社会保険労務士吉川直子の人事・労務・人材活用実践ノート

社会保険労務士吉川直子の人事・労務・人材活用実践ノート

株式会社シエーナ代表取締役/社会保険労務士&ビジネスコーチ 吉川直子の公式ブログです。

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※中小企業大学校三条校様の庭から撮影(2022年)

 

前回記事にした中小企業大学校三条校様主催の「人事・労務管理講座」の舞台裏について、記事にしていきたいと思います^^/

 

 

1.事前準備:レジュメの作成


講習では、サブテキストとして、次の拙著2冊を使用しますが、別途メインテキストとして、パワーポイントのレジュメ(334ページ)を使用します。

 

まず、約3ヶ月前から、このレジュメの修正作業を行います。主に法改正の内容や、最近の注目度が高い労務のテーマについてチェックを行い、レジュメに反映をしていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

2.事前準備:事前アンケートの実施、回収

本講座では、受講者の皆様に「事前アンケート」の記入をお願いしています。講座開始1週間前には、「事前アンケート」をご提出いただき、受講者の皆様の関心が、どこにあるのかをチェックします。

 

 

あわせて、アンケートには、「この講座の受講の目的」「自社での労務管理における悩み」「講師に質問したいこと」なども記載してもらいますので、いただいたアンケート内容を意識した上で、実際の講座の中で話す内容やポイントを再チェックしていきます。


3.事前準備:出張の準備(3泊4日)
 

講座は三日間ですが、スタートが朝9時から開始のため、前泊対応となり、結果として3泊4日の出張期間となります。

 

 

家庭の問題もありますが^^;日々の家事と高校生の息子のお弁当作りは、出張期間中オットがやってくれます!ありがたや…。

 

 

それでも、四日間家を空けるとなると、オットの家事負担も重たくなるため、年1回の講座だからこそ対応できているかと思います…。

 

4.事前準備:お客様対応
 

ありがたいことに、日常的な手続きや相談は、スタッフさんがきっちり対応してくれていますので、ほとんど問題はありません!

 

 

私としては、できるだけ事前に対応できることは、講座がスタートする前までに、完了させておき、講座の間にお客様から来た労務相談にのみ、対応が出来るようにな状態にしておきます。

 


5.事前準備:講座の時間配分と話す内容の確認


パワーポイントのレジュメを元に、講座で話す内容と時間配分を確認していきます。

 

 

内容は、これまで対応してきた講演会の内容と重なるところも多々あるため、改めて話す内容を決めるというよりは、話すポイントを確認した上で、時間配分を決めていきます。

 

 

また、講座のうち私からの講義では、準備してきた内容をそのまま進めるというところもありますが、ディスカッションやワークでは、受講者の方とのやりとりにより、その場その場で対応が変わってきます。質問の回答や、逆に、事例はほかの受講者の方に話を振って、全体でシェアしてもらったりと、臨機応変に対応することも多くあります。

 

 

こうした時間も含めて、ざっくりと時間配分を決めておきます。

 

 

6.当日:講座実施

 

当日は、これまで行ってきた事前準備を元に、ひたすら実践!となります。

 

 

その場で行う対応(質問への対応、ワークグループディスカッションに対するフィードバック等)は、生放送と同じですので、集中して、等身大の自分ができることを対応します^^

 

 

以前、この講座の話を、ある講師派遣会社の方にお話をしたところ、「あちこちから飛んでくる様々なテーマの質問に対応するのは、まるで野球の1000本ノックのようですね!」とおっしゃっていただいたことがありますが、とても的を得た表現方法だな、と感じます…。

 

 

1000本ノックのような相談に、生放送で対応すると言う緊張感が、自分自身を成長させてくれている場になっているのではないかと感じます。本当に貴重な機会に感謝です!

 

 

7.当日:お客様対応

 

4.事前準備:お客様対応で、できることは講座前までに対応していますが、講座は朝9時から午後5時までギッシリ7時間を行いますので、顧問先のお客様対応(労務相談、メール、電話)は、当日の講座開始前とお昼休みの1時間と講座終了後の午後5時以降で行うことになります。

 

 

実際にこれまでも、講座期間中に解雇や休職などの重たい労務相談や、急ぎの確認のメールなどいろいろあり、その日の講座終了後に、ミーティングや打ち合わせを電話やウェブで行うこともあります。

 

 

とにかく、本講座が原因で、顧問先のお客様にご迷惑をかけることがないよう、細心の注意を払っています。

 

 

8.当日:翌日の講座の準備

 

その日の講座内で受けた質問で、即答できないことや調べることが必要な内容がある場合は、講座終了後にチェックし、翌日の講義内で改めて回答します。

 

 

また、翌日の講義にむけて、再確認が必要な個所を再度チェックし、疑問を感じる箇所は、改めてネットなどで情報確認をしておきます。

 

 

最新ニュースも、日経新聞で確認をしておき、当日及び翌日の講座で触れられることがあれば、組み入れておきます。

 

(6.7.8を3日間繰り返します)

 

9.講座終了

 

3日間の講座が無事終了し、ほっと一息…

 

その後1週間以内に、受講者の皆様からの「講師に対する受講者のアンケート結果」の集計結果をいただきます。

 

おかげさまで昨年に引き続き、今年も理解度・参考度とも100パーセントというフィードバックをいただくことができました!!!ありがとうございます^^

 

****

 

講座の事前準備から、当日、講座終了まで、ざっとこんな流れで対応しています(^^)/

 


体力的にも1日7時間の講座を3日間担当することは、かなりエネルギーを消耗することであり、8年前の講座開始当初は、体力不足を実感していましたが^^;

 

 

最近は慣れもあり、またリラックスして講座に臨めるようになったのか、疲労感も以前よりは感じなくなりました!

 

 

何より私自身が以前よりも本講座に対して、等身大の自分で楽しめるようにシフトし、肩の力が抜けてきたのかもしれません。

 

 

事前準備も当日も、時間もエネルギーもかかっていますが、それに比例してたくさんの気づきと体験を得る貴重な場になっています。改めて感謝です!

 

 

また、次の機会があるように、1年かけて、本講座をブラッシュアップしていきたいと思います。

 

 

 

 

GW明けの3日間、中小企業大学校三条校様主催の「人事労務管理講座」の講師を担当させていただきました。

 

 

本講座はなんと今年で8年目なのですが、今年も製造業、建設業、IT企業等から12名の人事労務担当者の方にご参加をいただき、無事に終了することができました!

 

 

1日目・2日目の前半は、「講義」+「グループでの意見出し」を中心とし、2日目の後半・3日目は、事例をもとにした「グループディスカッション」+弊社オリジナルアセスメントによる「自社の労務管理の見直し」により、自社の課題の明確化及び課題解決のヒントをグループ内の他のメンバーにアドバイスをもらう…という流れで進めさせていただきました。

 

 

この講座の醍醐味は、やはり講師・参加者同士の双方向の場であるという点だと感じます…!

 

 

もちろん私自身が講師として、質問に答えたり、事例をご紹介することもありますが、それよりもグループディスカッションや自社の労務管理の見直しによるグループワークを通して、事例の共有や他社の人事労務担当者からアドバイスをもらえる場は、唯一無二の場であると感じます。

 

 

私からの講義では、いわゆる知識や制度面のお話をさせていただきますが、受講者の方からの「人手の確保が難しい中でオススメの人材採用方法があったら教えてほしい!」という切実な質問に対して、他の受講者の方から「当社ではこんな方法でやっているが効果があってお勧めです!」「このような方法がうまくいきました!」というありがたいシェアがあったり…


 

なお、やはりここ数年では「人手不足への対応」「人材確保への対応(定着)」を課題に上げる受講者の方が多くなってきていますね。

 

 

あわせて、こうした外部環境の変化により、労務トラブルへの対応も、少しずつ変化してきていると感じます。

 

 

例えば、「問題社員への対応」「メンタルヘルスで復職できない人の対応」「契約社員の契約期間満了」に対する事例を元にディスカッションを行いますが、人手不足の影響から、必ずしも「トラブルなく退職」が選択肢ではなくなっているということも感じます。

 

 

それこそ、契約変更(正社員→パート等)しても、人手の確保を優先する等の対応策も実務的には必要であり、社会保険労務士が法的な視点で行うアドバイス以外の実務的な部分(社内調整、外部との調整、マニュアル作成、業務改善、実態把握、コミュニケーション、管理職へのマネジメント等など)も非常に大事ですね。

 

 

毎年本講座を担当させていただくことで、私自身も、最近の人事労務の課題や外部環境などを改めて実感させていただくことができ、本当にありがたく、気づきと学びの場になっていること、とても感謝しています^^

 

 

お忙しい中ご参加いただいた皆様、中小企業大学校三条校様、このたびは貴重な機会をいただきありがとうございました!

 

 

 

 

このたび、「改訂版 社会保険・労働保険手続きインデックス」の出版をいたしました!

※写真はジュンク堂池袋店の様子です^^

 

 

 

 

 

実は、今回の改訂版の出版にいたるまで、かなりの時間がかかりました…^^;

 

 

最初に改訂版の出版のお話をいただいたのが、2020年10月だったように記憶しています…

 

 

旧版が2018年12月の出版でして、2020年10月までの間で改正になった(改正予定)の個所についてはざっと下記のような内容がありました。

1)大企業の社会保険の加入要件が中小企業にも適用拡大予定
(2022年10月~100人超、2024年10月~50人超)
2)本人申し出によること確認済で個人の認印が不要になってきている。
また、コロナ禍やハンコ廃止の動きで、会社印も一部不要になってきている。
3)厚生年金保険の標準報酬月額の上限が変わっている(620千円⇒650千円)
4)外国人の在留カードNOの提出が必要に
5)雇用保険の氏名変更届が不要に
6)在職老齢年金が変更になる
(2022年4月~60歳前半の在老が緩和など)
7)その他コロナによる特例改定などの取り扱い

等など…

 

 

こうした状況を踏まえて、当初は2022年4月または10月のタイミングで改訂版を出版するのがよいのでは?ということで改訂版の話が進んでいました。

 

 

執筆を進めていくにあたって、4月より10月のほうがよいのではないかということになり、2022年10月を目指して執筆をしていて、さあ、最後の校正だ!というタイミングで、なんと協会けんぽの書式が2023年1月から大幅リニューアルされるという情報が…^^;

 

 

リニューアルの内容をみてみると、給付関係の書式が変更になり、記載内容も簡素化されるということで、さすがに10月に出版して1月に書式がリニューアルというのも間が悪いのではないかと出版社様とご相談し、結果として出版時期が延期され、ようやっと2023年4月現在に出版にいたった…という経緯がありました。

 

 

とにもかくにも、無事に出版され、ほっとしています^^

 

 

著者校正も、おそらく今までで一番回数を重ねて対応したように思います。何度も繰り返し校正しているので、さすがにもう、直すところもないだろう!?と思っていても、恐ろしいことに毎回何かしら修正に気づいて、ここが違っていた、ここも変わるところだ、など、追加追加で修正を行いました^^;

 

 

直近では、健康保険証とマイナンバーカードが2024年秋には一体化するという話も出てきましたが、何とかそこまでは反映することができました。

 

 

地味~~な実務書になりますが、もし機会がありましたら、お手にとってもらえたらうれしく思います!

 


 

 

先日ですが、士業のための業界分析・未来予測メディアCROWN MEDIA様のインタビューを受けさせていただき、下記サイトに記事にしていただきました!

 

 

 

 

実はこちらのインタビューを受ける前から、2023年からは、情報発信を継続して意識的にやっていこう、と決意をしていました…!

 

 

最近は、法的な情報はネットであらかた手に入りますし、電子申請も普及し、クラウド型システムの拡大で、手続き代行は簡素化されてきています。

 

 

さらに、チャットGPTも出現して簡易な相談や問い合わせすらも、自動化されてきているということで、士業の未来に対して危機感を感じていました…

 

 

もともと弊社の業務は、どちらかというと相談中心の業務内容なのですが(バランスで言うと、手続き代行:相談=3:7くらい)最近の動向を踏まえますと、今後はより難しい、より個別対応な業務に、価値がシフトしていくと感じます。

 

 

そうなると、差別化していくためには、自分たちの強みをアピールする必要があり、そのためにも待っていても誰も気づいてくれませんので^^;自分たちから情報発信をしなければ生き残れない、と改めて思いました。

 

 

そんな思いで、今年からは、このブログもぼちぼち(?)更新してきていたのですが、このタイミングで、情報発信に関するインタビューをうけることになり、不思議なご縁とタイミングを感じています^^

 

 

詳細はこちらのサイトをみていただけるとありがたいですが、個人的には、不特定多数のお客様に向けての情報発信というよりは、顧問先企業様やパートナー士業様に向けての発信をイメージしています。

 

 

とりあえず現在の発信は、ブログとホームページ、お客様向けのメルマガというところですが、もし今後発信の手段を考えるとなると、動画(YouTube)はアリかなと考えています。

 

 

ただ、ターゲットとしては、やはり不特定多数の方ではなく、顧問先企業様向けになるかな、と思っています。この辺りはまだまだ未定ではありますが^^;

 

 

…発信に対する思いは強いのですが、現実として、発信し続けることは本当に簡単ではないこともよく理解しています。ですが一方で、発信し続けることで必ず変化があるということも確信があります。

 

 

「発信しなければならない!」という思考に囚われると、発信することが目的になり、苦しくなって、また継続できなくなりますので、あくまで等身大の自分で、伝えていくことを心がけたいです。

 

 

というわけで、ボチボチの更新ですが、このブログにもお付き合いいただけましたらうれしいです^^

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さいきんチラホラとですが、

 

「今の仕事は売り上げを上げるために自分で考えてやらないといけないのがしんどいので、もっとルーティンでできる仕事に転職します」

 

「自分で答えを考えて対応しなければならない仕事、明確な答えがない仕事をやりたくないので、退職します」

 

 

という理由で従業員に転職されてしまった…というお声をお聞きしています。。

 

 

人手の確保が難しい時代なので、定着率を上げたい、離職率を下げたい、という思いはどの会社も同じことでしょう。特にやっと仕事に慣れてこれから戦力になってもらうタイミングで、手慣れた人材に退職されることは、会社にとっても影響が大きく、本当に悩ましいところです…

 

 

とはいえ、このようなお話を聞いて、そもそも簡易な仕事や責任の軽い仕事の母数は減っているのに、希望の職種で転職できるのだろうか?と疑問に感じます。

 

 

もちろん、簡易な仕事や作業的な仕事はまったくないわけではありません。

 

 

また、簡易な仕事や作業的な仕事をやっていただくことで、社会が支えられていることも間違いありません。

 

 

ですが、現在は、仕事も効率化が進み、AIの活用もあって、簡易な仕事、作業的な仕事は以前より減少しています。

 

 

レジも無人化が進んでいますし、前回記事にしたチャットGPTのような新たなツールも出てきていますし、簡単な質問は、今ではチャットボットが回答するということも当然になってきています。

 

 

そのように考えると、簡易な仕事を求めて転職をしても、どこかで行き止まるのではないか?と思います^^;。

 

 

しかしながら、従業員側からの視点では、どうしても目先に囚われてしまう、他の仕事が良く見えるということは否めないでしょう。

 

 

最近の若手人材は、「残業がない」「休日が多い」「福利厚生がしっかりしている」という項目を重視する傾向もあり、ちょっと無理して成長するというよりは、等身大の自分でできることをやりたい、という特徴もあるようです^^;

 

 

もちろん、そのような価値観の方ばかりではなく、難しい仕事をやりたい、責任のある仕事をやりたい、負荷がかかっても成長したい!という人材も多くいらっしゃいますので、結局は個別の人によるということになるのでしょうか。

 

 

こうなってくると、人材の質もますます二極化が進んでいくことは間違いないのかもしれません。

 

 

人手の確保は大事ですが、簡易な仕事を求めて転職する人材は、遅かれ早かれ退職する可能性も高い人材なのではないかと思います。

 

 

 

ある程度会社側もそのような前提で、人材の確保をしていくことが必要なのではないかと思います。

 

 

 

・・・と、そんなことを思っていた矢先に、日経新聞で気になる記事を見つけました。

 

 

 

 

長く働くことを希望する女性が多いことが、転職サイト「女の転職type」を運営するキャリアデザインセンター(東京・港)の調査でわかった。回答した女性の約8割が一般的な定年である60歳以上(一生涯を含む)まで働きたいとしている。(日経新聞2023年3月6日朝刊より抜粋)

 

長く働きたい!という女性が多いということ自体は、女性活躍の場も広がっているということでよいのでしょうが、アンケートの中で気になるのは、「60歳以上まで働きたい」と回答した人が希望する働き方として最も多いのが「簡易的な仕事を無理なくやりたい」(29.2%)という点です。

 

 

むしろ、定年再雇用でも、責任がある仕事を引き継げる人材がいないから、待遇や責任もそのままで、再雇用でも定年前と同じ給料・役職・責任で雇用しているという会社様も増えていると感じていますので、従業員側の意識やニーズと実態とのギャップがあると感じます。

 

 

ですが、そうしたギャップに労使双方、気づいていないのかもしれませんね…

 

 

時代の変化は速いですので、双方のニーズを押さえつつ、どのような選択肢を選んでいくか、ということが大事だと感じます。

 

 

弊社でも、お客様が、ベストな選択をできるような、情報提供やアドバイスを心掛けていきたいと改めて思いました^^