『もっとSWEET10許可局』 | yoshi's drifting weblog -揺蕩記-

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私の一番好きな言葉、揺蕩(たゆた)う。……
日常の、ふとした何気ない出来事について、
その揺蕩う様を書き留めていきます。

先日の日曜日に有楽町の朝日ホールで行われたTBSラジオの番組『東京ポッド許可局』のイベント、「もっとSWEET10許可局」の配信を見ましたよ。

 

 

 

 

元々は売れない中堅芸人だったマキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオの三人が「お笑い芸人がお笑いを語る」ということをテーマにしてポッドキャストで配信を始めたのが15、6年前。

 

 

 

 

で、今から10年ほど前にマキタスポーツが売れ始め、「これ以上の収録は『仕事』という体にしないと出来ない」という理由からオールナイトニッポンのオーディションを受けたり、落ちたりする中、TBSラジオのお偉方の耳に留まり、金曜日の深夜3時という深すぎる時間帯に枠をもらえることになり、そこからひっそりとスタート。

 

 

 

 

で、それから半年くらい経った時、当時の22時のエンタメ番組『DIG』に番組の宣伝としてきたこのプチ鹿島局員の喋りがもう、とにかく面白すぎて。

 

 

それから私はリアルタイムで聴くことは流石に出来なかったので、ポッドキャストでずっと聞き続け。

 

 

博品館劇場だったり、日比谷公会堂だったり、渋谷公会堂だったり、いろいろなところで行われてきたイベントにも行ったり、一緒に誘った友達もダダハマりしたり、あっという間の10年が過ぎ。

 

 

時間帯も一時、月曜の夜24時という、伊集院光の番組の前座に起用され事もあり、その時はずっとリアタイで聴けましたけど、その流れで伊集院聞いたりしましたけど、今は土曜日の深夜2時という、エレ片の後という深い時間に戻り、今に至るわけで。

 

 

でも、時に深く、時にどうでもいいオジサンたちの話を聞くのは本当に楽しくて。

 

 

そんなこんなで今回のイベント。

 

 

直接行って、直接聞いて爆笑したかったんですが今回は配信での視聴。

 

 

オープニングから飛ばしまくり、オフィス北野にいた三人なんですがあの騒動の中でナベプロに移籍したことを「脱北」と称したり、お馴染みの天気の話をしたり、二階幹事長のネタをかましたり、日付けモノマネをひとしきり披露した後、ゲストは前日に発表になった古舘伊知郎。

 

 

 

 

プロレス好きのマキタスポーツ・プチ鹿島の両局員からすれば古舘伊知郎といえばもうプロレス実況の伝説的な人なわけですし、それ以降も報道ステーションもあれば、トーキングライブなんていう面もあったりして、かなりの影響を受けた人。

 

 

そんな人と三人が対面し、鹿島局員が最初に放言したのが「まるで古舘さんが猪木で、僕たちがはぐれ国際軍団みたいで」っていう。

 

 

プロレス知らないとわからないし、でも言い得て妙の最高の例えで、もうのっけからたまらない。

 

 

古舘伊知郎のあの語彙力と造語力はどこから来るのか?みたいなことを深掘りしていったり、神田伯山と古舘伊知郎は遠い親戚だとか、「舌先の団鬼六」なんていうキラーフレーズも出てくれば、何よりも堪らなかったのが、新日本プロレスの熊本人吉事件の話。

 

 

これはもう、本当に面白い。

 

 

新日本プロレスとUWFの両団体が同じ旅館に泊まって親睦会を開いたのだけど、前田日明と武藤敬司の小競り合いに端を発して両団体の選手が大乱闘を起こし、猪木は我関せずで部屋に籠ったり、トイレは壊されて汚物は漏れ出てくるは、吐瀉物は方々に散らばってるわ、壁に穴は空き放題で爆撃にでも遭ったかのようになってしまい、果たして修繕費7000万円が請求されたという事件がありまして。

 

 

で、その時の事件の顛末を当時実況を担当していて帯同していた古舘伊知郎が事細かに面白おかしく話すんですが、実は古舘伊知郎はそこにはいなかったっていう。

 

 

確か、『すべらない話』で話してたはず?

 

 

 

 

これが「その場にいなかった」人の語り口ですよ?

 

 

で、最後に古舘伊知郎は「僕はトークライブとかで喋りながら事切れたい」だって。

 

 

喋り死にしたい、と。

 

 

すごい人だなぁと。

 

 

ここで15分休憩の後、TBSラジオから10周年のご褒美に30分の生中継枠をもらっての放送。

 

 

いつもの番組でやっているコーナー「オジサン生態報告」を。

 

 

オジサンってこんなことやってるよね?あれなんで?っていうコーナーですね。

 

 

おじさんは窓を開けてその場に立って外にいるこっちを伺ってるよね?とか。

 

 

オジサンって建築現場にある工事工程の看板を熟読してるよね?とか。

 

 

ほんと堪らない視点。

 

 

で、生中継が終わって、いつもの「論」のコーナー。

 

 

 

 

ここはもう、というか、当然というか、松本人志の話。

 

 

松本人志についての善悪を討論するのではなく、松本人志が築いてきた芸、「楽屋ネタ芸」とはなんだったのか?といった感じ。

 

 

「芸人っていうのは面白いことをするのが仕事なんだから、誰だって『すべらない』に決まってるんだよ」とか。

 

 

吉本興業は松本人志の後を作れなかったのが大きい、とか。

 

 

みんな松本人志に憧れてみんな松本人志に認められたくて、っていうムラ社会化したことの方に問題を見出してるお話でした。

 

 

「松本人志が審査しないM-1に意味があるのか?」とか。

 

 

今の住所に引っ越してきてから、ほとんどテレビを見なくなってしまった身としては、今のワイドショーが何を報じてるのかとか、それ以前に今のテレビで何が面白がられてるのかとか全くついていけてないんですが、M-1だって私全く見たことないので、令和ロマンだって名前しか知らなくてどんな顔のやつがどんなネタやってるのかも知らないし、でもその令和ロマンのネタだってあれ吉本の内輪ネタだよ!って言ってましたっけね。

 

 

そんなネタだったの?

 

 

というわけで『芸能ムラ論』でした。

 

 

 

 

で、あっという間の3時間。

 

 

てか、やっぱり古舘伊知郎が濃過ぎた。

 

 

ほんとすごいわ。

 

 

久米宏大嫌いだったけど、大嫌いにさせてくれたからこそ何クソ根性で報道ステーションを頑張れた、と。

 

 

面白い。

 

 

ポッドキャストで聴けるから、是非とも聞いてほしいですね。

 

 

ではでは。