《ブラジル》アウキミンのPSD入り遠のく=「副候補擁立ない」とカサビ党首 ブラジル日報速報版より
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社会民主党(PSD)党首のジルベルト・カサビ氏が21日、来年の大統領選でルーラ元大統領(労働者党・PT)の副候補になると噂されているジェラウド・アウキミン元サンパウロ州知事の獲得を行わないとの発言を行った。21、22日付現地紙、サイトが報じている。
これは21日にカサビ氏がUOLサイトやCNNブラジルの取材で認めたものだ。
カサビ氏はこれらの取材で、「PSDは大統領選で独自候補を立てるので、他党候補とはシャッパ(連立名簿)は組めない」とし、かねてからの噂通り、ロドリゴ・パシェコ上院議長を同党の大統領候補にすることを再確認。そして「(アウキミン氏がきても)ルーラ氏の副候補にすることはない。それはルーラ氏にも伝えてある」と語った。
元サンパウロ市市長のカサビ氏は、在任中にサンパウロ州知事を務めていたアウキミン氏を自党のサンパウロ州知事候補に望んでいたが、ルーラ氏の副候補案浮上でこの計画が頓挫。アウキミン氏獲得はブラジル社会党(PSB)が一歩リードする形となった。
だが、一部報道で「ルーラ氏は従来とは異なる政党とも連立を組むことで選挙をより万全な体制にしたがっており、アウキミン氏をPSDに入党させた上で副候補にと願っている」との報道が浮上。カサビ氏の発言はそれを否定したことになる。
カサビ氏は「アウキミン氏に関して苦い思いはない」と語り、「多くの国民がルーラ氏とアウキミン氏のシャッパを望んでいる。それは理解出来るが、一次投票から協力する余地はない」との発言も行っている。
民主社会党(PSDB)離党後のアウキミン氏の進路は、PSBとPSDに絞られていたが、この発言でPSB入りがかなり近づいたようだ。
アウキミン氏はルーラ氏の副候補との噂が浮上して以来、注目度が急上昇している。特に、19日に同氏がサンパウロ市でルーラ氏と会食を行って以降、グーグルでの検索数が350%増加し、ボルソナロ氏、ルーラ氏につぐ注目される国内3番目の政治家になっているという。