愛犬が飼い主の発作に気付く=ペロペロ舐めて夫に知らせる ブラジル日報WEB版より
サンタカタリーナ州バルネアリオ・カンボリウ市在住の糖尿病患者のルシエニ・マルティンスさんが重篤な低血糖症の発作を起こし、昏睡状態に陥る直前に飼い犬によって命を救われた。この愛犬ローレンに敬意を表し、飼い主はペット用おやつを販売する店を開業し、注目を集めている。ペットとの固い絆について13日付G1サイト(1)が報じている。
ルシエニさんは2017年に発作を起こした。「横で寝ていた夫は深い眠りにつくと、目覚まし時計でも起きない人だった。ローレンは普段は舐めたりしないのに、その夜にかぎって夫を舐めて事情を知らせた」と語り、自分の命が救われたことを話した。ルシエニさんの夫はすぐさま彼女の血糖値を測定し、非常に低い数値であることを確認した。
ローレンはその後、21年に14歳で大往生した。その翌年、ルシエネさんはペット用の店を開業し、愛犬への敬意を示した。
マルセロ・ジョゼ・リニャレス医師は、犬は人間の汗のにおいの微細な変化を感知できる嗅覚を持っており、低血糖症発作を汗の化学的変化から感知できたのではと説明している。「これは低血糖症だけでなく、患者が重大な病気に瀕しているあらゆる状況で起こり得る。例えば急性心筋梗塞も」と説明する。
もしルシエニさんが目を覚まさなかった場合、低血糖症の昏睡状態に入る可能性があり、その場合、緊急の入院治療が必要となると説明している。
ルシエニさんは自分の命を救ってくれたローレンが亡くなった後、自分に何ができるかと模索し、健康的な材料を使用した犬や猫向けのおやつを作るアイデアが浮かんだ。
ルシエニさんは「ローレンは自分の命を救ってくれたが、自分は何もしてあげられなかった。私の人生は愛犬への感謝の気持ちでいっぱいだ。動物たちを助け、寿命を延ばす手伝いができれば非常に光栄に思う」と語っている。
ルシエニさんが手がける店舗では、ペット用の肉ケーキ、レバービスケット、コシーニャ(コロッケ)など、栄養面を重視した幅広いメニューを取り揃えている。