![お月様](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/171.gif)
さてコロンビーヌに立ち向かうのはロッケンフィールドとティンババティ。ティンババティはコロンビーヌと相討ち覚悟でロッケンフィールドを鳴海の治療に向かわせますが…
瀕死のティンババティを救ったのはロッケンフィールド!
ティンババティ「ロッ…ロッケンフィールド、な…なぜだ⁉なぜナルミの所に…」
ティンババティ「な…何を言う…おまえはナルミのもとへ行け!」
ロッケンフィールド「イヤだな。」
ティンババティ「おまえにしか救えないのだぞ!」
ロッケンフィールド「それでも…ここにいるのさ…」
ティンババティ「なぜだ⁉言え!ロッケンフィールド!」
ロッケンフィールド「これは…そのナルミに教えてもらったんだがね。」
ロッケンフィールド「やれ、ティンババティ、毒牙の塔を!」
毒牙の塔ってのはティンババティの血液を自動人形に注入する自爆技やねん。もちろん戦士であるティンババティに自分が死ぬことに対するためらいや恐怖は無いんよ、だけども命を賭けるその行為を、心許せる友が見届けていてくれるなら、これほど心強いことはないねん!
そんなわけでついにコロンビーヌ撃破!
ティンババティ「ナルミよ…あんなに気持ちのいい腕ずもうは初めてだったな…」
人知れず死ぬのも男の死に様ではあるさ。だけども愛する者や友に見守られて死ぬ、これもまた満足する死の形の一つか…
さてお次はトーアの番。トーアはフランシーヌ人形にゾナハ病に感染させられながらもフランシーヌ人形を美しいと感じてしまった、その罪を償うために戦い続けてきたわけやけども…
トーア「私は久しぶりに彼女と会った。昔のままだ…キレイだと思ったよ。だけどミンシア…私は前ほどの美を彼女の中に見い出せなかった。なぜだと思う?」
トーア「ナルミと出会ったからさ。彼はゾナハ病の子供達のために戦ってきたのだと言った…苦しんで死にそうになっている誰か…戦えない誰かのために戦ってきたと…人間は…他人のためにあれだけ戦えるのだな…今彼は自らが死にそうになっている。ミンシア、フランシーヌ人形は少しも変わってはいなかったよ。」
ミンシア「それは…人形だから…」
トーア「そう…人形は変わらない…死にもしない…だが人間は違う。彼は…私が手当てをしなければ死んでしまうのだ。」
トーア「いくら年を経ても赤子のまま…はかなくたよりなくて…」
ミンシア「しろがねなんて…バカよ…何よう…みんな…始めは人間じゃないようなカオしてさァ…」
人形を破壊することだけが目的、そんな風に生きてきたしろがね達、だけどもドミートリィもダールもティンババティもトーアも、そしてルシールも、皆最後は何かを破壊するためではなく、人のために死んでいったんよね…
がしかーしここで大問題発生。動けなかった自動人形がついにアンジェリーナ人形を破壊!自由の身となってしまいました…
さて自動人形も動き出し、戦えるしろがねはもうファティマ一人だけ。どーしようもない状況でファティマは…ミンシア「え~!ちょっとちょっと何してるのよファティマ、こんな時に~⁉」
そりゃたしかにミンシア姉さんの言うとーり。人前でキスするのは結婚式の時だけにしてほしい。街中でキスしとるバカップルを見るとうざったいもんな…
ファティマ「ごめんなさい。でもこれで私は行くことができます。」
ファティマは自ら囮となって敵を引きつけるつもりなんです…
ファティマ「すみませんロッケンフィールドさん。」人形の破壊だけをその目的とするのがしろがね。だけどもファティマの目的はもはや人形の破壊ではないということやね…
そんなわけでファティマ突撃。相手はアルレッキーノとパンタローネ様!勝てるわきゃない(笑)ファティマ「私の目的はあの医療用カプセルから自動人形達を引き離して中の一人の男性を守ること。それがかなえられた今、私は満足。だから遊びで私はおまえ達と戦えるのよ、楽しくね。」
アルレッキーノ「なんだ、この女は何を言っている?」
パンタローネ「わからぬ、このしろがねの言うことは何ひとつ…」
ファティマ「うふふ、わからないでしょうね、人形のおまえ達には。私も昨日までは知らなかったのですから…人を好きになるという気持ちを!」
ここで思い出すんやけどファティマは鳴海に会ってまだ1日も経ってないんやね。だけども命を投げ出し愛する男を守る…愛とは時間ではないということか…
だけども愛情なんかではパンタローネやアルレッキーノには勝てません…
ミンシア「ファティマまで…死んじゃうよ…自動人形も行っちゃうよ…このままじゃしろがねみんなが…無駄死にになっちゃうわ…起きてよ鳴海…起きなさいよ。あんたならなんとか…できるんでしょ…」昏睡状態の患者にムチャを言う(笑)
ミンシア「あんたはゾナハ病の子供達のために戦うってここに来たんでしょ。今戦わないでいつ戦うの!みんながあんたに生きてくれって言ったんだよ!みんながあんたを待ってるんだよ!ねえ鳴海!立ってよ!」座った状態、寝た状態ならどんな男も大した違いはないが、カッコええ男ってのは立ち方がキマっとるんよな…
だけども目覚めた鳴海の両手両足はマリオネットの手足に変更済み。目が覚めたらこの状態だったらさすがにショックを受けますが…
鳴海「これは操り人形の手足なんかじゃ…ねえ。」鳴海「ミンシア、おまえの心もちゃんと通っているんだぜ。」
だけども手術直後の鳴海の身体は激痛で動かすことなんてできないはず…
鳴海「そんなことはない…ダールが、オレの血の中のダールが言ってる…「安心しな」「オレ達はおまえを裏切らねえ」「どんな時でも」「おまえが望むように動いて…」「自動人形を狙ってやる」って…だから…」いってらっさーい!
さぁ復活した鳴海はパンタローネ様に一撃を入れてファティマを救出!
パンタローネ様「こ…こ…この…人間の分際でこのパンタローネの顔を殴ったなァァ!」フランス、ローエンシュタイン公国、アメリカ、中国、そしてサハラと戦いの連続だったからくり編、そんなからくり編最後の戦いがついに始まります!
さぁパンタローネ様を圧倒する凄まじい動きをみせる鳴海。
パンタローネ様「そんなバカなアァ!ワシは最強のパンタローネだぞ。自動人形がァ人間にィ負けることなど…あるかアァ~!」
鳴海「たかだか200年の歴史でなんの不敗を誇る、パンタローネ。人間はその10倍…戦うことを研鑽してきたんだぞ。」
「パンタローネ…もうおまえ達の世界はどこにもない…今こそその身を以って知れ。おまえがゾナハ病で苦しめた人間の子らの哀しみを!」ついにパンタローネ様を撃破!
鳴海「そして…真夜中のサーカスの夜もさすがに更けた…おねむの時間だぜ、おめえも。アルレッキーノ。」
最古の四人、最後に残ったのは鳴海と最初に出会ったアルレッキーノでしたね…
アルレッキーノ「ナルミよ、私は君を好きだったのだよ…だが…やれやれ君には失望したぞ。」
「君はほぼ人間であるにもかかわらず、恐れることなく…この私に挑み続けた。先刻はこの私をもう少しのところまで追いつめたのだ。老いて死んでゆくか弱い人間が連綿と作り上げてきた格闘技…そしてそれを使う者。私は敬意すら覚えたのだ。そう人間は死ぬ。いかに多くの知識を学ぼうとも、最高の技術を体得しようとも…だがその一見無駄な生のリレーが格闘の技を洗練し文明を作り上げた。それがはかない人間のさめてもの「美しさ」かもしれぬ…と。私は君と戦ってみて思ったよ。」
たしかにね、人は死ぬからこそ美しい。アルレッキーノが感じたものは間違いではない。
アルレッキーノ「しかしそれに比べて…しろがねは全く醜悪だ。彼らは殺さなければ死なない。そのあいまいな人生で何も生み出さず、また何も学ばない。なぜならしろがねの生きる理由は我ら自動人形の破壊!破壊!いいかナルミ、死なずに破壊のみを目指す生物が地上にいるか⁉しろがねはこの地球に現れたもっとも醜く唾棄すべき生物なのだ!」
「そしてナルミ、おまえは今…人間の体を捨ててまで我々の破壊を臨んだのだ。」
鳴海「よくしゃべるなアルレッキーノ…オレは昔からしろがねだったぜ…」
アルレッキーノ「忌まわしき操り人形の手足に神経を結びつけ、自動人形に匹敵するスピードを手に入れた今の君はもうしろがねではない。それ以下だ。」さぁ燃やされちゃった鳴海。だけども…
鳴海「いいや、違うなアルレッキーノ。死んでゆくから人間は美しいだと?てめえが醜いと言ったしろがね達はきれいだったぜ。」
「死ぬから人間はきれいなんじゃねえ!死ぬほどの目にあっても…まだ自分が生きているってコトを思い出して…」たしかに。永遠の命を得てしまったしろがね達はたしかに美しくはなかった。だけどもそれはしろがねが死なないからじゃなく、生きていることを忘れてにっこり笑えなくなっちゃったからよな…「死なない」ということと「生きている」ということは同義のようにも思えるけども違うことなんよな…
鳴海「てめえらはどうだ人形!さあアルレッキーノ、オレは今生きている!仲間が自分の命をかけて残してくれたこの手足がその証拠だ!てめえも生きているというなら証を見せてみな!インチキ人形はオレ達よりマシなのかよ!」
アルレッキーノ「…証か。では私の緋色の手で君を殺して証明しよう。」
そんなわけで二人の激突の結果は…アルレッキーノ真っ二つ!
鳴海「残念ながらオレは自動人形をきれいだと思ったことは一度もねえ。なにしろ…」ついに最古の四人を撃破し、ついについにフランシーヌ人形まで辿り着きました…長い戦いだったのぅ…
さぁ行け鳴海!フランシーヌ人形をぶっ壊せ!
鳴海「もう真夜中のサーカスも自動人形も終わりだぜ。フランシーヌ。」
フランシーヌ人形「お初に…御目にかかる。人間よ…」
鳴海「おう。そしてあばよ。」
フランシーヌ人形「わたしは…西暦一九0九年、フランシーヌ様によって…」ここまで来て影武者かぁ……これほどの犠牲を払い、それでも戦いは終わらないんよ…
そして破壊された偽フランシーヌ人形の手には…アンヂェリイナとはもちろん行方不明になったルシールの娘の名前。才賀とはもちろん勝の名字。そーか、フランシーヌ・ルシール・アンジェリーナと勝の間には血縁関係があったのか!アンジェリーナの持っていた「柔らかい石」はそれで勝に引き継がれたのか!
とからくりサーカス読者の99%は確信しましたが、全員藤田和日郎に騙されました(笑)まさかアンジェリーナがああなって勝がこうなってるとはこの時点では誰にも想像できんよな…