10月7日、群馬県様主催の「女性が活躍する建設企業になるための労務管理セミナー」の講師を務めさせていただきました
こちらで記事にしましたが、今回講演会開催にあたって、講師選定のプレゼンから参加させていただいていましたので、無事に終わってホッとしました
女性活躍というキーワードは、最近ではテレビや新聞でもよく聞くようになってきましたが、中小企業においては実践という意味ではまだまだスタートラインにたったばかり・・・というところです
とはいっても、女性活躍という課題は決して他人事ではありませんなぜならば確実に今後労働力人口は減っていき、(今もそうですが)人手確保という課題は誰しもがぶつかる課題だからです。
そこで、本講演会では、上記のような背景や現状の踏まえた上で、中小建設企業の女性がもっと活躍する職場とするために必要な労務管理について、柔軟な勤務制度や公平な評価制度の導入などの【ハード面】と、経営者、上司、部下、同僚、女性従業員、配偶者などの意識チェンジのポイントなどの【ソフト面】から学べる内容で構成させていただきました。
建設業においては、特に現場の技術職の女性従業員が家庭と仕事を両立していくというのはまだまだ難しいことです・・・
・工期が決まっているのに、保育園のため17時で現場を上げられるのか?
・短時間勤務制度の女性技術職の方をどのように配置していけばいいのか?
などなど実務的な問題は多数ありますが、実際に建設業で取り組まれている実践事例などもご紹介をさせていただきました。
また、ハード面の整備はもちろん大事ですが、どちらかというと制度よりも意識のチェンジということが一番ネックになるのではないかと感じています。
頭では理解していても、まだまだ次のような過去の常識や思いこみに囚われていることが多々あります。
1.性別役割分担による意識(いわゆる女性は家庭、男性は外で仕事という考え方)
2.長時間残業が前提の働き方
3.指示命令型マネジメントありきの働き方
4.協調性ありきの働き方 など
このような考え方に囚われていて固執していると、柔軟な対応ができずに、前に進んでいきません(>_<)
また、経営者はもちろんですが、上司、同僚、部下、取引先などの職場の関係者から、従業員の配偶者(パートナー)、そして、何より女性従業員本人の意識チェンジも必要です。
例えば、フレックスタイム制などの柔軟な勤務制度を導入したとしても、自由度が高いということはそれだけ、仕事を効率的に責任を持って主体的に対応していくことが求められます。
従業員の立場や能力にもよりますが、このような意識がない中で柔軟な勤務制度を導入しても、かえって逆効果になることもあるのです
特に、子育て中の女性従業員からすると、無自覚に「自分は子育てをしているのだから、周囲に配慮してもらって当然だ」「仕事と子育てを両立するから管理職にはなりたくない」という気持ちもあるかもしれません。
しかし、労働契約を締結しているということは、労働を提供する義務と責任があるということが大前提です。ただし、その義務と責任を特別な事情(例えば出産、子育て、介護など)がある場合に休暇や各制度として免除されるという配慮がなされていることになります。
会社が子育てなどの事情に配慮することと、従業員に求める義務と責任は、別々に捉えて考える必要があります。
意識チェンジというのは、本人が「これではダメだ」と自ら気づいて変化しようと決断しなければ、実現できません。
今回の講演会が、すこしでもこのような意識チェンジのキッカケになったら、私もうれしく思います(^_^)
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※今回の講演会の様子が、建設通信新聞(10月11日号)に掲載されました