サンパウロ州知事がイスラエル訪問=ルーラ発言で外交に亀裂入る中 ブラジル日報WEB版より | 私たちの50年!!

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サンパウロ州知事がイスラエル訪問=ルーラ発言で外交に亀裂入る中 ブラジル日報WEB版より

 

左から、ロナウド・カイアード・ゴイアス州知事、イツハク・ヘルツォグ・イスラエル大統領、タルシジオ・デ・フレイタス・サンパウロ州知事(19日付オ・グローボ・サイトの記事の一部)

 

 ルーラ大統領がパレスチナ自治区ガザを巡ってイスラエル批判発言をしてパレスチナ擁護の姿勢を取りイスラエルとの外交関係に亀裂が走る最中、タルシジオ・デ・フレイタス・サンパウロ州知事(共和者・RP)は17日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の招待を受け、5日間の公式訪問を開始した。18日付ペルフィル紙など(1)(2)(3)が報じた。
 ルーラ大統領がイスラエルのガザ攻略をホロコーストになぞらえたことで、カッツ外相はルーラ大統領を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」と呼び、発言の撤回を求めるというブラジルとイスラエルの外交関係が激動する中で、この訪問が行われた。
 イスラエル政府はジャイル・ボルソナロ前大統領に招待状を出したが、1月8日のクーデター未遂事件の捜査で連邦警察にパスポートを押収されたため、同氏訪問は実現されなかった。その代わりに前大統領の盟友であるタルシジオ知事が招待に応じた。今回の訪問にはロナウド・カイアード・ゴイアス州知事(ウニオン・ブラジル)も同行した。ブラジル連邦政府は、このイスラエル政府の動きを挑発行為と受け取ったと報じられている。
 在ブラジル・イスラエル大使館によると、ブラジルとの重要な関係を考慮したネタニヤフ首相自身が、イスラエル高官との一連の会合に個別に招待したという。訪問の目的は、ブラジルとイスラエルの関係強化と新技術開発のための知識交換で、同知事はイスラエルの公式機関や航空産業を訪問し、ブラジル人コミュニティとのイベントに参加する予定だ。
 17日、タルシジオ知事はテルアビブのヤッファ地区を訪れ、翌18日にはイスラエルの市民社会の代表や、同地域に住むユダヤ系ブラジル人コミュニティのメンバーらと会談。その後、19日には首都エルサレムに移動し、イツハク・ヘルツォグ大統領及び、ネタニヤフ首相と会談した。
 20日には、国家防衛の技術を提供するイスラエル・エアロスペース・インダストリーズ本社を訪問し、ラアナナのブラジル人コミュニティとの夕食会に参加する。
 最終日21日には、世界で最も近代的な下水処理場のひとつであるシャフダン下水処理場を見学する。国際防衛協力局のシバット代表との会談のため国防省を訪問した後、外務省に移動、カッツ外相との昼食会も予定されている。
 同国訪問中は、ホロコースト博物館、オリーブ山(旧約聖書で最後の審判が下る場所で、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地)、イスラエル国立図書館などの歴史的名所も訪問、22日早朝にサンパウロ市に戻る予定。