはどっちにも友達はいないが…どうせ人間に食われるんだったらクジラになりたいね…」
「食われるために育てられ…何もわからないまま友達だと思ってた人間に殺される…ブタや牛にしてる事の方が残酷だと思うぜ…オレはね。」

フローレンス「なんですって…!」
九十九
「クジラやイルカは食われたとしてもそれまでは自由に大海を泳いでたんだ…捕まったのは運と力がなかったからさ…」
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九十九「ブタや牛と、クジラやイルカとの間に決定的に違うことが一つある。戦うチャンスすら与えられない者と…戦って敗れることのできる者…オレにはこの差はでかい…と思うぜ。」

捕鯨反対を唱えるのはえーさ、だけどもそれを人に押し付けるべきではない。宗教も文化も価値観も、それ自体は尊い物ではあるが、それを人に押し付けようとする行為は犯罪的である。
…だけどさ、鯨を食べたことのない世代が増えてくると、日本でも捕鯨反対論者が過半数を占める日が来ちまうのかもしんねえな…


さてヘビー級統一トーナメントに出場したい九十九はこいつに喧嘩をふっかけます!
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ラルフ・ドールマン!
プロレスラーがプロレスルールでボクサーに負けたらもう再起不能ですな。俺はプロレスラーにプロレスのリングで勝てる奴がいるとすれば相撲取りぐらいしかおらんやろうとは思っとる。ショーアップされてる部分はあるとしても、それでもプロレスラーは強いよ。


それでもトーナメントには出場できなかった九十九に助け舟をだしてくれたのはフローレンスの祖父、エドワード・ヒューズ!
このモデルはハワード・ヒューズですな。世界の富の半分を持つ男。ロックフェラーやロスチャイルドでも及ばなかったのだろうかね?

さてそんなヒューズ爺さん、孫であるフローレンスが心臓の手術を受けるのを嫌がってるんで、九十九に戦う勇気を見せてやってもらいたいと依頼。あーよかった、これでアリオスと戦うことができますな…しかーし!
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またまたぁ!何でよ!

九十九
「オレはオレのためだけに戦ってるんで…人のために戦ってるわけじゃない…」
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ヒューズ「この私に説教をするつもりかね…」
九十九「しかも…オレが勝てばいい、しかし負けたらどうすんだい…勝てと簡単に言うがアリオスはあんたらのために戦って簡単に勝てる相手じゃない…オレだってアリオスは怖いぜ…だけど…怖いと認める事と…そこから逃げ出す事はイコールじゃない。」
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piggy girl、直訳すると「豚女」小学校なら禁止されかねない悪口ですな(笑)


ヒューズ「フ…ずいぶんと言いたい放題の口をきく少年だ…私としては頭を下げて頼んだつもりだが…返ってきた言葉が孫を侮辱するものであっては許せんね…」
九十九
「だから金持ちはキライだよ…いくら頭をさげても高い所から降りなけりゃ見おろしていることに変わりがないって事に気がつかない…孫のために戦ってくれなければトーナメントには出させない…逆に言えばあんたはそう言ってるんだぜ…」
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九十九「美談が欲しいなら野球選手をよべばいい。オレはベーブルースじゃないぜ…」
ベーブルースはワールドシリーズ直前に入院中の少年にホームランを打つと約束し、その約束を見事実現させたという伝説の美談のことですな。

そんなこんなで大富豪ヒューズを怒らせちゃった九十九、ピストルを突きつけられちゃいます。さすがの陸奥圓明流もピストルにゃあ勝てません!
ヒューズ
「私の願いを断るのはかまわない…しかし暴言は許さん…孫を泣かせるような男もね…あやまりたまえ…」
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俺がこの状況に陥ったら0.2秒で謝罪するけどね(笑)だけども九十九は一切謝りません!

ヒューズ「HAHAHAHA どうやらユーは本物らしい…サムライというやつだ。ブシドーとは死ぬことと見つけたりだったかな…いつでも死ぬ覚悟はできているというわけだ。そのたいした胆力に免じて今回の事は許すとしよう。」

ところがね、ヒューズ爺さんといえども陸奥九十九と言う男が分かってません!
九十九
「ちがうね…死ぬ気なんかさらさらないよ…」
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ピストル突きつけられてても勝てる自信があるんです、九十九には。お前はスティーブン・セガールか(笑)

九十九「そんなもの一つでオレが倒せると本気で思っているのならやってみるがいい…」
ヒューズ「なに…」
九十九「言っとくがオレは怒ってるんだぜ…人を呼びつけておいて…メシも食わせずにそんなものを出して恥じないあんたの態度に…」
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オーラで周りを威圧。覇王色の覇気ですな(笑)
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俺が人生で出会った中でオーラを発してる人はおらんかった。だけども映像でなら二人だけ、オーラを発してる人を観たことがある。それはチャーチルと昭和天皇。この2人だけはブラウン管越しであってもその凄さと威厳が伝わってきた。おそらく目の前に立たれたら俺は直立不動のまま動けねえだろうと痛感した…


そんなわけでヒューズ爺ちゃんとは仲直り。そして去り際に九十九はフローレンスに…
九十九「ああ…一つ言い忘れた…」
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はい、名言いただきました。「勇気なんてものは人から与えてもらうものじゃない、自分の中から絞りだすもの」
勇気を分けてもらいましたなんてのはよく聞く言葉やけども、それはまやかしなんよな。それは単なるきっかけであって、分けてもらったと感じた勇気は実は自分の中に元からあったものなんよね…

失敗したわぁ、この九十九のセリフを俺のブログの800回記念にとっておくべきやったかな…