『青春ジャック〜止められるか、俺たちを2〜』 | yoshi's drifting weblog -揺蕩記-

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私の一番好きな言葉、揺蕩(たゆた)う。……
日常の、ふとした何気ない出来事について、
その揺蕩う様を書き留めていきます。

今日は午前中に休日出勤をかましてきた後、庭の草むしりと『龍が如く8』をちょこっとプレイしてからテアトル新宿へ行き、『青春ジャック〜止められるか、俺たちを2〜』を見てきましたよ。

 

 

 

 

ひっさびさのテアトル新宿、いつ以来だろう。

 

 

すごく綺麗な映画館で好きなんですが、ただいかんせんロビーが狭すぎて、入れ替えの時にかなり混雑するんですよね。

 

 

それだけが残念。

 

 

でも、この日は平日ということもあってか、そんなに混んでなくて快適でしたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか色々置いてありましたよ。

 

 

さてお話。

 

 

若松孝二監督と若松プロダクションの映画作りにおける情熱を一人の女性助監督の視点から描いたのが前作『止められるか、俺たちを』なんですが、その続編が今作でございます。

 

 

舞台は1980年代の名古屋、若松監督が「自分の映画を配給会社に気を使わずにかけられる映画館を作りたい」という一心で「シネマスコーレ」を作り、支配人に文芸坐出身の木全純治を指名する。ビデオが普及し始め、映画館は斜陽となりつつあった中、そんなミニシアターに映画への情熱を持った若者たちが集まってくる。……といった感じのお話でございます。

 

 

前作を見たのが川越のミニシアター「川越スカラ座」でして、その空気も相俟ってか本当に面白かったんですよね。

 

 

若松プロダクションに渦巻いていた映画づくりへの熱情を一人の女性・吉積めぐみの冷めた視点で見据えられ、それがまた全共闘時代の背景ともないまぜになってとにかく面白かった。

 

 

対して、今作は若松監督に憧れて弟子入りを志願する浪人生・井上淳一の視点で描かれていて、こっちの方は熱いものがある。

 

 

熱いものがあるんだけど、でも空回りして若松監督からとにかく怒られまくる。

 

 

そのあたりのほろ苦さなんかは前作との違いがあり、新鮮で見応えがありましたね。

 

 

そして同じように映画への熱があるけど、どこか一歩引いてしまっている金本法子を私の好きな女優である芋生悠が演じてて、まあいい空気出してましたねぇ。

 

 

時代的には白石和彌監督の『仮面ライダーBLACK SUN』のあの役と似てなくもない部分がありますけど、それでもどことなくアンニュイでいて、そして井上に対して嫉妬する感じとか、グッときますよね。

 

 

そんな二人の熱情を、これまた映画に対する熱情でもって包容してくるのが井浦新の若松監督と東出くんの演じる木全支配人。

 

 

とりわけ井浦新の若松監督は本当に「捉えてる」っていうのがよく伝わってくる。

 

 

物語は井上が若松プロダクションに入って揉まれながら、最終的に監督作品として河合塾の30分映画を撮るところまでが描かれていて、その内容はあれですが、あの時代の河合塾って講師が酒飲みながら授業してたんだ?っていうのが結構衝撃的でしたね。

 

 

まさに『不適切にもほどがある』ってやつですよ。

 

 

他にも竹中直人が本人役で出てきたり(そもそも河合塾の30分映画に実際に出てた)、若松監督の役者陣に対する手のひら返しとかいった側面とか笑える場面が結構あって、そういった映画を見るのも久々の経験でしたんで、良かったなぁと思いますね。

 

 

120分でしたが、あっという間で楽しかったですねぇ。

 

 

最後は若松監督が亡くなったことを含めて、シネマスコーレで監督作品を上映をしてゲストに井浦新がいるっていうメタ演出で哀悼を捧げてました。

 

 

そんなこんなで『青春ジャック〜止められるか、俺たちを2〜』堪能いたしました。

 

 

 

 

パンフレット買いましたよ。

 

 

120pあるとかびっくりですわ!

 

 

さて次回。

 

 

『DUNE』か『ヘンな家』が見たいですねぇ。

 

 

ではでは。